今回は英語のライティングについてです。
基本の4技能の中でもライティングはかなり難しいですが、重要なスキルの一つです。
特に留学や海外就職したいと思っている人は英語で書く機会が多く、ライティングの出来の良さによって単位や仕事での評価などに直接影響が出てきます。
この記事はライティングの勉強方法がわからない、もしくは伸び悩んでいる人にとって役に立つと思います。
記事の内容
ライティングによくある悩み
ライティングの勉強をしている人は以下のような難しさを感じたことがあると思います。
- 「どう文章を始めたらいいかわからない」
- 「文法や単語の知識が少なくて書きたいことをかけない」
- 「書いていくうちに論点がずれたり、よくわからない文章になる」
- 「書くのに時間がかかる。テストで時間内に書ききれない」
こういった問題を解決するための勉強方法とテクニックを解説していきます。
ライティングの勉強方法
参考書と練習教材を使う(理解を深める)
ライティングの勉強に参考書や練習教材は必須です。体系立てて勉強すれば効率もよくなるし、闇雲に書き始めてもどう書いていいかわからないと思います。だからといって日本語で考えてからそれを英訳していくのは最悪なのでやめましょう。
どういった参考書や問題集を使うといいのか書いていきます。
英語で書かれているもの
まず前提としてえいごでかかれているものを選んでください。英語脳の鍛え方という記事で詳しく説明していますが、英語で思考しないとライティングのスキルも伸び悩みます。例文や解説すべてが英語で書かれている教材を探しましょう。
目的に合うもの(ビジネス・大学・生活)
外国の人とチャットで話せるようになりたい、といった目的ならいわゆるライティングの勉強はあまり必要無いと思います。しかし英語でレポートを書く、仕事のメールを書く、といった目的があるならばそれにあった教材をえらぶようにしましょう。
参考書によっては学生向けや仕事を目的とした教材があるので、そういったものを使えば必要なライティングの種類を大体網羅出来ると思います。
書体(メール・レポート・論文など)を考える
教材の目星がついたらどんな書体のライティングについて解説されているかチェックするといいです。例えば仕事でメールくらいしか必要ないならばレポートの書き方などは勉強してもあまり役に立ちません。あまり欲張ってなんでも勉強しようとすると効率も悪くなるので、必要なものを重点的に勉強するといいと思います。
スタイルの違いを理解する
文章の型にかかわらずライティングにはいくつかのスタイルがあります。例えば以下のようなものです。
- 原因と結果
- 問題と解決
- 比較
- 議論
こういったスタイルは書き手の主張したいことと、どうやって主張に信頼性をもたせるかによって選ばれます。例えば”スマホよりもガラケーを使うべき”という趣旨の雑誌記事を書くとしたら、スマホとガラケーそれぞれのいい点と悪い点を書いて、なぜその主張が通るのか書く必要があります。この場合比較を中心としたライティングスタイルになります。
他にも、”なぜ睡眠が大事なのか”といったような記事や小論文を書くとしたら、睡眠が大事である理由を説明すると思います。こういった場合は原因と結果というスタイルが中心になると思います。
いくつかのスタイルを混ぜることもできるので、まずはそれぞれのスタイルを勉強・練習して、慣れてえ来たら複数のスタイルを組み合わせてみるのもいいと思います。
構成を理解する
ライティングを始める前に構成について勉強しておく必要があります。構成の知識がないと以下のような問題がおきます。
- 全体の流れがつながらない
- 主張したいことからずれてしまう
- どこに要点があるかわかりにくい
構成についてはリーディングの勉強方法の記事でも書きましたが、以下のような基本的な形から練習するといいと思います。
- Introduction
- Background
- Narrowing
- Thesis Statement
- Body
- Paragraph
- Topic Sentence
- Supporting Sentences
- Paragraph
- Topic Sentence
- Supporting Sentences
.
.
- Conslusion
- Restatement
- Summary of Key Topics
- Concluding Statement
これらの説明は長くなるので別の記事にまとめます。
Chicken Schnitzel (Innsbruck, Austria)
実際に書いてみる
参考書などの解説で書き方を学んだら、実際に書き始めましょう。問題集などを使うのもいいですし、インターネットでライティングのトピックと例文が手に入ればそういったものも役に立ちます。
ライティングを始めるときにいくつか気を付けてほしいことと、大事なテクニックがあります。
- 全体の計画
- 自分の知っている範囲の単語と文法で書く
- 書きながらチェック(間違い・重複・矛盾・単調な表現など)
- 新しい単語・文法・表現に置き換える(試しに使ってみる)
- 最後に全体をチェック
ひとつずつ解説していきます。
文章全体の計画をする
これは英語のテストでも重要なテクニックですが、いきなり書き始めずにまずは全体の計画をしてそれをメモするのがおすすめです。
計画段階では以下のことを考えて全体と要素を構築します。
- Main Topicの理解・決定
- 全体の構成をつくる
- ライティングスタイルを決める
- 自分の主張を決める
- 主張をサポートするTopic・要点を考える
- 要点を裏付ける例・情報・証拠を準備する
このあたりも解説していくと長くなるので別記事で詳しく解説しますが、以上のことをメモして修正しながら計画を練っておくと、かなり書くのが楽になります。
既に大筋ができており、要点と例題のキーワードをそろえておけば後はそれを脚色しながら繋げていけば完成します。
このアプローチなら関係のないことについて書いてしまったり、書いているうちに方向転換したりするリスクを抑えることができて、結果的に効率よく速く書けるようになります。
自分の知っている範囲の単語と文法で書く
全体の計画の時点で大事なことがあります。それは自分の知っている範囲の単語、文法、知識で書くようにすることです。
特に単語は日本語を訳そうとしてしまいがちですが、絶対にしないようにしましょう。それによって言いたいことが直接書けなくなる時は
- 知っている単語で間接的に書く
- 抽象度を上げる
- 思い切って他の事について書く
などしたほうがいいです。英訳してしまうと英語で思考しながら書けないし、英語の表現がおかしなことになります。
書きながらチェック(間違い・重複・矛盾・単調な表現など)
日本語でもそうですが英語も書きながらチェックしていくと簡単なミス(スペリング・時制・冠詞など)をはやめに見つけることができます。細かいことに聞こえるかもしれませんが、ライティングはスピーキングと違って正確性が求められます。1つの文章を書くたびにチェックするクセをつけておくといいと思います。
新しい単語・文法・表現に置き換える
知っている範囲の単語や文法で書くべきといいましたが、新しい知識っを試したいときにはどんどん使っていきましょう。これはテストや仕事ではなくてライティングの練習の時にやりましょう。
リスニングやリーディングで得た知識はすぐに使わないと忘れるので、半ば無理やりにでも使って行くといいと思います。
実際にやりやすい方法はSynonymを使うといった方法です。Synonymは意味が似ている語句のことで、既に使い慣れた単語を新しく知ったSynonymに置き換えてみるとやりやすいです。
最後に全体をチェック
計画したとおりに書いていって一通り終わったら最後に全体を読み返すようにしましょう。これによって以下のようなことをチェックします。
- 全体の流れが自然に、論理的に書かれているか
- 構成がわかりやすく、正しく接続詞などでつながっているか
- Thesis Statement と Topic Sentences が矛盾していないか
- Topic に対して例文が機能しているか
- 文法に間違いがないか
- 正しいもしくは自然な単語が使われているか
- スペルミスは無いか
これで文章全体の質を高められるようにしましょう。テストなどの時間制限がある状況では最後の確認のために時間配分をしておかないと、単純なミスなどによって大きく減点されてしまいます。最終チェックも習慣的にするようにしましょう。
添削してもらう
勉強方法やテクニックについて書いてきましたが、添削してもらうのが一番重要だと思っています。ライティングに関しては誰かに頼まないかぎりフィードバックっを得られません。そしてフィードバックがないと絶対にライティングはよくなりません。これはライティングの勉強の必須条件です。添削して得くれる人やサービスを見つけるようにしましょう。
添削してもらうときに意識しておきたいことを書いていきます。
間違ったり修正された箇所を理解する
添削されて間違いの指摘や修正された箇所は質問してなぜダメなのかしっかりと理解しましょう。間違っていると指摘されるだけなら、なぜダメなのか・どう書くべきなのか聞くようにして、次から同じミスをしないように意識しましょう。
また、添削する人によって修正のされ方が変わってくるので、複数の人に代わる代わる添削してもらうと個人の癖などに影響されにくくなります。添削する人にも上手い人とそうでもない人がいるので、自分にあった人を探すことも必要になるかもしれません。
新しく使った単語などが正しく使われているか確認
練習用のライティングでは新しい単語や表現を使っていくように言いましたが、添削してもらうときにしっかりと質問するようにすると理解が深まります。単語などは、意味合いは同じだけど特定のシチュエーションで使い分けられたりすることが多々あります。この違いは添削してもらわないとなかなか学習しづらいので、もし修正されなかったとしてもどのような違いがあるのか・どう使い分けるのか質問するといいと思います。
他の人のライティングを読んで添削する
ライティングの実践と添削について書きましたが、他の人が書いた文章を添削するのもいい勉強になります。書き手が自分にょりもライティングが上手ければ新しい表現を学んだりコツなどを聞いたりすることができます。自分のほうがライティングができたとしても、どこがどう間違っているのか指摘するには知識が必要です。
勉強する環境を作る
ライティングの勉強を継続するのはなかなか大変です。定期的に書いて添削してもらい、フィードバックを得る環境をつくる必要があります。語学学校に通ったり、オンラインのサービスに加入することも視野に入れながら以下のような添削してもらえそうな人やサービスを探しましょう。
- 語学学校の教師・クラスメイト
- オンライン添削サービス
- 英語ができる友人(ライティングが出来る人)
- 英語のチューター・家庭教師
- 勉強会のメンバー
有料の学校やサービスなら添削してもらわないと損することになるので、自分を追い込みたい人にもいいと思います。なにより一定の質が保たれると思うので添削で得られるものが多くなります。
勉強会や友人などでもお互いに添削しあって一緒に勉強できるのでありだと思います。他の人のライティングを添削する機会はあまりないので、そういった機会がつくれそうなら積極的に試してみるといいと思います。
まとめ
今回はライティングの勉強方法について解説しました。おおまかなポイントは以下のようになります。
- 参考書と練習教材でライティングに必要な知識を得る
- ライティングのテクニックを応用しながら書く練習をする
- 必ず添削してもらい、間違いを修正しながら練習を続ける
- ライティングの勉強がっできる環境をつくり、他の人のライティングを添削する
長くなったのでいくつかの詳細はまた別の記事にまとめます。
Sunset View of Old Town (Edinburgh, Scotland)