カタカナ発音でも通じればいいでしょ?なんて思っていませんか?残念ながら現実はこうです。
- 単語も文法もあっているのに何を言っても伝わらない
さらに悪いことにカタカナ発音の弊害は他の英語能力にも以下のような悪影響を及ぼします。
- 相手の言っていることが聞きとれない
- いくら練習しても流暢に話せない
しかし、実は発音の矯正は簡単です。正しい勉強方法さえ知っていれば誰でも1~2か月でできるようになります。
この記事ではまずカタカナ発音の問題点を解説していき、みなさんにカタカナ発音でいいや、という考えを改めてもらいたいと思います。
そしてそのあとに発音の勉強方法について簡潔に紹介したいと思います。
目次
カタカナ発音をする理由は「なんとか通じるだろう」と思っていたり、通じなくてもボディーランゲージでなんとかなると思っているからだと思います。
残念ながらカタカナ発音ではまったく通じません。
海外に来る日本人のほぼ全員がショックを受けることが「英語が全然聞き取れない」のと「自分の英語が全く通じない」の2つです。
僕はもうオーストラリアとイギリスに住んで10年ほどになりますが、その間に会った日本人の人たちはほぼ全員こういった悩みを持っていました。
どうせ海外に行く予定はないからいいよ。という人もいるでしょう。しかし発音ができないと相手に通じない以上の弊害がでてしまいます。
この記事でその弊害を説明しますので、カタカナ発音から脱却するように考えてくれればうれしい限りです。
Brisbane City Library - ここでよく英語の勉強をしていました・・・
カタカナ発音とカタカナ英語
まずはカタカナ英語とカタカナ発音を分けておきます。
カタカナ英語=英語を日本語にしたもの(バス、チケットなど)
カタカナ発音=英語を日本語で発音すること(”language”「ランゲージ」など)
カタカナ発音による直接的な問題
カタカナ発音のおもな問題はやはり相手に通じないことです。カタカナ発音の人が直面する問題について解説します。
単語も文法もあっているのに伝わらない
単語と文法は英会話に最低限必要な知識があるのに、カタカナ発音のせいでコミュニケーションが取れない人が圧倒的に多いです。
日本人は文法が得意な人が多いので、英会話でもある程度の文法の質が(他の能力と比べて)高いです。
それに英単語も学校で覚えさせられているので、基礎的なものはすでに知っている人が多いです。
書いたら相手は分かってくれるでしょう。しかしカタカナ発音ではあ英語の音が間違っているので悲しいほどに伝わりません。
違う単語と間違われて問題になる
日本語の音は英語の音よりも種類が少なく、そのせいかカタカナ発音ではひとつの日本語の音をいくつかの英語の音に対応させています。
残念ながらこれによって多くの誤解が生まれたり、相手に理解されないようになります。
たとえば”sit”の音は「シット」と書かれます。このせいで”sit down”が”shit down”として伝わります。とんでもない言い間違いですね。意味がわからない人は各自調べてください。
こういったことから、カタカナ発音をもう少し英語の音に近づけようとして教えているものもあります。
たとえば”seat”を「シート」ではなく「スィート」と表記する場合もあります。そうすれば”sheet”と間違えることはないと思いますが、”suite”と間違えられると思います。「ィ」を入れてしまうと「ス」と「ィ」を別々に発音してしまうので”suite”に近くなってしまいます。”seat”の発音を日本語で書くのは残念ながら不可能です。
他にも”what”を「ワット」ではなく「ㇹワット」として発音するようなものがあります。ㇹが小さいので音を小さめにして、ワットにつなげる感じでしょうか。言いたいことはなんとなくわかりますが、これでは”hwhato”のような感じに聞こえてしまい、何を言ったのか伝わりません。
伝わらないだけならまだいいのですが、誤解が生じてしまうとたまったものではありませんよね。
View of Brisbane City
カタカナ発音だと人に通じない以上の問題がおきる
発音が悪いと思った以上に相手に伝わらないと言いましたが、発音ができないと他の英語力にまで悪影響をおよぼします。
相手の言っていることがわからない
自分ができない発音を聞きとるのはかなり難しいです。そのせいでカタカナ発音をしている人はリスニングが上達しません。
自分で正しい音を出し、それを自分の耳で聞くことがリスニング練習のスタートポイントです。
発音によるリスニングへの悪影響は↓の記事にて解説しています。
流暢に話せるようにならない
英語を流暢に話したいと思っている人は多いと思いますが、カタカナ発音でいる限りはムリでしょう。
英語の音と音のつながり方は発音するときの口の形や下の位置などをスムーズに変化させることでできるようになります。
日本語の音で発音しているとこの変化をうまくすることができないため、音が途切れてしまったり、スムーズな音の変化をつくれなくなります。
新しい単語の読み方が分からない
日本語と違い英語には読み方が書いてありません。ですので辞書で発音記号を調べたり、サンプルの音を聞かないとどう発音すればいいのかわかりません。
カタカナ発音をするとなると、調べた発音を「なんとなくこう聞こえる」といった感じで日本語で表記する必要があるので、常に調べてそれから日本語の音に変換しないといけません。そして日本語に変換した時点でもう正しい音では発音できなくなります。
しかしカタカナ発音を卒業して英語の発音を習得すると、単語の読み方がわかるようになります。
100%ではありませんが、Syllableの習得によって得られるパターンやアクセントと音の変化の知識によって、大体の単語は調べなくてもわかるようになります。
僕自身、日本にいる間はなぜが発音は重要じゃないとかボディーランゲージでなんとかなるという固定観念がありました。
誰が言っていたのかわかりませんが、本当に騙されないようにしてください。発音が悪いと悲しくなるくらいに通じません。日本人にしかわかってもらえない英語に何の意味もありません。
発音の矯正は簡単です
ここまでカタカナ発音による弊害について書きました。少しでも発音を勉強しよう、矯正しようと思ってもらえたでしょうか?
ここで朗報です。実は英語の発音はかなり簡単に1~2か月で習得できます。
簡単なのになぜ多くの日本人が発音できないのかというと
- 正しい発音の仕方を知らない・習わない
- 正しい発音で話さない・話そうとしない
この2点に尽きます。
発音の矯正に必要なのは口・舌・歯・息をどう使って音を出すのかをイラストや分かりやすい図をみて練習することと、以下のように段階的に練習していくことです。
- アルファベット・発音記号
- 単語の発音
- 文章の発音
たとえばまずは日本人の苦手な”s”の音を学ぶとします。その際に口の形、舌の位置、歯の置き方、息のはき方を正しいやり方のイラストと説明通りにすればショッキングなほどに美しい音を出せます。
僕が一番最初に練習したのがこの"s"の音だったのですが、イラストと説明の通りにして出した最初の音に衝撃を受けました。「こんなに違うのか」「いままでのカタカナ発音とはまったくの別物だ」という驚きとともに、「こんなに簡単にネイティブみたいな音が出せるのか!」と興奮したのを今でもはっきりと覚えています。
みなさんも騙されたと思ってぜひやってみてください。なんで学校で教えてくれないんだ!と思ってしまうくらいに効果的です:)
詳しい発音の練習方法や使える教材などの説明は長くなるので別の記事にしますので、ぜひ読んでみてください。
発音を習得すれば英語学習の道が開けます。
まとめ
今回は英語のカタカナ発音の問題点をまとめて、発音の勉強方法を簡単に紹介しました。
カタカナ発音による問題点は以下のようにまとめられます。
- 単語も文法もあっているのに伝わらない
- 違う単語と間違われて問題になる
- 相手の言っていることがわからない
- 流暢に話せるようにならない
- 新しい単語の読み方が分からない
そのうえで発音の練習方法のポイントを以下のようにまとめます。
- 正しい発音の仕方を学ぶ
- 段階的に練習する
- アルファベット・発音記号
- 単語の発音
- 文章の発音
「日本人には発音の発音はムリ」だとか「ボディーランゲージで伝わるから大丈夫」などという情報は真に受けてはいけません。
発音の仕方を学びさえすれば誰でもすぐにできるようになるし、カタカナ発音で通じるのは日本人相手と話すときだけです。
こういった固定観念をふり払って、試しに”s”の発音だけでも試しに学んで練習してみてください。
自分の英語が見違えるようにきれいになるのがわかるはずです!
Madrid-Puerta de Atocha (Madrid, Spain)