基本的なライティングの構成を詳細に解説する

takto, 2020 April 21

Category: ライティングの勉強方法

ライティングの上達に欠かせないものの一つが構成です。

英語でライティングの練習をする前に基本的なライティングの構成を理解しておく必要があります。

基本的な要素とそれぞれのパーツの役割について解説していこうと思います。

構成を知らずに書くとどうなるのか

英語の構成なんてきにする必要あるの?という人もいるかと思います。僕の場合はそんなものがあることすら知りませんでした・・・。

もし構成のことを知らずに書くとどうなってしまうのでしょうか

- 何をどう書いていけばいいかわからない
- 言いたいことがうまく伝わらない
- 書き手の主張に一貫性がなくなる
- 納得させられる文章が書けない
- 何度も書き直しが必要になる

何も知らずに書くとこういった問題がおきます。

僕も構成のことを全く知らないうちにライティングの練習を始めてしまったときはこういった問題に悩まされました。

もっと読みやすく効率的に書けるようになるために構成についての理解を深めていきましょう!

基本的なライティングの構成要素

英語には基本的な構成のパターンがあります。それは以下のようなものです。

  • Introduction
    • Background
    • Narrowing
    • Thesis Statement
  • Body
    • Paragraph
      • Topic Sentence
      • Supporting Sentences
  • Conclusion
    • Restatement
    • Summary of Key Topics
    • Concluding Statement

これはよくエッセイにつかっわれる基本構成です。この基本の構成にアレンジを加えることもできますが、まずはこの構成をみにつけられればいろいろな応用ができるようになります。

また、メールなどの短い文章ではもっとシンプルな構成で書かれることもあります。そうした文章もこの基本の構成を応用することで上手くかけるようになります。

それではひとつづつ見ていきましょう。

Introduction

Introductionは導入部分になります。ここでの目的は何について書くか、自分の主張したいことをはっきりと読み手に伝えることです。

読み手からすればエッセイや記事が何について書かれているのか知りたいはずです。英語のライティングではそれをIntroductionで早い段階で明らかにします。

Introductionは以下の3つの要素で書くとうまく読み手を引き込むことができます。

  • Background
  • Narrowing
  • Thesis Statement

基本的にはこれらを1つのパラグラフに納めますが、エッセイの長さによっては複数になる場合もあります。

それぞれの要素について解説していきます。

Background

読者はまだ読む準備ができていませんので、最初の文章であるBackgroundではライティングのメイントピックに関することについて一般的・抽象的に書きます。

これによって読者をライティングのトピックへと誘導していきます。

例えとして以下のようなエッセイを書くとします。

What are the advantages and disadvantages of incorporating information technology into primary school education?

この場合はinformation technologyとprimary school educationがキーワードになります。ここではinformation technologyをつかって一般的・抽象的な導入となる文章を書きます。

どういったものが一般的・抽象的になるかというと、一般的な認識や事実です。わかりやすい例では最近のトレンドなどがあります。例えばこんな感じでしょうか

A recent advancement of emerging technology has assisted in innovation of traditional education system.

一般的なITの高度化が教育システムのイノベーションを助けている、といった具合です。Backgroundではこのようなあまり具体性のない文章でキーワードによって大体の内容を与えるようにします。

Narrowing

度乳部分であるBackgrouundを書いたら、キーワードについて掘り下げていきます。これをNarrowingといい、より具体的なトピックやエッセイの内容に読者を誘導していきます。

どのように具体性をあげるかというと

  • Backgroundに関する例を書く
  • 複数のキーワードの関係性を強調する

といった方法などがあります。

先ほどの例題の場合は以下のようなことを書けます。

The introduction of IT system has leveraged teaching programs and overall experiences of students in primary school although some schools still retain traditional system.

このような感じでキーワードをさらに具体的なものに絞っていき、IT, primary school, although, traditional system という言葉で次のThesis Statementへと読者を誘導します。

この時点でエッセイに加える必要があるAdvantages and Disadvantagesについて軽く触れておきます。

Thesis Statement

Thesis StatementはIntroductionで最も重要な部分になります。この部分でエッセイで何について書くかはっきりとさせます。

基本的には1文で十分ですが、補足を入れたりするなど複数の文で構成されることもあります。

Thesis Statementでは以下のことを含めるようにして書きましょう。

  • キーワードで具体的に何がメインのトピックなのか明確にする
  • 書き方のスタイルを明示する
  • Bodyで触れるTopicを示す

エッセイ全体がこのThesis Statementで書かれたとおりになるようにする必要があります。そうすることで一貫性や論理性が保たれたエッセイに仕上がるようになります。

先ほどの例題を考えてみましょう。Advantages and Disadvantagesを書く必要があるので、どういったものを書くか(Topic)Thesis Statementで書いていきます。

This essay will articulate positive impacts of the use of information technology for education in primary school, in particular increased accessibility to school, additional learning resources and reduction of workload for teachers. In adddition, some of the drawbacks such as capital cost, ongoing training requirements and compromised learning outcome will be covered.

他にもエッセイによく求められるいくつかのスタイルがあります。例えば以下のようなものです。

  • Discuss pros and cons
  • Describe a topic
  • Explain how to resolve an issue
  • State agree or disagree with arguments

構成は同じですが、スタイルの違いによってThesis Statementとその他のIntroductionnの書き方が変わってくることがあります。違ったパターンを練習していくとバランスよくライティング技術をつけることができます。

Body

Bodyはエッセイの中身の部分で複数のパラグラフで構成されます。基本的には1つのトピックにつき1つのパラグラフを書くようにします。

複数のトピックが含まれると、パラグラフ全体の一貫性がなくなってしまうので注意しましょう。(誰かと話しているときに何の前触れもなく違う話題について話し始めるような感覚でしょうか。)

鉄板の書き方としてはまず最初のパラグラフに最も有効・大事なトピックをもってくることです。英語でのコミュニケーションではなるべく最初に一番大事なことを伝えるクセをつけるといいです。

最初の1文で何が言いたいのかわからないと、読んでいる人にとってはフラストレーションがたまっていきます。まずトピックをはっきりと伝え、そのあとになぜそう主張するのか理由を述べるようにしましょう。

パラグラフの順番についてですが、気を付けたほうがいい点がもうひとつあります。

例えばある事に対してのメリットとデメリットを書くといった場合には、メリットを全て書いてからデメリットを全て書く、もしくはその逆の順番にしましょう。メリットとデメリットを交互に書いてしまうと全体的に読みずらくなってしまい、さらに書き手の意図がわかりずらくなります。

先ほどのエッセイの例題を使うと、Thesis Statementで書いたAdvantagesとDisadvantagesno トピックをパラグラフに振り分けることになります。

Advantages:

Paragraph 1: increased accessibility to school

Paragraph 2: additional learning resources

Paragraph 3: reduction of workload for teachers

Disadvantages:

Paragraph 4: capital cost

Paragraph 5: ongoing training requirements

Paragraph 6: compromised learning outcome

Topic Sentence

パラグラフは通常Topic Sentenceから始まります。この一つの文章でパラグラフが何について書かれているかを読者に伝えるのが目的です。

Topic Sentenceではキーワードと自分の主張を明確にするようにしましょう。

例題からParagraph 1のTopic Sentenceを書く場合、次のように書けます。

One of the most important advantages of the application of IT to primary school is the provision of remote access to school for all students.

Topicであるincreased accessibilityをパラフレーズしてTopic Sentenceに書きました。それと同時にこのTopicがもっとも重要であることを強調しています。

他のパラグラフも同様にTopicSentenceをつくっていけば、おおよそエッセイの内容が読者に伝わるようになるはずです。理想としてはTopic Sentenceだけ読めばエッセイ全体を要約できるような感じにかければいいと思います。

複数のパラグラフで別々のトピックについてえ書くので、読み手にうまくトピックのつながりを示す必要が出てきます。そういったときに接続語が役に立ちます。正しい接続語を使うことにより、始まり・追加・反対意見(方向転換)・結果・詳細など前後のパラグラフの関係性をわかりやすくすることができます。

接続語については別のブログ記事にまとめようと思います。

Supporting Sentences

パラグラフのTopic Sentenceで示した主張を読者に納得させるためにSupporting Sentencesを書く必要があります。

具体的には、ある事柄の事実や持っている情報をつかってあなたの主張が通るような理由付けをします。

例えば先ほどのPaaragraph 1のTopic Sentenceにつづく文章っを書くとすると、次のような文章が書けます。

Skype, for example, has been widely used for online communication and it enables the students who live in remote area to participate in school classes.

Supporting Sentencesを書くときの注意点がいくつかあります。まずは必ずTopic Sentenceに関することを書くこと、そしてTopic Sentenceの主張と矛盾しないようにすることです。Topicと関係のないことを書いてしまうと一貫性がなくなり、読み手が理解しずらくなります。さらにパラグラフ内で矛盾が起きるとエッセイ全体の信憑性がさがってしまいます。

例文は一つか二つで十分ですが、長くなりすぎないように注意しましょう(4か5個くらいの文章で十分です)。長くなってしまったら

  • 例を少なくする
  • 文章を短くする
  • パラグラフを分割

などの工夫をして対処しましょう。

もう一つの注意点として、エッセイの内容やTopicによってどういった例文の内容が効果的か変わってきます。例えば学術的に自分の主張を正しいと伝えるためには、Factベースの例文を書いたり、信頼できるソースの情報などを使う必要があります。

しかし難しく書こうとするとほぼ決まっておかしな英文になるので、自分の知っている範囲の英語で書くように心がけましょう。

最後にConcluding Sentenceという文章でパラグラフを締めることもあります。必須ではないですが、Topic Sentenceをもう一度強調したり、次のパラグラフに自然とつながるような文章を書くときなんかに使われます。必ず必要ではないので、はじめのうちはあまり意識しなくても大丈夫です。

Conclusion

Bodyの後にConclusionというパラグラフでエッセイを締めます。Conclusionはまとめのことで、基本的に読み手に言いたいことは全部言ったことを告げて、自分の主張を再度ここで書きます。IntroductionのThesis Statementを書くのに似ています。

Conclusion全体の目的としては、Topicと自分の主張を再度明示し、Bodyの内容を要約する、そして必要であれば最後に書き手の意見を加えてエッセイを完成させることです。

Conclussionの構成は次のようになっています。

  • Restatement
  • Summary of Key Topics
  • Concluding Statement

Restatement

Restatementでは基本的にThesis Statementのパラフレーズで、エッセイが何について書かれたのかをもう一度明示します。

エッセイの最後に自分の主張を再度伝えることによって読者に一番言いたかったこと・伝えたかったことを思い出させるように書きましょう。

Summary of Key Topics

RestatementのあとにBodyで語られたTopicを用いて要約します。そうすることで、なぜ自分Restatementで書かれえたような主張をしているのか読者を納得させることができます。

RestatementとTopicsの要約で読み手がエッセイ全体を理解できるように書けていれば大丈夫だと思ってください。

Concluding Statement

最後に書き手の意見を述べるのがエッセイではよくあるパターンです。エッセイで語られた内容をもとに、将来についてのリコメンデーション・希望・決意・懇願などといったことを書きます。

まとめ

長くなりましたがこれが基本的な英語のエッセイの構成になります。この基本の構成をもう一度おさらいすると

  • Introduction
    • Background(エッセイのテーマに関する一般的・抽象的な情報)
    • Narrowing(より具体的な情報を与えてThesiss Statementへと誘導する)
    • Thesis Statement(書き手の主張・エッセイで何が書かれているのか明示する)
  • Body
    • Paragraph(TopicひとつにつきParagraphひとつ)
      • Topic Sentence(Topicが書き手の主張を裏付けるということを書く)
      • Supporting Sentences(なぜTopic Sentenceが成り立つのか例文を与えて読者を納得させる)
  • Conclusion
    • Restatement(Thesis Statementを再度主張する)
    • Summary of Key Topics(Bodyの内容を要約する)
    • Concluding Statement(書き手の意見を添える)

まずはこの型を理解して書けるようになりましょう。そうすることで他の型(メール・ブログ・レポートなど)への応用が簡単にできるようになります。

ライティングの上達に欠かせないことが、添削をしてもらうことです。添削してもらうときに構成もチェックしてもらうように頼んでおきましょう。

注意点としては、書き始める前にまずはライティングの計画をしないと書いている途中でネタがなくなったり、主張からずれていったりしてしまうということです。ライティングの計画について別の記事にまとめますので、そちらも読んで実践するようにしてください。

ライティングを始める前にアイディアを出して全体の計画をするとうまく書けるようになります。どうやってアイディア出しをしていけばいいのか詳しく解説していますので、読みながら実際に練習してみてください。

他にも英語のライティングに必要な知識とテクニックについては勉強法として下の記事でまとめています。興味があればぜひ読んでみてください。

英語のライティングには文章構成や文語表現といった知識が必要で、さらにパラフレーズや英語のまま英文をつくるといったテクニックも求められます。この記事ではこれらを上達させるための勉強法を解説していきます。

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Takto

セルフィー

海外(オーストラリアとイギリス)在住歴計10年ほどの takto です。ブログを通じて英語の勉強をサポートできればと思っています。

経歴:

  • 大学生の時にTOEIC330点から英語学習を開始
  • オーストラリアの語学学校へ留学・そのあとの大学院留学時にIELTS 6.5達成
  • 大学院修了時にIELTS 7.5達成
  • そのまま現地企業にエンジニアとして就職

プロフィールその1:ブログ主の過去と転換点

プロフィールその2:希望とともに行動に移す

プロフィールその3:絶望的な英語力と上達しないフラストレーション、そして道が開ける


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