英語でうまく話せるようになるには:スピーキングの勉強方法を詳細に語り尽くす

takto, 2020 February 25

Category: スピーキングの勉強方法

前回のリスニングの勉強方法に続いてスピーキングについて書いていきます。

日本人にはスピーキングが苦手な人が多いと思います。僕も始めは苦手でしたが段々と出来るようになって、特に問題なく話せるようになりました。

スピーキングがうまく出来ない原因をまずは考えてみて、それからどのように勉強していけばいいか僕の経験をもとにアドバイスしていきたいと思います。

記事の内容

スピーキングでよくある悩み

スピーキングが苦手な人は多いと思います。日本では英語を話す機会もないし、英語で話すのが恥ずかしいと感じることも多いので当然でしょう。僕自身もスピーキングは全く勉強・練習しなかったので、かなりひどかったです。僕自身が感じていたことや、周りの人と話していて聞いたスピーキングでの嫌な経験といえば、以下のようなものがあると思います。

- 英語がそもそも出てこない
- 英語で喋っても理解してもらえないことが多い
- 単語が分からな過ぎて文が完成しない
- 会話の速さについていけない
- 文法や間違いが気になって話すのに時間がかかる
- 話すのが怖い・自信がない

他にもあると思いますがこういった経験をした・している人は多いのではないでしょうか?僕自身もこういった経験をしていたせいかスピーキングはあまり好きではありませんでした。

こういった状況になってしまう原因や問題点について話していきます。

なぜうまく話せないのか

スピーキングがうまくいかない原因を以下のようにまとめてみました。

- 発音が悪い・間違っているから
- 速く話そうとしてしまっているから
- 頭で英語の文章を作るのに時間がかかりすぎるから
- 話し始めるけど英単語が分からずにそこで詰まってしまうから
- 話しているうちに文法の間違いに気づいて止まってしまうから

僕の経験上では最初に挙げた発音の問題がほとんどの人に当てはまります。聞いている側からすると発音が単純に下手すぎて何を言っているのか分からない人が多いです。僕は日本人なので日本語訛りでもわりと分かりますが、他の言語圏の人からするとかなり難しいです。文法や単語のレベルは十分な人が多いのですが残念ながら発音のせいで何を言っているかわからない人が多いです。逆に言うと発音さえうまくなれば一気に相手に理解してもらえる(スピーキング力が上がる)ことになります。

次についつい速く話そうとする人も見かけます。速く話そうとすると発音や文法などの正確さが失われてしまい、理解するのが難しくなってしまいます。緊急でもない限り速く話すメリットはあまりないと思いますが、速く話せるようになりたいとか、相手のスピードにつられる(僕も経験あり)といったことで自分のペースを崩してしまうことがままあると思います。

何かを言おうとする際に日本語で考えてから英語に変換する人は多いと思います。これは普段から英語で話しているような人でもないとやってしまうことです。この作業は時間がかかるし、日本語の能力が英語よりも圧倒的に高いせいで、難しい英単語を言わなければいけない状況を自分で作ってしまうことになります。当然そんな英単語は知らないのでそこで詰まってしまい、パニック状態になる。。。といったことが起きます。

英単語と文法を気にしすぎてしまうのもよくあるスピーキングの妨げのひとつです。自分が喋っている間に文法が合っているか不安になってきて途中で話すのを止めてしまったり、何度も言い直そうとして自分で混乱してしまうといった事が起きます。それを聞いている側はまったく気にしてなかったりもしますが。。。

このような理由で上手く話せないとすれば、どうやって勉強・練習すればスピーキングが上達するのか?僕の考えを実体験とともに書いていきます。

スピーキングが苦手な人は多いでしょう

Beef Goulash (Innsbruck, Austria)

スピーキングの勉強方法

スピーキングのためには「自分で英文をつくる」と「きれいに発音する」ということができるようになる必要があります。

そのためには以下のような勉強法を実践していくことでスキルを伸ばしていくことができます。

  • まずは発音の勉強をして矯正しておく
  • 独り言と自問自答で英文をつくる練習
  • シャドーイングと演技でイントネーションと表現を学ぶ
  • パラフレーズの練習
  • 英会話フレーズとテクニックを学ぶ
  • 文章の接続で理解しやすく話す
  • 英文と話の構成を学んで論理的に話す
  • 英会話での実戦練習

スピーキングでは自分が知っている英単語や文法のみでどれだけ言いたいことを伝えられるかが肝心です。そのためにはまず発音を矯正しておき、それから自分で英文をつくる訓練をする必要があります。

さらにシャドーイング、パラフレーズの練習や英会話フレーズを勉強していくことで言葉が浮かびやすくなったり、言葉が出てこないときに瞬時に言い換えるスキルを伸ばします。

さらに論理的で理解しやすく話すための英文の接続のしかたと構成を学びましょう。あとは英会話での実戦経験を積みながら練習していくことでスピーキング力が伸びていきます。

これらの詳しい解説は舌の記事でしているので勉強の参考にしてください。

英語のスピーキングの勉強法は自分で英文をつくることときれいに発音する練習をしましょう。そして英会話やプレゼンなどに必要な知識とスキルを身につけていくことでスピーキング力を底上げしていきます。

実践テクニック

スピーキングでは人と話すことがほとんどなので、知識だけでなく上手く話す、もしくは自分が話しやすくなるようにする技術が必要になってきます。

実際に人と話すときに使えるテクニックや話し方について僕の考えを参考までに書いていこうと思います。先にまとめておくと以下のようになります。

  • まずは知っている単語のみで話す
  • ゆっくりと完璧な発音で話すようにする
  • 意味のない言葉や言い回しで時間稼ぎ
  • 英語の人格をつくる
  • 単語が分からないなら何が言いたいのか説明する
  • 沈黙は悪・困ったら質問するか聞き返す
  • 文法よりもまずは話す量が大事
  • 話せることは自分が理解できること、相手になるべく話させない

まずは知っている単語のみで話す

基本的に自分の知っている単語のみで話すようにしましょう。英語脳ができてくるまではつい日本語で考えてしまいがちなので、難しい言葉で話そうとしてしまいます。慣れてくるまではとにかく簡単で基本的な単語をつかって話すようにしましょう。そうすると話すこと自体に慣れてきて簡単な会話や浅い会話が英語で思考したまま出来るようになってきます。

自分がよく分かっていない言葉を使うと予期せぬ返答が返ってきたり、誤解を生む事もあるので注意したほうがいいです。シンプルに簡単な言葉で話すようにすると相手も理解しやすくなります。コミュニケーションが目的なので、まずはしっかりと意思疎通出来るように意識するといいと思います。

ゆっくりと完璧な発音で話すようにする

これは実体験でもありますが、正しい発音でゆっくりと話すと聞き手が喜んでくれる事が多いです。一度10人ほどの日本人のグループで、オーストラリアに留学体験のようなものに行ったことがあります。その時の僕はちょうど2か月ほどかけて発音を矯正した直後でしたので、ゆっくりとそして正確に発音するようにして現地の人と話しました。するとこっちの言っていることが全て伝わり、hayatak の英語は発音がきれいだからすごく助かると言われました。

他の日本人の参加者は理解してもらうのに苦労しているようでしたが、現地の人曰く発音がひどくて聞き取るのが難しいとのことでした。そうした人たちのために日本語訛りの英語を正しい英語の発音に通訳するように頼まれたこともありました。僕の英語力は他の参加者たちとほとんど変わらなかったのですが、発音のおかげで自分の言いたいことを伝えることができました(文法・単語の問題があったり、流暢に話すといったことはこの時点では全くできませんでしたが)。

速く話そうとして発音が上手くいかないようならきれいに発音出来る速度まで落として話すようにしましょう。結果的に何度も同じことを言い消さなくても相手が意味を拾ってくれるのでスムーズに会話出来るようになります。そうすれば聞き手のストレスも減るので互い気持ちよく話せるようになると思います。

意味のない言葉や言い回しで時間稼ぎ

人や状況にもよりますが、会話で使われている英語には必要のない言葉が含まれます。とくにカジュアルな会話に多いですが、意味はないけど声に出して何を言うか考えたり、言葉を思い出そうとしたりすることがよく起きます。

日本語でもそうですが、例えば自分が話している途中に「えっとね~。。なんて言ったらいいかな~。あの~」といったように時間をかせいで何をどう話すか考える事があると思います。英語を話すときもこれが出来るようになりましょう。

You know what….how should I say this….it is like…. といった具合に言えば5秒くらい稼げます。もちろんこういった表現をまずは学んで、それを自然に使えるようになるまで練習する必要があります。

こういった時間稼ぎができるようになると、さらにいいことがあります

  • まだ自分の話は終わってないと相手に伝え、相手が割って入りづらくなる
  • より自然な英語の話し方になる

英語の人格をつくる

英語脳を鍛えるのにも重要なことですが、英語で考え、英語しか使わないもう一人の人格をつくるように意識するとスピーキングの練習に役に立ちます。

前に言った一人事で練習したり、感情的な反応を練習したり、意味のない言い回しなどはなんとなく恥ずかしかったりします。例えば僕は自分が oops! とか言っていることにすごく違和感を感じていました。

そこで自分はもう日本人じゃない、英語しか知らない人間だと思い込むようにして(自己洗脳?)こういった練習をしていきました。

よくよく考えてみると英語で話している相手は日本人ではないので、「おっと!」とか「ヤバ!」といった言葉を発すると、相手からしてみたらかなり奇妙な音を出していることになります。shit! とか言っているほうが相手には自然に聞こえるのです。

英語で話すときは英語用の別人格を演じるかのように振る舞ってしまったほうがいろいろと上手くいきます。Nice to meet you といいつつお辞儀をしたりしているような言葉と行動の矛盾・ミスマッチがおきる原因にもなります。英語を話すときは英語のみで、英語ネイティブっぽい行動やしぐさをして自分を洗脳してしまいましょう。

単語が分からないなら何が言いたいのか説明する

話していて単語が出てこないときは必ずあります。僕も10年ほど毎日英語で生活してきましたがしょっちゅうあります。こうしたときに役立つテクニックは、知らない単語を即興で説明して相手にわからせるといった技術です。

実際の会話では当然単語を調べている時間はないし、あからといって黙りこくるわけにもいきません。単語がすぐに出てこなかったら思い出すのを諦めて、すぐに自分の知っている言葉で何を言おうとしているか相手に言えるようにしましょう。

これは英英辞書が教えてくれます。英英辞書で単語を調べていれば、いくつかのパターンを覚えることができます。例えば microwave という単語が出てこなかったら、そこで黙らずに a machine which is used to heat up food… という風に言い換えることで相手に理解してもらえるようにしましょう。a xxx which is xxxx という言い回しは使い勝手の言いパターンのひとつです。xxx に広義の単語(tool, person, job など)を入れて、which is … の後にヒントを出す感じです。

これが出来るようになればスピーキングで完全に詰まってしまうようなことは少なくなると思います。

沈黙は悪・困ったら質問するか聞き返す

会話の中で沈黙してしまったり、自分が話す機会が減ったりすることがあると思います。英語圏でのコミュニケーションでは何も言わないと印象が悪くなることがよくあるので、なるべく発言するようにしましょう。

何も言うことが思いつかなかったらとりあえず質問したりしてとりあえず会話への参加意思を表示するといいと思います。特に何人かのグループで話すときはなるべく会話に食いついていけるように質問を投げかけていけば、少なくとも疎外感は薄れるし、無視されることもないと思います(何も喋らないと無視してくる奴が結構います・・・)。

文法よりもまずは話す量が大事

文法はかなり大事なのですが、スピーキングの練習の時は文法を気にしすぎるとうまくいかないことが多いです。よく言われることだと思いますが、とりあえず文法が間違っていても相手が意味を拾ってくれることも多いので、とりあえずたくさん話すことがまずは大事だと思います。

ただし発音だけはしっかりとしておかないと相手も理解しずらくなってしまうので、そこは気を付けて話すようにするといいでしょう。

文法を間違えないように話す練習も必要だと思っているので、そのための練習相手をつくっておくといいと思います

話せることは自分が理解できること、相手になるべく話させない

人と話していると相手が主導権を握ってどんどん話してくる状況になることがあります。こうなるとリスニングのスキルが必要で、内容を理解してそれに応えるような形になります。こうなってくると、相手が自分のペースで話し始めてこっちが理解していなくても続けて話してきたりします。

こうなると精神的にもきつくなってくるので、こちらから積極的に話して自分の土俵に相手を引きずるようにしたほうが会話しやすくなります。

自分が主導権を持つということは、まず何について話すか(トピック)を決め、会話のペースを相手に伝え、さらにこちらから先に質問を投げかけるチャンスを得るということです。まずは自分がよく知らない話題を避けることでスピーキングの敷居を下げます。そしてから話すことによって相手に自分のスピーキング能力を察してもらいます。これで少し遅めに話したり、難しい言葉を避けたりするようにしてくれます(そうしない人もいますが)。さらにこちらから質問することで、ある程度の回答を予測することができます。質問される一方だと話についていくのが大変になってきます。

つまりは積極的に自分から話していけば、それだけ話すのが簡単になっていく・・というのが僕の考えです。実際相手に長く話させてしまうと、ついていけなくて質問されても何の話をしているのか分からなくて何も言えない・・・という状況に何度も陥ったことがあります。

おわりに

今回はリスニングに続きスピーキングの勉強・練習方法について書きました。

  • まずは発音
  • 英語脳を鍛える
  • 話し相手をつくって実践
  • 独り言で喋り続ける
  • イディオムを勉強して使う
  • パターンを勉強する
  • リスニング・リーディング・文法などで学んだ表現を使う
  • 目的別に話す練習をする

さらに個人的な経験からのアドバイスも加えて紹介しました。

  • 基本は知っている単語のみで話すように心がける
  • 遅めに話す・完璧な発音で話す
  • 時間稼ぎのテクニックを習得して使う
  • 英語用の第二人格になりきる
  • 単語が分からないなら何が言いたいのか説明する
  • 沈黙はしないように困ったら質問するか聞き返す
  • 文法は大事だがまずはたくさん話せるようになる
  • 積極的に話し主導権をとる

スピーキングの成長には時間がかかります。そのかわり練習すれば必ず上達します。まず大事なのは英語で話せる環境をつくることと、ここで解説した方法やアドバイスを実践してみて自分なりにいい練習方法を確立していくことかと思います。

スピーキングにはコツやテクニックがたくさんあります

View of Innsbruck during hiking (Austria)

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Takto

セルフィー

海外(オーストラリアとイギリス)在住歴計10年ほどの takto です。ブログを通じて英語の勉強をサポートできればと思っています。

経歴:

  • 大学生の時にTOEIC330点から英語学習を開始
  • オーストラリアの語学学校へ留学・そのあとの大学院留学時にIELTS 6.5達成
  • 大学院修了時にIELTS 7.5達成
  • そのまま現地企業にエンジニアとして就職

プロフィールその1:ブログ主の過去と転換点

プロフィールその2:希望とともに行動に移す

プロフィールその3:絶望的な英語力と上達しないフラストレーション、そして道が開ける


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