既に大人でも習得できる英語の発音練習法:豪州技術者のやり方

takto, 2020 December 30

Category: 英語学習ガイド

僕は英語の発音は英語学習において一番重要だと思ってます ^^

発音が良くないと何を言っても伝わらないし相手の言っていることも聞き取れないからです(実際に海外に行くと痛感しますよ ^^;)

日本人は苦手意識が強いですが実は発音が英語学習で一番簡単です。才能だの子供の頃から英語を話さないと無理、というのは嘘なので安心してください ^^

実際に僕は日本にいるとき(当時はカタカナ発音のTOEIC330点)に独学で2ヶ月もかからずにほぼ習得できました ^^ あとはオーストラリアで実践しながら調整や改善をしていった感じです ^^

では具体的にどうやって発音を練習していけばいいのか、この記事で解説していきます ^^/

日本人が英語を発音できない原因

そもそもなぜ日本人の多くが英語の発音を苦手としているのかと言うと

  • 英語の発音のしかたを知らない
    • 口の形や舌の位置の違い
    • 子音だけでの発音
    • アクセントとアクセントではない母音の発音
    • 音のつながり(リンキング)
  • 日本語の音と英語の音の仕組みの違いを知らない
    • 英語は日本語よりも音の単位が細かい
    • スペルと発音の不一致
    • カタカナ発音への置き換え
  • 練習不足
    • 段階的に発音を練習せずにいきなり英会話をする
    • 恥ずかしがって正しく発音しない
    • 単純に英語で話す機会がない

一番多いのが発音を軽視してしまい発音のしかたを体系的に勉強しないことです。やり方がわからなければ発音できないのはいうまでもありません ^^;

日本語の音でなんとかしようとするのも主な原因です。

例えば英語の「s」と「th」という音は日本語(カタカナ発音)だとサ行の音で発音されます。ですが「sとthは全く違う音」であり「サ行は常に母音を含んでいる」ので相手に通じません。「セオリー」と発音しても理解してもらえないでしょう ^^;

さらに学校などで英語の発音についてさらっと学びますが、そのあといきなり英会話できれいに発音しようとする人が多いです。

残念ながら発音記号1つすらちゃんと発音できないのにきれいな発音で話すのは不可能です ^^;

発音ができない理由については「英語の発音が難しい6つの理由を理解して勉強方法を確立しよう」でさらに詳しく解説してます。

英語の発音を習得するためにはこれらの問題を克服する必要があります (^^)

英語の発音練習と勉強法

英語の発音練習は以下の3つのプロセスで行いましょう。

  • 発音教材で発音記号を学ぶ
  • シラブル・単語・フレーズ・英文で段階的に練習する
  • 実践で発音練習しつつ改善していく

英語において音の最小単位である発音記号が一番重要です。

なぜなら単語や英文は発音記号を組み合わせてできているからです。

つまり発音記号をうまく発音できないのに単語や英文をうまく発音できる道理はない、ということです ^^;

逆に発音記号を習得し、それから単語やフレーズなど段階的に練習していくことできれいに英語を発音できるようになります ^^

ではこれらの練習プロセスについて詳細に解説していきます (^_^)

発音教材で発音記号を学ぶ

英語の発音は以下の方法で練習していきましょう

  • 発音教材は1冊(UDA式30音練習帳・英語耳・発音の教科書のどれか)
  • 子音を1つずつ学ぶ(s・ð・lなどなど)
  • 母音を1つずつ学ぶ(æ・u:・əなどなど)
  • 発音のコツや注意点を知った上で練習する

教材1つで独学で進めていってOKです ^^

理由としては以下の4つあります

  • 英語は発音記号の組み合わせなので発音記号の発音ができていないと単語や英文を発音できない
  • IPA式の発音記号だと必要最低限で習得できる
  • 教材のイラストや画像を使うと口のパーツの位置や形を矯正できる
  • 音声付きだと発音を調整しやすい

すべての発音記号を練習する必要はなく、日本語の音や発音方法と大きく違うものだけを練習すればOKです。

紹介した教材はそれらを厳選してくれており、さらに口のパーツの使い方の解説や音声での確認ができます。有効活用しましょう ^^

発音記号の練習方法は以下のように行いましょう。

発音記号の練習方法
  • 子音を1つずつ学ぶ
    • 音を出す前にイラストや画像のとおりに口・舌・歯のかたちをつくる
    • 息をはいて音をだす
    • 教材の音声に近づくように調整する
    • 口が自然な状態からすぐに発音できるようになるまで反復練習する
    • できるようになったら次の子音を同じように練習する
  • 母音を1つずつ学ぶ
    • 子音と同じ要領で練習していく
  • 発音記号を見たら瞬時に型をつくり正しい音をだせるようになればシラブルでの練習へ

発音記号の発音練習のコツは6つあります

  • 子音を発音するときは母音の音をださない(日本語と英語の大きな違い)
  • 日本語の音と関連付けないで完全に別物として考える
  • 型(口の形・舌の位置など)が崩れないようにする
  • ゆっくりリラックスして発音する
  • 単語を発音しない(まだ早い)
  • 単語や英語の意味はすべて無視して発音だけに集中する

教材にのっている発音記号を1つずつ練習していきましょう (^_^)

重要なのはしっかりと口の形や舌の位置などを教材のとおりにして音をだすことです。これらが重要ではないという人もいますが超重要です ^^; ネイティブの子供もやってるので我々も同じように練習しましょう。

あとは教材が単語を発音させようとしてきますが、この段階では発音記号の発音だけにしてください。まだ練習していない音を発音しないようにすることと、音のつながりはまずシラブルで練習するためです。

もう1点大事なのが英語の意味を無視することです ^^ 日本語に訳してしまうのを防ぐのと、単語の勉強になってしまうことを防ぐのが目的です ^^ 今は発音にだけ集中しましょう ^^/

どの発音教材を使うかは下の記事を参考にしてみてください

【おすすめ3冊】発音の本は使い方次第|勉強のしかたと注意点

シラブル・単語・フレーズ・英文で段階的に練習する

発音記号の練習がひととおり終わったら「シラブル・単語・フレーズ・英文」と段階的に発音の練習をしていきましょう。

いきなり単語や英文を発音せずに段階的に練習する理由は4つあります ^^

  • 段階的に練習すれば発音記号1つ1つの発音を崩さずにステップアップできる
  • 発音の型をスムーズに移行して音をきれいにつなげられるようになる
  • 英単語をシラブルに分解し発音記号に脳内変換できるようになる
  • アクセントとアクセントではない母音の発音を意識して練習できる

発音記号の練習をおろそかにしたり、このような段階的な練習をスキップしていきなり英語で話そうとするのはメチャクチャ難しく、無謀です。

野球で例えるならバットの持ち方もわからない状態でホームランを打とうとしているようなもの ^^;

基礎の積み重ねによって高みへ到達できます (^^)

まずはシラブルでの発音練習を以下のように進めていきましょう ^^/

シラブルでの発音練習のやり方
  • 適当に英単語を見つける(発音教材以外でもOK)
  • 単語をシラブルに分解する(英英辞書で調べて発音記号に変換してシラブルに区切る)
  • シラブル1つずつ発音練習する(連続した発音記号を発音する練習)
  • いろんな発音記号の組み合わせパターンを練習する
  • 「シラブルへの分解・発音記号への変換・シラブルの発音」が瞬時にできるようになったら単語での練習へ

シラブルの発音練習のコツは以下の6つです ^^

  • 発音記号1つ1つの型を守れるようにする
  • 音だけでなく口の形の変化や舌の移動がしっかりとできるようにする(リンキング)
  • スペルと発音記号のパターンを意識する
  • 短い単語から初めたほうがやりやすい
  • アクセントは無視(単語で発音するときに練習する)
  • シラブル・単語の意味は完全に無視する(発音にだけ集中する)

例えば「number」は「nʌm・bə」という2つのシラブルに分解し発音記号に変換できます。まずは「nʌm」を練習、そして「bə」を練習するようにしましょう。

いきなり単語を発音しようとする人ばかりですが、口の形の変化や舌の移動にまだ慣れていないので実は難しいです ^^;

まずはシラブル、いろんなシラブルを練習して慣れてきたら単語での発音に移行しましょう ^^

発音記号とシラブルへの変換には英英辞書を使いましょう。オススメはロングマン英英辞典です(理由や使い方は下の記事で解説してます。もちろん発音のためだけではないですよ ^^)

英英辞典が英語の勉強法における神器なわけ【ハードルは高くない】

次は単語での発音練習の進め方を見ていきましょう。

単語での発音練習のやり方
  • 適当に英単語を見つける
  • 単語を発音記号に変換する(アクセントの母音をチェック)
  • 単語をとおしで発音する
  • いろんな単語(音の組み合わせ)で練習する
  • 「シラブルへの分解・発音記号への変換・アクセントの把握・単語の発音」が瞬時にできるようになったら次のステップへ
  • 英会話に参加して実践も始める

単語の発音練習のコツは以下の6つあります。

  • シラブル同士のつなぎをスムーズにする(口の形や舌の移動を意識する)
  • アクセントの母音を伸ばすようにする
  • アクセント以外の母音を弱く発音する(ほぼ子音だけ聞こえれば伝わる)
  • 難しければシラブル単位で練習してから繋げて発音する
  • 単語の意味は完全に無視する(発音にだけ集中する)
  • この段階で話し相手に1発で言ってる単語が伝わるようになる(目指すべきは:しゃべるのが遅い・文法が間違ってる・単語のチョイスがおかしい・でも単語1つ1つの発音が最強にわかりやすい、という人になろう)

ある程度は単語をきれいに発音できるようになったら実際に人と話してみましょう ^^

この時点でほかの人たちから発音がきれいな人の称号をもらえると思います (^-^) 自分の発音に自信もついてくるハズです ^^

次にフレーズでの練習方法を見ていきます ^^/

フレーズでの発音練習のやり方
  • 適当に英文を見つける
  • フレーズで区切る(複数の単語でできた意味の塊)
  • フレーズを発音記号に変換する(頭でわかっていれば書かなくてもOK)
  • フレーズをとおしで発音する
  • いろんなフレーズ(音や単語の組み合わせ)で練習する
  • 「フレーズへの分解・フレーズの発音」が瞬時にできるようになったら次のステップへ

フレーズでの発音練習のコツは3つです。

  • 単語同士のつなぎをスムーズにする(口の形や舌の移動を意識する)
  • 難しければ単語単位で練習してから繋げて発音する
  • フレーズの意味は完全に無視する(発音にだけ集中する)

例えば「a couple of」は「ə・kʌpəl・əv」となるのでこれらをとおして発音できるようにします。

そのときに口の形や舌の位置などをスムーズに変化できるように練習します。

実際にやってみるとなぜネイティブの英語が流れるような音の変化をするのかが理解できるハズ(口のパーツがスムーズに変化する)。そして自分でもフレーズでならできるようになるハズです (^^)

フレーズがきれいに発音できるようになればかなりの実力者だと誤解されるでしょう ^^; この段階では文法や単語なんかどーでもいいです。発音だけは上級者を目指してください ^^

フレーズのあとはいよいよ英文です。以下のように発音練習を進めていきましょう。

英文での発音練習のやり方
  • 適当に英文を見つける(音声があるものがおすすめ)
  • 英文を発音記号に変換する(頭でわかっていれば書かなくてもOK)
  • 単語のアクセントの母音をチェックする
  • イントネーション(トーンの上げ下げ)をチェックする
  • 英文をとおしで発音する
  • いろんな英文で練習する(いろんなトピックでのリスニング教材やサイトが便利)
  • 慣れてきたら洋楽を歌ったりニュースのシャドーイングで練習する(自分の発音が劇的に良くなっているので楽しいハズ)

ここまでくるともう英語を見るだけで発音記号に脳内変換してアクセントを見つけることができるようになっていると思います ^^

最初は短めの英文でやって、徐々に長い英文にもチャレンジしていきましょう (^^)

英文の発音練習のコツは5つ。

  • フレーズ同士のつなぎをスムーズにする(口の形や舌の移動を意識する)
  • 難しければフレーズ単位で練習してから繋げて発音する(息継ぎのタイミングにする)
  • 音声を聞いて調整しながら練習する
  • 英文の意味は完全に無視する(発音にだけ集中する)
  • スピードではなく発音の正確さを優先する(速さや流暢さよりも聞き手への伝わりやすさを重視する)

オリジナルの英文をきれいに発音する、となると英作文のスキルが必要になるのでまだ難しいでしょう。これに関してはほかの勉強(文法・単語・イディオム・スピーキングなど)を積み重ねていくうちにできるようになります。発音の問題ではありません ^^;

なのでこの段階ではその辺にある英文を見てきれいに発音できるようになるのが目標です ^^/

リスニング教材やサイトなんかを使うと効率よく練習できます ^^

英語リスニングのレベル別教材と着実に聞けるようになる方法


ここまでが発音記号〜英文への段階的な練習方法になります。かなり多いですが割とサクサク進められるハズです ^^

基礎である発音記号さえできるようになっていれば基本的にはその組み合わせを練習するだけ。

そして発音は練習効率がメチャクチャ良いので少ない時間で膨大な練習ができます。

練習の各段階で新しいコンセプト(アクセントなど)がでてきますが、すでにある程度はわかっている人がほとんどなので辛くはないでしょう。

英文までくるとつい早く読んだり流暢に発音しようとしてしまいがちですが、正確な発音を心がけてください。聞き手にとってわかりやすいように話すことが何よりも大事です(速くて雑な発音は聞き手にとって最悪です ^^;)

実践で発音練習しつつ改善していく

単語の発音がうまくできるようになったら少しずつ英会話で実践していきましょう ^^

理由は明白ですが挙げるとすれば5つあります

  • 相手に自分の発音を聞かせることでより上達できる
  • 実際に話してみないと伝わるかわからない
  • 発音の重要性を体感する
  • 相手にとって聞きとりやすい発音を意識できる
  • 自分の発音に自信をつける

聞き手にとって聞き取りやすい発音が重要と言ってきましたが、実際にやってみればわかります ^^

いつまでも家でひとりで練習していては聞き手のフィードバックがもらえないので実際に人と話すことは避けられません。

ですが単語さえきれいに発音できていればきっと自分の発音に自信を持てるようになるハズです ^^/

ではどうやって実践練習していくのかというと

発音の実践練習のやり方
  • 英会話する機会をつくる(英会話コミュニティ・Meetup・スカイプ・語学学校など)
  • 集中してゆっくりはっきりと発音する(しゃべりが遅すぎるくらいで良い)
  • 発音についてフィードバックをもらう
  • 相手が聞きとりにくそうなら調整してみる(もっと意識して型をつくるなど)
  • いろんな人と話す(人によって聞きとり具合が全然違う)

まずは話し相手が必要です ^^ 自分の発音を実践する場をさがしましょう ^^

そして発音の型が崩れないようにゆっくりめで話します。

そして相手の反応を見たりしてたまに自分の発音について聞き取りやすいかどうか質問してみましょう。発音の勉強方法とかの話になると楽しいですよ ^^

あとはいろんな人と話してみることです。人によって伝わりにくい場合もあるのでそういった経験値も得ることができます ^^

そして実際に話すときのコツはたくさんあるので参考にしてください ^^;

  • 相手に単語1つ1つが聞きとってもらえるように意識する
  • 聞き返されないように1発で伝わるように発音する
  • ゆっくりしゃべることを申し訳なく思わなくて良い(聞き取りにくい英語で話す方が申し訳ない)
  • ゆっくりすぎて相手がイヤそうにしたら別の相手を探す(自分のペースで話すことが何よりも重要)
  • 日本語で話さない(機会損失)
  • (なるべく)日本語で考えない
  • 自分の英語力に比べて難しいことを言おうとしない(難しいことは日本語で考えてしまうので)
  • 単語や文法の間違いはどうでもいいので発音の正確さを優先する

人と話すとなると自信がなくて緊張したり、自分の英語がしょぼくて申し訳ないと思ってしまうかもしれません ^^;

ですが今は自分の言う単語を相手が1発で聞き取ってくれる状況を楽しんでください ^^(というか「発音きれいだね」とか言われると思います ^^)

あと単語とか文法の間違いはどうでもいいです ^^ その代わり発音を間違えないようにしましょう。

それと速く話せるようになるにはもっと練習が必要で、さらに発音だけでなく英文をつくるスキルが必要になります。つまり単語や文法なども関わってきます。

なので今は心配しなくとも英語力が底上げされていくにつれて簡単な言い回しから徐々に速く流暢に喋れるようになっていきますよ ^^

それでも英語で話すのが億劫な人は下の記事を読んでみてください ^^/

英語でうまく話せるようになるには:スピーキングの勉強方法を詳細に語り尽くす

発音の練習方法まとめ

以上が英語の発音の練習方法とコツや注意点のまとめになります ^^

勉強法を確認すると

  • 発音教材で発音記号を学ぶ
  • シラブル・単語・フレーズ・英文で段階的に練習する
  • 実践で発音練習しつつ改善していく

大きく分けてこの3つのプロセスになります。

個人的には日本での発音の教育ははもっと段階的にじっくり練習するべきところをさっさと終わらせていきなり英会話をするから惨状が生まれているのだと思います ^^;

まあ話す相手が日本人だと発音を気にする必要もないわけですが・・・

実際に海外で日本語アクセントの英語に慣れていない人と話せばわかりますが全然通じないです ^^; オーストラリアやほかの国で会った日本人たちが嘆いていました ^^;

発音は海外で働いたり住みたいのであれば必須なので毛嫌いせずに練習していきましょう ^^/

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Takto

セルフィー

海外(オーストラリアとイギリス)在住歴計10年ほどの takto です。ブログを通じて英語の勉強をサポートできればと思っています。

経歴:

  • 大学生の時にTOEIC330点から英語学習を開始
  • オーストラリアの語学学校へ留学・そのあとの大学院留学時にIELTS 6.5達成
  • 大学院修了時にIELTS 7.5達成
  • そのまま現地企業にエンジニアとして就職

プロフィールその1:ブログ主の過去と転換点

プロフィールその2:希望とともに行動に移す

プロフィールその3:絶望的な英語力と上達しないフラストレーション、そして道が開ける


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