英語の長文を聞きとれない理由は、すべての単語を理解しようとしているから

takto, 2020 May 9

Category: リスニングの勉強方法

リスニングは長くなってくると、聞いたことを覚えていられなくなったり、分からない単語がでてきたりしてついていけなくなることがよくあると思います。

これには原因があって、それは聞いている言葉すべてをわかろうとしてしまっているからです。

長文英語では、必要な言葉だけを抽出、全体の意味を把握、そしてフレーズ単位で理解することができればうまくできるようになります。

どうすればこういったことができるようになるのか紹介していきます。

目次

すべての言葉を理解しようとすると、長文のリスニングができなくなる

長文になるとリスニングが追いつかなくなり理解できなくなってしまう主な理由は、聞いている言葉すべて理解しようとしているからです。

日本語でのリスニングを考えてみてください。長い話を一語一句聞きとれなかったとしてもちゃんと内容や意味を理解できますよね?

英語を聞くときにも同じように理解できるようになりたいところです。

まずは、なぜすべての言葉を理解しようとしてしまうのか?そしてどうすれば要点をとらえて理解できるのか以下のようにまとめます。

  • 問題点1:言葉の取り捨て選択がうまくできていない
  • 解決策:どういった言葉が捨てるべき言葉なのか知っておく

  • 問題点2:知らない単語が出てきたときに、時間をかけて理解しようとしてしまう

  • 解決策:言葉を整理するよりも意味を整理する

  • 問題点3:単語で意味を区切って理解しようとしている

  • 解決策:フレーズや塊で意味をとらえる

それではひとつづつ見ていきましょう。

問題点1:言葉の取り捨て選択がうまくできていない

英語であろうと日本語であろうと、人の話には聞く必要のない言葉がたくさん含まれているということを理解しておきましょう。

わかりやすくするために、ネットで拾った会話のスクリプトを少し変えたものを見てみましょう。John が Anthony に対して「How far do you walk in a day?」と会話を切り出します。

John: Howw far do you walk in a day?

Anthony: Well…I guess it depends on a day really. I think I tend to walk longer distance than other people. Hmm probably about 20km… like it really depends though.

John: Oh that’s quite long.

会話の始まりの部分だけのせましたが、Anthonyが長々と答えているのが分かりますよね。しかしここで意味のある情報は”20km”だけです。

それ以外は会話の内容に多少の関係がありますが、知らなくていいことです。4つの文がどういった理由で話されたのか見てみましょう。

  • “Well…I think it depends on a day really.” これはAnthonyが答えを考えるためのただの時間稼ぎです。日によって歩く距離が違うのは当たり前です。

  • “I think I tend to walk longer distance than other people.” これはただの前置きで答えになっていません。多分Johnに20kmといきなり答えを言って驚かれたくなかったのでしょう。

  • “Hmm probably about 20km…” ここでようやく答え(必要な情報)が出てきます。はっきりとは言えないので “probably”, “about” といった言葉を付け加えていますが、ほぼ意味はありません。

  • “like it really depends though.” これは最初に言ったことを念押ししているだけです。もちろんなんの意味もありません。

自分が日本語で話をするときのことを考えてみてください。このように本質的にいらない言葉をたくさんつけ加えているはずです。英語の会話でも当然同じようなことを します。

当然どのくらいの必要のない言葉が含まれるかは個人や会話の内容によって変わってきますが、基本的にどういった会話でも理解する必要のない言葉はたくさんでてくるということをしっかりと理解しておきましょう。

Anthonyの回答を例にとると、文章自体はそこまで長くないですが、こういったやりとりが何度も会話の中で繰り返されるとかなりのボリュームになります。

長文のリスニングでは、必要のない言葉と重要な言葉を取り捨て選択できていないと置いていかれてしまいます。

解決策:どういった言葉が捨てるべき言葉なのか知っておく

どういった言葉や情報を捨てるべきなのでしょうか?これにはいくつかのパターンがあります。

  • あいさつ (“How are you?“や”I’m looking forward to seeing you again.” など)

  • 考えている・時間を稼いでいる(”Well, I’m not too sure about it but I think…“や”It is a difficult question to answer…” など)

  • 中身や内容がないようなこと(”You know what, I heard something really interesting just now…“など)

  • 質問を復唱・確認する(”How did you learn English?“に対して”You mean, how I studied at school or How I learnt it by myself?“ など)

こういったものにはよく使われる表現があります。それについてはべつの記事にスピーキングのテクニックとして紹介する予定です。

さて、先ほどのAnthonyの回答である4つの文を聞いているときにどう反応すればよかったのか考えてみましょう。

最初の文(”Well…I think it depends on a day really.“)を聞いたときに質問に答えていない・重要ではないとわかれば、すぐに「ああ、これは必要ないな」と判断して忘れてしまいましょう。

次の文である ”I think I tend to walk longer distance than other people.“ では、”I think I tend to walk…” までは「おっ答えが来るか?」と思って注意しますが、”longer than other people”と聞いたときに「何だまだ答えてくれないのか」というふうに重要でない情報だと判断して聞き流しましょう。

“Hmm probably about 20km…“では20kmという分かりやすい質問に対する答えがでてくるので、それを覚えておきます。

“like it really depends though.“は捨て台詞のようなものなので必要ナシと判断して聞き流します。

こうすることによって内容を要約することができ、4つの文章を単語1つで理解できました。

これは簡単な例ですが、このテクニックを応用することでさらに長いリスニングや難解な内容の会話もうまく要約していくことができるようになります。

注意:

聞いているときの心の声を「」の中に日本語で書きましたが、英語で考えるようにしてください。これは英語脳を鍛えるという英語の上達に必須なことです。英語脳がなぜ必須で、どうやって鍛えるかは↓のリンクの記事を参考にしてください。

英語の上達に欠かせない英語脳のつくりかたについて解説しています。英語脳は意識して正しく勉強していけば誰にでも作ることができます。具体的な勉強方法と必要な考え方について詳しく説明していきます。

Chickpea soup (Toledo, Spain)

問題点2:知らない単語が出てきたときに、時間をかけて理解しようとしてしまう

リスニングが長くなってくると、それだけ知らない単語が出てきやすくなります。

知らない単語を聞くとつい焦ってしまうんですよね。しかしそこで深く考えたり、ムリに思い出そうとしていてはリスニングで追いつけなくなります。

それでもついしてえしまうのは、すべての単語がわからないと理解できないんじゃないかと思っているのが原因でしょう。

実際には内容を理解するのに必要な言葉は限られているし、単語の意味が分からなくても内容を理解することはできます。

解決策:言葉を整理するよりも意味を整理する

リスニングにおいてすべての単語を知っている必要はありません。なぜかというと

  • その単語が重要なものであるとは限らない
  • もしくは意味を推測できるかもしれない

からです。

また、リスニングでは前後の会話の意味からしらない単語とその文章の意味を理解できるようにするほうが大切です。

ここでいう意味を理解するというのは、単語の意味ではなく聞いた文の内容や状況を頭にイメージすることです。そうすることによって単語の意味を言葉としてでなく、文章全体での意味としてとらえます。

話には流れがあるので、急に大きく内容が変わることはあまりありません。しらない単語がでてきたときに、その前までの概要と、これから聞く内容を理解できればその間にどういったことが話されたかの推測をすることは可能です。

実際にリスニングでわからない単語がでてきたときに、どういった意味だったか思い出そうとしてもどうせわからないのですし、そんな時間はほとんどないでしょうからいったんムシしたほうがいいです。

それよりも前後の内容からどういった意味だったのか予測するか、一瞬で予測できなかったらその単語は重要でなかったことを祈って残りのリスニングに集中しましょう。

そうすれば話の内容がわかってきて、単語の意味にとらわれることなく全体を理解しやすくなります。

Photo taken during winter hiking (Innsbruck, Austria)

問題点3:単語で意味を区切って理解しようとしている

英語を聞くときは単語ひとつ聞くたびに意味を理解しようとせずに、フレーズごとに理解するように意識しないとうまくいきません。

単語ひとつづつ理解しようとするとものすごく時間がかかり、しかもフレーズによっては意味合いが変わってしまうこともあります。

例として会話のスクリプトを使ってみます。Amanda が Mike に”What do you think are the problems of education in Australia?“という質問から始まります。

Amanda: What do you think are the problems of education in Australia?

Mike: Oh okay, let me think… right, teachers are underpaid as far as I know and that’s definitely one of the biggest problems.

Mikeの回答を聞くと、いくつかのフレーズによって文章ができていることがわかります。

この中でも “as far as I know” という表現は混乱してしまうかもしれません。far というと距離的なことを言っているように感じてしまいますが、as far as I know だと知っている限りではという知識についてえの意味になります。

単語を追いかけて聞くたびに理解しようとすると、フレーズを聞き分けることだ難しくなり、それによって意味を誤解してしまうことがあります。

単語という細かい単位ではなく塊であるフレーズを意識して理解するようにする必要があります。

解決策:フレーズや塊で意味をとらえる

英語では3つや4つの単語の組み合わせからできるフレーズが多く、そのフレーズを聞いたときに意味を正しく理解できます。

たとえば ”I like a kind of cheese which is soft and has sweet flavour.“ を聞いたときには以下のようなフレーズごとに意味を理解できるようにしましょう。

“I like” これは単純に「何かが好きなんだな」と思えれば大丈夫です。

“a kind of cheese” これはよくあるフレーズの「a kind of / a type of / a sort of」という表現にcheeseを付けたものです。ようはある特定のcheeseのことだとわかります。

“which is soft and has sweet flavour” これもいくつかに分かれているように見えますが、どんなcheeseかの特徴としてひとつの意味の塊としてとらえられます。

この文章は13の単語でできていますが、3つのフレーズの意味で文章全体が理解できるようになります。

とくに長文でのリスニングとなると、このようにフレーズ単位で理解していかないととてもじゃないけど話に追いつけません。

まとめ

今回はリスニングの長文を聞き取れないという人にその原因と解決策を紹介しました。

おもな原因と解決方法を以下のようにまとめます。

  • 問題点1:言葉の取り捨て選択がうまくできていない
  • 解決策:どういった言葉が捨てるべき言葉なのか知っておく

  • 問題点2:知らない単語が出てきたときに、時間をかけて理解しようとしてしまう

  • 解決策:言葉を整理するよりも意味を整理する

  • 問題点3:単語で意味を区切って理解しようとしている

  • 解決策:フレーズや塊で意味をとらえる

今一度、自分がどのようにリスニングをしているか確認して、もしこれらの問題点に当てはまっているのであれば、その解決策を試してみてください。

リスニングはうまくできない根本的な原因を解決できるように勉強していかないとなかなか結果が出ません。下の記事ではそういった原因を取り除けるようなリスニングの勉強法をまとめています。参考にしてみてください。

リスニングの勉強法は英語を聞きとれない根本的な原因である「聞いている英語の難易度」「発音」「単語と文法」「英語のまま理解」を解決するように進めていきましょう。ひたすら聞くといった方法ではなく、原因と結果を結びつけた学習のしかたを紹介します。

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Takto

セルフィー

海外(オーストラリアとイギリス)在住歴計10年ほどの takto です。ブログを通じて英語の勉強をサポートできればと思っています。

経歴:

  • 大学生の時にTOEIC330点から英語学習を開始
  • オーストラリアの語学学校へ留学・そのあとの大学院留学時にIELTS 6.5達成
  • 大学院修了時にIELTS 7.5達成
  • そのまま現地企業にエンジニアとして就職

プロフィールその1:ブログ主の過去と転換点

プロフィールその2:希望とともに行動に移す

プロフィールその3:絶望的な英語力と上達しないフラストレーション、そして道が開ける


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