映画やドラマで英語の勉強をする人も多いかと思います。しかしこれは上級者むけでおすすめしません。
もしも映画やドラマの会話を理解できる・ついていけるならもうすでに海外で問題なく生活できますし、働くこともできるでしょう。
今回は映画やドラマで英語の勉強について以下の3つのことを書いていきます。
- おすすめしない理由
- 教材として使ってもいい場合
- 教材として使う前に行ってほしい事
目次
おすすめしない理由
海外の映画やドラマをおすすめしない理由はずばり難しすぎるからです。正直に言って僕もちゃんと理解するのに苦労します。
僕もやってしまいましたが、背伸びをして難しい教材を使うとろくなことになりません。
なぜ映画やドラマが難しくて僕がおすすめしないのか以下の理由を解説していきます。
- 会話のスピードが速い
- ちゃんとした話し方ではない
- 音の質が悪い
- 専門的なことや一般的でない内容・言葉が使われる
- まだ英語脳ができていない
- 理解できないとつまらない
ひとつずつ見ていきましょう。
会話のスピードが速い
まず第1に会話のスピードが速すぎます。ネイティブ同士の話しのスピードは英語学習者むけのものよりも圧倒的に速いです。
しかも映画やドラマとなると、急いでいる場面や感情的になって速くしゃべる場面もでてきます。こうなると英語上級者クラスでないともはやついていけません。
スローにしたり字幕を見ればいいじゃないか、という人もいるでしょう。そこまでして見るぐらいなら素直に教材を使ったほうがいいです。
いちいち止めたり戻したり字幕を読むのは大変じゃないですか?もし簡単だと感じても次の問題がでてきます。
ちゃんとした話し方ではない
映画やドラマのセリフはネイティブのわりと自然な英語を聞けるのですが、そのせいで字幕を読んでもわからないことが多かったりします。
日本語で話す場合に言葉を省略したり、文法を間違って使ったりしませんか?英語でも同じように話されていて、映画やドラマではそういったことがかなり多いです。
そうなると不完全な文法の字幕を読んだり、言葉がカジュアルすぎてよくわからなかったりします。似たようにセリフがキャラづけされていたりしたらもう使う機会はほぼないでしょう。
そのせいで大したことを話しているわけでもないのに無駄に理解するのが難しくなり、なかなか勉強が進みません。しかも言葉や表現がカジュアルすぎて、苦労して覚えたことを使う機会がなかったりもします。
映画やドラマでの会話は実際に海外で生活するときにこそ役に立ってきます。もし日本に住んでいたら使う機会はかなり限られてしまうでしょう。
音の質が悪い
映画やドラマでは必ずしもセリフが聞きやすく作られていません。
場面によっては効果音や環境音などを強調したり、緊迫感や音質の変化を加えていたりするので、単純に聞きとりづらいセリフがたくさんあります。
わざわざこうした英語を聞きとろうとしてもうまくいきませんし、何度も同じところをリピートしたりして勉強が全然進みません。
こういった聞きづらい英語はネイティブでも苦戦するので、上級者でもない限りは避けたほうがいいです。
僕も仕事でオンライン会議をよくしていますが、音がわるいとネイティブ同士の会話でもやはりうまく聞きとれないことがあります。こういった英語を理解するのは上級者になってから心配しても遅くはありません。
専門的なことや一般的でない内容・言葉が使われる
映画やドラマによりますが、一般的でない場面んがたくさんんでてくるものが多いです。
たとえば刑事もの、医療系、ファンタジー、SFといったようなものは専門用語や一般的に使われない言葉がたくさん出てきます。
こういったもので勉強しようとすると、まず字幕がないとまったく理解できないでしょう。そしてわからない単語がたくさん出てくるので、単語を調べるのに多くの時間を使うことになります。
これではリーディングをしてるのと変わりません。しかも一般的でない単語を調べてもどうせ使わないのですぐに忘れます。これでは時間をムダにしているだけで英語が上達するとは到底思えません。
まだ英語脳ができていない
英語のとくに初学者は英語脳がまだできあがっていません。英語で思考して、英語を日本語を介さずに理解できない人は映画やドラマは使うべきではありません。
まず日本語の字幕で見るなどはもってのほかですのでやめましょう。
英語の字幕で見ていたとしても、その字幕を頭で日本語に変えてえいませんか?訳そうとしていなくても無意識に何かを日本語で考えていませんか?
英語をそのまま英語で理解できないようでは英語の上達はありません。
もしセリフの英語を英語のまま理解できないのであれば、自分の英語力と比べて内容が難しすぎます。
ネイティブでも中学生や高校生レベルの映画やドラマをそのまま英語で理解できる人はいないでしょう。もしできるならあなたはすでに上級者レベルといっていいと思います。
理解できないとつまらない
最後に1つ単純な理由ですが、映画やドラマをみても理解できないとつまらなくないですか?
勉強だからとわりきってやろうとする人もいると思いますが、つまらないとなかなか続けられませんよね?
僕個人としてもこれが原因のひとつで映画とドラマで勉強をするのを止めました。
こういったものよりも英語の先生や外国人の友達と実際に英語で会話するほうがよっぽど楽しかったです。
もちろん楽しければそれで良いわけではないのですが、継続してべんきょうするためにはやっぱり大切なことだと思います。
僕の場合はリーディングやライティングがあまり楽しくなかったので、せめてリスニングとスピーキングはなるべく楽しんで勉強したいという気持ちもありました。
映画やドラマ以外にもリスニングに使える教材はたくさんあるので、、他のものも試してみましょう。
Edinburgh旅行の写真
教材として使ってもいい場合
逆に映画やドラマを使って勉強しても良い場合はどういったときでしょうか?簡潔にいうと以下の場合です。
- 英語上級者の人
- 英語脳ができている人
- スラングや自然な英語を学びたい人
- 映画やドラマが大好きな人
まず繰り返し言ってきたようにすでに上級レベルの英語力の人です。こうした人はとにかくたくさん聞いていけばどんどん上達する下地ができているので映画やドラマはいい教材になると思います。
次に英語脳が出来ている人も挑戦してみていいと思います。ただし自分のレベルにあっているものを選ばないと、やはり先ほど述べたような問題がでてくるので注意しましょう。
映画やドラマはスラングや自然な話し方をインプットするのにいい方法だと思います。ただしこういった表現よりもまずは基本を学んでより多くの状況に対応できる英語をみにつけたほうがいいでしょう。
最後に映画やドラマが好きな人です。たとえばNetflixのようなサービスを使っていて頻繁に見るくらいに好きであればいいかもしれません。ただし学習効果はそこまで期待しないで、どれくらい理解できたかの確認のようにして見るといいかもしれません。
教材として使う前に行ってほしい事
記事を終える前に、映画やドラマを使って勉強する前にしてほしいことを少しだけ書きたします。
映画やドラマで勉強してみる前にまずは以下の点を行うといいと思います。
- 英語脳をつくる
- 自分が90%理解できるものを教材として使う
- きれいな英語を問題なく聞きとれるようになる
まず英語で思考できるようにならないとまだ英語を上達させるための下地ができていません。その状態で浴びるような英語を聞いても脳内で何のプロセスもおきないままにただ流れて行きます。
英語脳は最低条件だと思ってまずは英語で思考する訓練をしてください。
英語脳の鍛え方は↓の記事を参考にしてください。
本気で英語を上達させたいなら絶対に必要なこと:英語で思考する
リスニングなどの勉強には自分の英語力にあったものを選ぶようにしましょう。間違っても半分くらいしか理解できないようなものは使わないでください。
目安としては内容の90%くらい理解できるものを使ったほうがいいです。そうしないと日本語に頼ってしまったり、単語を調べるだけの勉強になってしまいます。
最後に、きれいな英語をまずは理解できるようになることです。映画やドラマのセリフは多くの文法的な省略や、音の質が悪いもの(ノイズなど)があります。こうしたものをムリに理解しようとせず、まずは英語学習者向けにつくられた教材を使いましょう。
基本をしっかりと学びそれからじわじわと底上げしていくほうが、自分の上達を実感できてモチベーションも維持できます。
慣れてくれば多少の文法省略やノイズなどがあっても理解できるようになるので、背伸びして聞きとりずらい英語で勉強するのは上級者でもない限りやめておきましょう。
まとめ
今回は映画やドラマでの英語の勉強を上級者以外におすすめしない理由を書きました。
主な理由は以下の通りです。
- 会話のスピードが速いのでついていけない
- 省略された英語表現などが多い
- ノイズなどのせいで聞きずらい
- 一般的でない内容や言葉がよく使われる
- 英語脳ができていないうちにするべきではない
- 理解できないと単純につまらないし続かない
対照的に映画やドラマでの勉強をしても良い人について以下の通りまとめます。
- 既に英語上級レベルの人
- 英語脳ができていて、英語のまま理解できる下地がある人
- スラングなどを学びたい人
- 映画やドラマが大好きで、自分の理解度を確認したい人
最後に映画やドラマを勉強に使う前にするべき事を書きました。
- 英語での思考を訓練して英語脳をつくる
- 自分の実力に合う90%ほど理解できるものを教材にする
- まずはきれいな英語をしっかりと理解できるようになる
映画やドラマは僕でも理解するのに苦労します。逆に言うとこういったものを100%理解できなくても海外で生活し働くことはできるということです。
とくに映画やドラマは見る人に理解しやすく作られているわけではないし、(僕の友達によると)ネイティブでも全てわかるとも限らないようなので少なくとも上級者向けなのは確かだと思います。
ムリして背伸びをせずに自分にあう教材で勉強することが大切です。