makeによる使役の文法表現のしかた~letとの違いを添えて~

takto, 2020 June 5

Category: 文法を上達させる

英語の文法の中にはいろんな使い方をする単語がいくつかあります。

今回はその中でも“make”についての意味と使い方を書いていきます。

“make”の意味にはいろいろとあるのですが、代表的なものには以下の3つの意味と使い方があります。

  1. 何かを「つくる」 make coffee

  2. 何かを「させる」 make you sing (= ask you to sing)

  3. 何かの「状態にする」 make it clear (= change it to be easy to understand)

この記事では2と3の【使役】という文法においての”make”の意味や使い方について解説していきます。

makeを使った使役の表現は、1の「つくる」と同じくらい頻繁に使われる文法の表現なのでしっかりと習得しましょう!

目次

makeは使役の文法としてよく使われます

“make”を使った文法表現

“make”によってつくられる「させる」「状態にする」という意味は、わかりやすく言うと「原因」と「結果」の関係です。

This rain (=原因) made my hair wet(=結果).

さきほど例にだしたように、以下の2つの構文があります。

  • ~ make + someone/something + 動詞 + 目的語
  • ~ make + someone/something + 形容詞

これらを例文とともに1つづつ解説します。

“make + someone/something + 動詞 + 目的語”の意味と使い方

“make + someone/something + 動詞 + 目的語”で使う動詞は

  • 現在形
  • 単数形

になるところに注意しましょう。

This music makes me feel happy.

(幸せな気分にさせる

This cold weather makes her stay at home.

(家にとどまらせる

My teacher made other classmates study harder.

(もっと勉強させた

Learning English will make me travel overseas easier.

(もっと楽に旅行できるようになる

例文のように、もし過去や未来に何かを「させる」場合には”make”の時制を変えますが、そのあとの動詞は常に現在形・単数形になります。

意味に関しては、どれも”because”などの理由に関する言葉を使わずとも「原因」と「結果」の関係性になっていると思います。

つまるところ原因と結果の関係になってます

“make + someone/something + 形容詞”の意味と使い方

つづいて”make + someone/something + 形容詞”について解説します。

この構文で注意する点は”be動詞”がいらないということです。

いくつかの例文をみていきましょう。

Her boyfriend made her angry yesterday.

(彼氏が怒らせた

If there is a fan it will make our classroom cooler.

(涼しくさせる

Drinking coffee makes you awake.

(目覚めさせる

Money makes me happy.

(お金が幸せにしてくれる。正直でよろしい)

You are making me nervous to talk.

(緊張させる

これらの例文でも”make”を過去形や未来形などにすることで好きな時制に変えることができます。

意味を見てみると、やはり「原因」と「結果」になっていますね。

受動態”be made to”

何かを「させられる」、何かの「状態にさせられる」と言いたい場合には受動態にして使います。

ここで注意したいのが動詞と使う場合には“to”を入れる必要があるということです。その結果、構文はこうなります。

  • ~ be made to + 動詞
  • ~ be made + 形容詞

I was made to wait outside the restaurant because it was full.

例外はありますが、どちらかというと「嫌々何かをさせられる」といった意味合いになります。

とくにいやいやさせられたときに使います

“let”と微妙な意味と使い方の違い

“let”は代表的な”make”の代わりとなる言葉です。

“make”と同じように以下の構文で同じ意味にすることができます。

  • ~ let someone/something + 動詞 + 目的語
  • ~ let someone/something + 形容詞

では”make”と何がどう違うのか解説して行きます。

“let”は能動態でだけ使える

通常の構文は同じですが、”let”の場合は受動態では使えません。

I was let to go home early last night.

I was made to go home early last night. ← OK

“let”のほうが「自発的」

“make”は言い方によっては「(半強制的に)~させる」という意味にもなります。それに比べて

“let”は「(自発的に)~させる」といったニュアンスがあります。

この違いが現れる文章で比べてみましょう。

I made you think about what to eat last night.

「あなたに考えさせた(あなたの意志とは関係なく)」

I let you think about what to eat last night.

「あなたに考えさせた(あなたの自分の意志で)」

このような違いがあるときには”make”と”let”は置き換えることができません。

とくに人に対して使う場合にこのような意味の違いがうまれます。

“make”は「~しなさい」といった表現になるところが、”let”には「~できるからご自由にどうぞ」といった意味合いがあります。

ですので「誰かに」なにかを「させる」場合には”make”と”let”のどちらを使うべきか考えてから使いましょう。

まとめ

今回は”make”を使った「~させる」「~の状態にする」という意味をつくる文法を解説しました。

基本の構文は以下の2つです。

  • ~ make + someone/something + 動詞 + 目的語
  • ~ make + someone/something + 形容詞

動詞を使う場合は

“I made him study.“と、動詞(study)を

  • 現在形
  • 単数形

にします。

この文法の意味を見てみると、”I”が「原因」で”himを怒らせた”「結果」となります。

さらに”let”との違いも以下の2点について解説しました。

  • “let”は受動態で使えない
  • 人に対して使うときにはニュアンスが違う
    • “let”は「(自発的に・自分の意志で)相手に~させる」
    • “make”は「(半強制的に)相手に~させる」

P.S.

ちなみに”have”と”get”も「~させる」といった文法表現をつくることができます。

今回取り上げなかった理由としては

  • “make”や”let”と比べると「~させる」という使われ方はもう少しマイナー
  • “have”と”get”には他にもいろいろな文法的な使い方があるので、頭が混乱する

という理由で省かせてもらいました。(These reasons made me skip writing about “have” and “get” in this post.)

これらはまた別の機会に解説していこうと思っています。

makeとletをうまく使い分けて覚えていきましょう

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Takto

セルフィー

海外(オーストラリアとイギリス)在住歴計10年ほどの takto です。ブログを通じて英語の勉強をサポートできればと思っています。

経歴:

  • 大学生の時にTOEIC330点から英語学習を開始
  • オーストラリアの語学学校へ留学・そのあとの大学院留学時にIELTS 6.5達成
  • 大学院修了時にIELTS 7.5達成
  • そのまま現地企業にエンジニアとして就職

プロフィールその1:ブログ主の過去と転換点

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