英語のリスニングは速く感じてしまってなかなか理解が追いつきませんよね。僕も英語の勉強を始めた当初はかなり苦労していました。
聞いた英語の意味を理解しようとしている間にどんどん先に進んでしまって置いていかれてしまう、ということは誰でも経験したことがあると思います。
しかし安心してください。それにはちゃんと原因があって、それを克服するための勉強方法があります。
この記事ではリスニングで置いていかれてしまう原因と、僕の行った方法をもとにした解決方法を紹介します。
目次
リスニングが追いつかない理由
リスニングの理解が追いつかなくて悩んでいる人は多いでしょう。
かくいう僕もリスニングは得意ではなく、教材や人の話を聞いているうちに訳が分からなくなってしまうことがよくありました。
教材ならまだいいんですけど、人と話していて理解できないとすごく申し訳ない気持ちになるんですよね・・・
英語を聞いても理解が追いつかない理由を以下のようにまとめます。
- 聞いた英語を翻訳している
- 自分のレベルに合っていない英語を理解しようとしている
1つめは聞いたことがあるかもしれませんが、2つめは意外と気づかない人が多いです。
それではそれぞれ解説していきます。
聞いた英語を翻訳している
聞いている英語を日本語に翻訳しているかぎりリスニングで理解が追い付くことはかなり難しいです。
英語の翻訳はそれ自体が職業になるほど難しいものです。それなのに翻訳の訓練をしていない人がリアルタイムで聞いている英語を訳すのは至難のわざです。
その結果、日本語訳という作業をしている間にも話しは進んでいき、置いていかれてしまいます。
日本語に訳すときには、時間がかかるだけでなく意味をうまく理解できないという問題もあります。
たとえば英語には存在するけど日本語では存在しない言葉があります。そういった言葉をムリに訳すと意味が変わってしまうことがあります。
その結果つじつまを合わせようと考えている間にまた置いていかれてしまいます。
僕自身は日本語訳はよくないと頭ではわかっていたのですが、英語のまま理解しようとしても難しくてつい日本語に頼って理解しようとしていました。なぜそうなるのかというと、意識の問題だけではなく実は使っている参考書の問題でもありました。
自分のレベルに合っていない英語を理解しようとしている
リスニングの教材を使って英語を聞いてもうまくいかないという人は、英語力に対して使っている教材が単純に難しすぎます。
これは僕もしてしまったことなのですが、数か月勉強し続けても教材のレベルが高すぎたと自覚できていませんでした。
たとえば僕の場合は大学生の時に、大学生向けのリスニング教材を使っていました。それが当時の僕のレベルにとっては難しすぎて、何度も繰り返しスクリプトを見ながらリスニングをしていたのですが、本当に勉強が進まなくて苦労していました。
続けていけば耳が慣れてきっと理解できるようになるだろうと思っていたのですがダメでした。
リスニングの勉強では教材の8~9割を理解できるくらいでないと、スクリプトに頼ったり辞書で意味を調べたりしてばかりになります。
そうなると聞く力ではなく単語やリーディングの勉強になってしまい、リスニングは上達しません。リスニングのスクリプトを読んで理解できたとしても、それを音で聞いてわかるとは限りません。
スクリプトを読んでからリスニングし直せば聞き取れるでしょうが、音だけで理解できるようにならないとリスニングの勉強にはならないのです。
Streetview in Budapest (Hungary)
克服するための勉強方法
日本語訳をしてしまっている人や使っている教材の8~9割できていない人でも、以下の3つの方法で勉強するようにすれば確実にリスニングが上達します。
- 背伸びをしない教材選び
- 英語脳をきたえる
- スピーキングを練習する
ひとつづつ見ていきましょう。
背伸びをしない教材選び
まず先ほど言ったように使っているリスニングの参考書での練習問題などで8~9割ほど理解できないのであれば、もっと簡単な教材を選んでください。
仮に自分が今大学生だとしても、英語力が高くないのであれば小学生レベルまでさかのぼった教材を使うくらいの気持ちで選んでください。
カッコつけて(昔の僕のように・・・)高難易度の教材、たとえばBBCのニュースだとか英語で大学の講義を聞いたりなどをしても、8~9割は理解できないのであればやめましょう。
まずは自分がどれくらいのリスニング教材・問題ならばほとんど理解できるか調べて、そこをリスニングの勉強のスタート地点としましょう。
8~9割理解できるというと簡単すぎる、とかその教材を使う意味があるの?教材なんだから6割くらいでちょうどいいんじゃないの?という疑問がでてくると思います。
これにはちゃんと理由があって、それは聞いた英語を英語のまま理解するのが目的だからです。
英語脳をきたえる
日本語訳をするからリスニングで理解が追いつかないと説明したように、リスニングの勉強では日本語を一切使わないようにすることが大切です。
先ほど8~9割理解できる教材を探すと言いましたが、それは日本語に頼らずに英語のまま理解するにはそれくらいの英語でないとできないからです。
たとえばこういった英語での会話を聞くとします。
この会話を音声で聞いたとします。日本語に訳しますか?日本語に訳さないと理解できませんか?
これくらいの英語なら日本語を介さなくても聞いた瞬間に理解できる人が多いと思います。まずはこういったような簡単な英語でのリスニングから始めて英語で思考することをきたえていく必要があります。
英語脳を鍛えていけば、もっと難しい内容の会話でも英語のまま理解できるようになります。
それこそがリスニングの勉強で目指すものです。決して日本語に訳せば世界的な研究発表のプレゼンテーションも理解できる、というものを目指してはいけません。
英語脳の鍛え方については↓の記事にまとめているので、ぜひ読んでみてください。
英語の上達に欠かせない英語脳のつくりかたについて解説しています。英語脳は意識して正しく勉強していけば誰にでも作ることができます。具体的な勉強方法と必要な考え方について詳しく説明していきます。
スピーキングを練習する
最後の勉強方法のひとつはスピーキングの練習をすることです。
リスニングがうまくなりたいのになんでスピーキングなの?と思うかもしれません。
考えてみてください。自分が話せるような英語は聞くこともできませんか?
自分で言えることというのはつまり脳がすでにわかっていること・知っていることです。脳はインプットした情報をすでにある知識に関連づけて、それが何なのか理解しようとします。
この場合のインプットは英語の音、音の塊(単語)やその並び(文法)などの情報です。それを自分のもつ知識と高速で照らし合わせて、これだというものを見つけ出して理解・認識します。
もしスピーキングができないとこの知識が不足していて、インプット(リスニング)される情報の多くが持っている知識にあてはめられません。これによってインプットされた英語を理解することができなくなります。
反対にスピーキングができると脳の中に参照できる情報を多く持っているため、リスニングで聞いた英語をもっている知識に結びつけやすくなります。
こうした理由から、自分が話せることはリスニングで理解できるということになります。
つまりリスニングの理解が追いつかないのであれば、スピーキングの勉強もするべきである、ということになります。
インプットとアウトプットの両方をバランスよく上達させることが大切だということです。
スピーキングの勉強方法については↓の記事にて詳しく解説していますので、よければ読んでみてください。
まとめ
今回の記事ではリスニングの理解が追いつかない人へ、その原因と解決するための勉強方法を紹介しました。
原因をまとめると以下のようになります。
- 聞いた英語を翻訳している
- 自分のレベルに合っていない英語を理解しようとしている
リスニングの理解を追いつくようにするために必要な以下の勉強方法を紹介しました。
- 背伸びをしない教材選び
- 英語脳をきたえる
- スピーキングを練習する
僕自身もリスニングで追いつけづに置いていかれるという経験をたくさんして悩んでいました。
日本語に訳すのはダメだと頭でわかっていてもやってしまっていました。自分には難しすぎる参考書なのに、ずっと続ければ理解できるようになるはずと思い込んで勉強していました。
皆さんは一刻も早くこうした間違った勉強方法から抜け出してリスニング能力を高めていってください。
リスニングの勉強法は下の記事でまとめているのでよければ読んでみてください。
リスニングの勉強法は英語を聞きとれない根本的な原因である「聞いている英語の難易度」「発音」「単語と文法」「英語のまま理解」を解決するように進めていきましょう。ひたすら聞くといった方法ではなく、原因と結果を結びつけた学習のしかたを紹介します。
A park near Buda Castle (Budapest, Hungary)