すでにエンジニアの人もこれからエンジニアになりたい人もオーストラリアで働きたいと思っている人もいるかと思います。
実際オーストラリアでのエンジニアの待遇はよく、高い給料に残業が少なく有休も好きなときにとれるというのが一般的です。
あた仕事の需要は多くかつ供給が追い付いていない状況なのでビザがとりやすいのも大きなメリットの一つです。
この記事ではエンジニアとしてオーストラリアで就職するための道筋と必要になるものについて書いていきます。オーストラリア移住やキャリアの参考になれば幸いです。
記事の内容
エンジニアとしてオーストラリアで就職するパターン
「エンジニアとしてオーストラリアで就職したい」となったときに考えられるあり方は以下の3つです。
オーストラリアにはそもそも日本企業が限られているので日本からの転勤はいれませんでした。
これら3つのパターンではそれぞれ強みと弱みがあり、下の表のようにまとめてみました。
パターン | 強み | 弱み |
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やはり実務経験+オーストラリアのIT系の学歴は強く、ビザもおりやすくなるので必然的に就職のしやすさも高くなります。
もちろんほかにも方法はありますがこれらがおそらく王道のやり方です。
人によってはスタート地点が違うので、これらの就職までの道筋をシミュレーションしてみると自分にあったベストな選択がしやすくなるかと思います。
ここからはエンジニアとしてオーストラリアで就職するために必要なものと心配しなくていいものについて僕の意見も交えて紹介していきます。
エンジニア就職に必要なもの
エンジニアとして就職を目指すのであれば「実務経験」「学歴」「英語力」「ビザ」などがもちろん必要ですが、それら以外にも以下のようなエンジニア特有のものもあります。
これらが求められない場合もありますが、準備はしておいたほうが少しでも就職できる可能性は高まります。
エンジニアに限らずオーストラリアでの就職に必要となるものと必要ないものについては下の記事で解説しているので参考にしてください。
オーストラリアでの就活は日本とは勝手が違うことが多く、知らないとそれでけでかなり不利になってしまいます。僕のこれまでの現地での就活経験を元に何をどうすれば仕事をゲットできるのか解説していきます。
エンジニア特有のスキルと経験
エンジニアとして就職するにはそのための専門スキルが必要になります。
エンジニアの中にもいろいろな職種があり、求められるスキルや知識も異なってきます。例えば
などあり、それぞれに必要とされるスキルをしっかりとつけるようにしないと就職のチャンスはほぼありません。
日本のように若い新卒だからといって関係のない専攻からエンジニア職で就職というようなことはほぼないので注意が必要です。
実際にどういった専門のスキルが必要なのかは求人を見てみるのが一番手っ取り早いです。記事の後半で紹介する求人サイトなどを使って自分が働きたいエンジニア職種の求人を探して「Requirements」や「About you」といった項目を読んでみてください。
わかりやすい求人であれば技術、経験年数、学歴などが具体的に書いてあるはずです。例えば
というようにわかりやすく書いてあるので、いろいろな求人を見てみてマーケットを理解していきましょう。
ポートフォリオ
エンジニアの場合にはポートフォリオ(自分の作品やプロダクトなど)を求められるケースもあります。
オーストラリアではポートフォリオの提出や紹介が必ず求められるわけではなく、まったく必要ない場合も多いです。
しかし逆に言うと自分でつくったサービスやサイトなどをもっていると良いアピールポイントになります。
例えばウェブサービスをつくってネット上にデプロイしておいたり、ソースコードをGithubに上げておいて自分のリポジトリを履歴書にのせておいたりするだけでもスキルを証明することができます。
なので人に見せるつもりでこういったポートフォリオを準備しておきましょう。自分が即戦力であることを伝えられれば面接にこぎつける可能性も高くなります。
コーディングテスト
日本と同じようにオーストラリアでもコーディングテストがよく行われます。
面接と同じ日に行うものもあればその前後にテストを受けることもあります。
コーディングテストはアルゴリズムに関するものが多く、制限時間内にコードを実装して問題を解くという形式が一般的です。
こういったコーディングのスキルを図るために以下のようなサイトを使うこともあります。
アルゴリズムは普段からっ使っていたり勉強しておかないとできないのであらかじめ練習しておきましょう。
ひとつ大事なことが、こういったコーディングテストも問題は英語で書かれているということです。日本語ならすぐにわかるような問題でも英語になるといまいち問題を理解できなかったり誤解してしまうと解けるはずのものも解けなくなってしまいます。
なので英語のコーディングテストや練習サイトを利用して問題文を読んで理解する訓練もしておくことをおすすめします。
課題
仕事に応募した企業から面接に進む前に課題を出されることがあります。
僕も経験があるのですが、例えば企業が実際に解こうとしている問題についての課題やこれまでの実務経験で学んだことをもとにしてプレゼンをしないといけないなど違った形式での課題が課せられたことがあります。
なぜかというと、採用する方からすれば新入社員のトレーニングや教育に時間やコストをかけたくないので、こういった課題を設けてパフォーマンスの良い人を見極めたいからです。
具体的にどういった課題を出されるのかはビジネスの種類によっても変わったり、どういったスキルを見極めたいのかにもよって変わります。
僕が経験したものでは例えば企業がオペレーションをしているサプライチェーンの最適化問題や、データ分析基盤の構築についての経験とビジネスへの適用についてプレゼンをするといった課題などです。
もちろんすべて英語なので英語力が求められますが、ある程度準備もできるし技術的・ビジネスな観点から評価をされるので内容が重要になります。
こういった課題にも対応できるように必要なスキルの復習をしたり、これまでの自分の実績を棚卸しておくことで対応していきましょう。
エンジニア就職に必要ないもの
逆に必要ないものはどういったものかというと例えば「年齢」「謙遜」「日本並みのマナー」などどの職種にも当てはまるものがありますが、エンジニアとして就職する場合にはとくに以下の2つをあげておきます。
日本だとなににしても資格をとるのが就職に有利だと考える人も多いですが、オーストラリアでは資格が重要な職種は限られていて少なくともエンジニアにとってはそこまで有利になるわけではありません。
結局のところ即戦力かどうかが重要なので、資格に見合ったスキルや経験がなければ何の意味も持ちません。
同じ理由でオンライン・オフラインのコースを修了するのは素晴らしいのですが、あくまで今の自分には何ができるのかをアピールしないと勉強ばかりで仕事はできない人だと思われる可能性もあるので注意が必要です。
なので資格やCertificateなどの取得のために時間をかけるよりは他に必要なことをしておいたほうが良いと思います。
唯一あってもいい資格はおそらくAWSのようなクラウド系の資格かと思いますが、「資格さえあれば・・・」というようにならないように実務をもとにスキルをつけたほうがよっぽど評価されやすいです。
オーストラリアでの仕事の見つけ方
オーストラリアでエンジニアの仕事を探すにはいくつかの方法がありますが、ここでは以下の3つについて書いていきます。
これらは日本にいながら自力ですぐに始めることができ、さらに無料なのでやらない手はないです。それぞれ具体的な就活方法や役に立つサイトなどを紹介していきます。
求人サイト
求人サイトは一番簡単にエンジニアの仕事を探せる方法です。
オーストラリアでは以下のサイトが有名で求人数も多いので実際に使ってみてください。
ほかにもいろんなサイトがあり、もしかしたらもっとエンジニアの求人が多いところもあるかもしれません。なので自分でも検索してみると良いと思います。
1つ注意としては同じ求人が別の求人サイトにも出回っているということです。なのでもし同じような求人ばかりあるようならそのサイトを見続けるよりもほかのサイトを探したほうが効率はよくなります。
求人サイトでは応募する仕事を探して終わりではなく、以下のような情報をチェックしてオーストラリアでのエンジニアのマーケットを理解していきましょう。
これらの情報から具体的に自分に足りていないものや必要となるものを整理しましょう。
あとは実際に応募してみたり、定期的に求人をチェックするようにしていきながらオーストラリアで就職できそうなエンジニアになれるように行動していくことで就職に近づけます。
SNSとアプリ
オーストラリアに限らず海外ではSNSを使って仕事を探すのも一般的になってます。
就職やビジネス系のSNSとしては
が1強という状態で、オーストラリアでもおすすめするSNSです。僕も学生時代に使い始めて今でも使ってます。
Linkedinの使い方は
というように求人サイトとして使える上に人脈を構築できたり常に自分の人材価値を公開できるところが一番大きいと思います。
まずはプロフィールの設定までしてオーストラリアでエンジニアとして働いている人にconnect申請してつながっていけば、しだいに人脈がひろがっていきオーストラリアの企業の人事や転職エージェントから連絡がくることもあります。
需要があって実務経験がある人は企業のほうからスカウトされることもけっこう頻繁におこるので転職しやすくなります。
詳しいLinkedinの使い方はまた別の記事に書きますが、オーストラリアで就職したいならLinkedinはほぼmustだと思います。たとえ日本で使われていなくても関係ないのでとりあえず始めてみましょう。
SNSでなくともアプリで仕事を探すという手があります。エンジニアの場合にはとくに以下の2つがおすすめです。
Slackはエンジニアならすでに使っている人も多いと思いますが、Slackのコミュニティの中には就職や転職に使えるグループも存在しています。
そういったグループに入ることで思わぬ求人情報にアクセス出来たり、ヘッドハンティングされるような可能性もあります。
もう1つおすすめなのがMeetupです。基本的には実際にオフラインで会うのが主な使い方なのですでにオーストラリアにいる人にとくにおすすめ出来る方法です。
Meetupにはエンジニア系のグループがいくつもあり、その中で人脈をつくっていくことで求人にでてこないポジションなどを教えてもらえる可能性があります。ただしオフラインでのイベントがほとんど現地にいる場合にしか使えないのがネックです。
「Linkedin」「Slack」「Meetup」はどれも無料で使えて、エンジニア求人・人脈に強いのでまずは始めてみることをおすすめします。
とくにLinkedinは人材会社や企業の人事が常にいい人材を探しています。日本だとちょっと信じられないかもしれませんが、プロフィールを作り込んでおけばむこうからヘッドハンティングしてくることもよくあります(僕も1~2ヵ月に一回くらいきます。知り合いでは週1回くらいのペースでくるという人も・・・!)。やらない理由はないですね:)
Job Agency (人材コンサル)
いわゆる転職エージェントでとくに実務経験がある人にかなりおすすめです。
使い方や就職までの流れは
となっています。
Job Agencyの強みは
このように求職者は完全にお客様なので何も失うものはありません。
しかし彼らも就職できる見込みのある人を優先するので、オーストラリアでの就職がしやすそうにアピールする必要があります。具体的には
- ビザの自力での取得見込みがある
- 実務経験とスキルがオーストラリアで通用する
- 英語でのコミュニケーション力がある
といったことをエージェントに伝えたり履歴書ではっきりと書いておくことが必要になります。
とくに日本から仕事に応募する場合にはビザがとれそうにないというだけで敬遠されます。多くの場合には永住権が求められるので、もし直接ビザがとれそうになくとも段階的にとれる見込みがあるならそのことをアピールしておくのも手です(例えば学生ビザ → 永住権など)。
Job Agencyにもいろいろな企業があるのでGoogleで「Eengineering job agency in Australia」などで検索してみればでてきます。いくつか有名どころをあげると以下のようなAgencyがあります。
などほかにもたくさんあります。オーストラリアの州によっても違ったエージェンシーがあるので州の名前も入れてGoogleで検索してみましょう。
まとめ
この記事ではエンジニアとしてオーストラリアで就職するための方法や役立つ情報について書きました。
内容をまとめると以下のようになります。
- オーストラリアでエンジニアとして就職先を見つけるためには実務経験と学歴を合わせた経験値が重要になる
- 「専門スキル」「ポートフォリオ」「コーディングテスト」「課題」はエンジニア就職する場合に必要になってくる
- コースやトレーニングは重要だけど就職の有利にはなりにくい
- 「求人サイト」「SNS」「アプリ」「Job Agency」を使っていろいろな求人情報にアクセスして必要なものをリサーチしてチャンスを増やす
仕事の需要やビザの条件などは常に変わるので絶対はないですが、必要なものはだいたい同じです。なので足りていないものを見極めて保管できるようになればおのずとオーストラリアでの就職が現実的になります。
エンジニアは最近でも人気がでている職種でオーストラリアでも必要とされている人材です。しかし自分の興味とオーストラリアで働く・住むことのバランスが大事なので、エンジニアとしての仕事が楽しめないと思ったら辞めておいたほうが無難です。
エンジニアでなくともSTEM系(Science, Technology, Engineering and Mathematics)の分野では需要も多く待遇もいいのでおすすめですし、それ以外にも興味がある職種でオーストラリアに需要もあるような仕事もあるのでリサーチしていろいろな可能性を模索していくことが大切になります。