更新日:2021/01/13
英語の勉強に洋楽を使うといいと聞いたことがあるかと思います。実際に僕自身も洋楽で勉強をしていた時期があり、主に発音の上達に大きな効果がありました。
他にも歌詞から英単語やフレーズなんかを学ぶということもできますが、僕は途中でやめて発音とスピーキングの練習のためだけに使っていきました。
僕自身の経験からこの記事では以下の内容を書いています。
- 洋楽での勉強法の効果と使い方
- おすすめする曲と種類
それでは始めていきましょう:)
記事の内容
洋楽を使った英語の勉強法と効果
洋楽は曲を聴くことでリスニングになり、歌詞を読むことでリーディングになり、歌うことでスピーキングや発音の練習になるおもしろい英語の教材です。
しかし本当に学習効果があるのかは疑問だと思います。
洋楽での勉強がどのスキルにどの程度効果的なのかを僕の個人的な考えをまとめました。
スキル | 効果 |
---|---|
発音 | 大 |
英単語 | 小 |
フレーズ | 小 |
リスニング | 小 |
スピーキング | 中 |
リーディング | 小 |
洋楽は発音の上達にかなり役に立ちます。なぜかというと効率よくシャドーイングしているような状態になってさらにリズムを利用することができるからです。つまり
- インプットとアウトプットを高速にかつ大量にできる
- 音源と自分の発音を比べることで出来ていないところを見つけて修正できる
という学習のサイクルができあがります。そして英会話に応用することでスピーキングの上達にも効果があります。
一方で英単語やフレーズを歌詞から学ぶこともできますが学習教材としてはいくつかの問題点があります。
- 普段使わないニッチな単語もよく出てくる
- 単語やフレーズは自分で英文をつくって使わないと忘れやすい
なので「よく使う単語」であることと「自分で英文をつくってみる」ということをしないとなかなか自分の英語にはなりません。
リスニング教材としては「音を聞き分ける」練習にはなりますが、歌を聞くのと会話を聞くのとではだいぶ違うのでそこまでの効果は望めないというのが僕の考えです。
また、歌詞を読むことでリーディングの勉強にもなりますが、ストーリー性が低かったりポエムっぽい内容が多かったりとクセが強いものが多いです。なのでリーディングによる読解力の勉強になる曲を探すのに苦労して効率的に学習するのは難しいです。
これは僕の個人的な意見で実際はどの歌手や曲を使うかにもよりますが、この記事では主に発音の教材としての洋楽を使った勉強法について書いていきます。
洋楽での発音の勉強法
洋楽は発音の練習に効果的です。歌だと曲に合わせて英語を発音していくスポーツのような感覚でたくさん練習できます。歌うのが好きな人にはとくにおすすめの練習方法です。
しかし勉強法には少しコツがあって、ただ何でもいいから洋楽を聞いて歌えばいいわけではありません。
どのように洋楽を使って勉強すればいいのか事前準備と練習方法を以下のように書いていきます。
- 洋楽を使う前に発音記号と単語の発音を習得する
- 歌詞を発音記号に直して確認する
- 段階的に歌って練習する
- おすすめの音楽のタイプと条件
それでは1つずつ解説していきます。
洋楽を使う前に発音記号と単語の発音を習得する
洋楽で発音の練習をするまえに発音記号と単語での発音をできるようにしておくと効果的な勉強になります。
なぜかというと、洋楽を歌う(発音する)ためには英文を読む必要があり、その英文は単語、そして単語は発音記号の組みあわせからできているからです。
つまり音の最小単位である発音記号をしっかりと正しく発音できないのであればより難しい単語や英文の発音はできないということです。
発音記号と単語の発音は「口・舌・歯」の「形・位置・動き」を正しく行うことで矯正できます。そしてその過程で以下のスキルを得ることができます。
- 発音記号がわかれば正しく発音できる
- スペルから発音記号がわかる
- 単語を見ればシラブル(音節)がわかる
- アクセントの位置が分かる
- 単語と単語をうまくつなげて発音できる
これらは1~2か月ほどの独学でできるようになるはずです。これらができない内に洋楽を歌ってしまうと、間違った発音のしかたをしてしまって逆効果になる可能性が高いです。
詳しい発音の勉強法は下の記事で書いているので読んでみてください。
英語学習でも最も費用対効果が高い発音ですが、まずは発音記号をできるようにし、シラブル・単語・フレーズ・英文と段階的に練習していきましょう。あとは会話で実践しながら調整していけばOK。かなり即効性があり聞き手も喜んで自分の英語を聞いてくれるようになりますよ^^
歌詞を発音記号に直して確認する
発音の基礎ができたら練習のための洋楽と歌詞を準備して、歌詞の単語を発音記号に直していきましょう。
発音の基礎を勉強したならスペルを見ただけで大体の発音記号がわかるはずなので、自信がないものだけ英英辞書などで発音記号を確認するといいです。
例えば以下のように発音記号を書く・もしくは頭の中でイメージします。
(歌詞はBruno MarsのJust The Way You Are
から借りてます)
発音記号に直すことよって実際に歌うときにはっきりと発音のしかた(口のパーツの使い方や動かし方)がわかるようになります。
段階的に歌って練習する
歌詞を発音記号に直したら実際に歌って練習をしていきます。正しい発音をしながらいきなり歌に合わせるのはかなり難しいので、以下の勉強法と手順で練習していくことをおすすめします。
- まずは曲を再生せずに1つ1つの単語を読む
- 単語をつなげて英文として読む
- 曲にあわせて歌う
1つずつコツも含めて解説します。
まずは曲を再生せずに1つ1つの単語を読む
まずは曲を再生せずに発音記号にそって単語を正しく発音する練習をしましょう。そうしないと音楽が速すぎてついていけない、もしくは中途半端な間違った口のパーツの使い方をしてしまいます。
この段階では「口のパーツの切り替え」を意識して練習します。例えば「When」という単語は「wen」という発音記号なので
発音の基礎でこれらは出来ているはずなので、すぐにできるようになるはずです。
それぞれの単語をきれいに発音できるようになったら次の段階へ進みましょう。
単語をつなげて英文として読む
それぞれの単語をきれいに発音出来たら、英文として歌詞を読んでいきます。
このときに気をつけたいのが「単語と単語の音のつながり」です。要は単語の最後の音から次の単語の最初の音へと口のパーツの動きと音をスムーズにつなげることを意識して練習していきます。
例えば「When I」は
このようにしてあたかも1つの単語のように発音しましょう。これが英語を英文として読むときに重要なテクニックになります。
それぞれの単語と単語をどのようにしてつなげるか考えながら練習してみてください。
曲にあわせて歌う
歌詞の1つ1つのラインを英文として発音できるようになったら曲に合わせて練習していきましょう。
この段階では「歌手の発音と比べて調整」して練習していきましょう。
実際に歌手がどのようにして発音しているかを聞くと以下のような気付きがあると思います。
もちろん曲によっても違いますが、こうした英語ならではの発音のしかたを学ぶことができるので注意深く聞いてみましょう。
原曲を聴いて自分の発音を微調整していけば、よりきれいな発音に近づいていきます。ただ注意点としては
ということです。あくまで万人にとって聞きやすいスタンダードな発音を練習したほうが誰とも意思疎通しやすいのでおすすめです。
最初は曲のペースが速いかもしれないので、スロー再生にしたり遅い曲から練習するなどの工夫をして対応していってください。
練習して原曲のペースできれいに発音できるようになるとかなり楽しいし、口の周りの筋肉が鍛えられていくのを感じると思います。あとはいろいろな曲で同様に練習していけば、英会話でも応用できるように口のパーツを瞬時に動かすことができるようになります。
おすすめの洋楽のタイプと条件
最後に練習教材としておすすめできる洋楽の種類と条件について書くので参考にしてください。
曲の好みがあると思いますが、まずは以下のような点に気を付けて洋楽を探してみましょう。
- バラードやカントリー系のスローな曲
- 語数が少ない曲
- 発音にクセが少ない歌手の曲
まずはこういった特徴のある曲から始めるとうまくいきやすいです。
逆にテンポの速い曲だと発音が追いつかなかったり、そのせいで中途半端な音の出し方や間違った発音をしてしまうかもしれません。他にもやたらと歌詞の言葉の数が多い曲(ラップなど)はかなり難しいので、好きだとしても最初はやめておいたほうがいいかもしれません。
参考までに僕が使っていい練習教材になったと感じた洋楽をいくつか紹介します。
おすすめの歌手 | おすすめの洋楽 |
---|---|
Backstreet Boys |
|
Westlife |
|
Bruno Mars |
|
The Calling |
|
Simple Plan |
|
Linking Park |
|
男性歌手ばかりで申し訳ないですが、もちろん女性の曲でもまったく問題なしです。
いくつか曲と歌詞を↓でピックアップしたので実際に練習してみてください。おさらいになりますが手順は以下の要領となります。
- 洋楽を使う前に発音記号と単語の発音を習得する
- 歌詞を発音記号に直して確認する
- 段階的に歌って練習する
- まずは曲を再生せずに1つ1つの単語を読む
- 単語をつなげて英文として読む
- 曲にあわせて歌う
歌詞は「backstreet boys The One lyrics」でGoogleで検索すればでてくるはずです。この記事で紹介した手順で発音記号に直してから段階的に練習してみてください。
教材として使いやすそうな曲はYoutubeのプレイリストに登録するなどしておくとすぐに練習できるのでおすすめです。
洋楽での練習は楽しいので慣れてきたら自分が好きな曲をどんどん使っていきましょう。かなり効率的に練習できるのですぐに効果がでてくるはずです。
まとめ
今回は洋楽を使った英語の勉強法について解説しました。内容をまとめると以下のようになります。
- 洋楽はとくに発音とスピーキングの上達に効果的で、リスニングやフレーズなどの勉強にも使えるがあまり効率的ではない
- 洋楽を使った発音の勉強法:
- 洋楽を使う前に発音記号と単語の発音を習得する
- 歌詞を発音記号に直して確認する
- 段階的に歌って練習する
- まずはスローで言葉数が少なめの洋楽がおすすめ
洋楽を歌うことで英文を発音しやすくなってくるので、慣れてきたらスピーキングをしていきましょう。
歌では簡単にできたことがスピーキングでは難しいと思います。歌詞がでてくるようにフレーズが自然とでて来るほどまだ話しなれていないと思うので、そこはしかたありません。
しかしスピーキングの練習を他の英語の勉強と一緒にしていけば、スピーキングでよく使うフレーズが無意識にでてくるようになります。そうなれば歌うことで鍛えた流れるような発音で流暢なスピーキングができるようになります。
スピーキングの勉強法は下の記事でまとめているのでよければ読んでみてください。
英語のスピーキングの勉強法は自分で英文をつくることときれいに発音する練習をしましょう。そして英会話やプレゼンなどに必要な知識とスキルを身につけていくことでスピーキング力を底上げしていきます。
発音やスピーキングも含めた英語学習の流れを下の記事でロードマップとして紹介しています。興味があれば読んでみてください。
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