大まかな英語学習の流れの中から、今回の記事ではライティング、イディオム、Synonymについて触れていこうと思います。
今回の記事はライティングが苦手な人やそもそもイディオムやシノニムが何なのか知らない人に読んでもらえると良いと思います。
それぞれのさらに詳しい勉強方法は別の記事にまとめるので、そちらも読んでもらえると嬉しい限りです。
記事の内容
ライティングについて
英語を日常で使いたいのであればライティングは避けては通れません。しかしどの程度の知識やスキルが必要なのかというと、どういったことを英語で書くかにもよります。
たとえば友達とチャットするだけならば文章の書き方について深く学ぶ必要はありません。チャットのような会話形式ならば話し言葉を書くだけでできます。しかし留学や仕事で使うのであればより高度なライティングの能力が必要になります。
人にもよりますが僕にとってはライティングが一番難しいと感じます。ライティングはスピーキングと違ってより正確な英語を求められます。しかし英語で文章を書いていても自分ではそれが正しいかどうかの判断をつけるのが難しいです。
この問題を解決するためには、他の人にライティングをチェックしてもらう必要があります。最近ではオンラインのサービスも多いので見つけやすいと思います。
効果的な勉強方法
基本的なライティングの学習方法を以下のようにまとめます。
- 基本となる英語の構文や構成を学ぶ
- シンプルに自分のわかる範囲の文法や単語で書き
- 自分よりライティングができる人に添削してもらい、何を間違え、なぜ間違っているか理解する
- 新しくインプットした知識(単語や文法など)をライティングで使う。
- ライティングの目的に合わせた参考書や教材を使う(英語で書かれたもの)
それではひとつひとつ大まかに解説していきます。
構文や構成について英語で学ぶ
英語のライティングについて、文法・単語と同じように重要なものが構成です。これは文章全体をどのような形式にし、それぞれのパラグラフの役割を考え、どのように話を展開していくかをかたちづくるものです。
構成はいくつかのパターンを使えるようになるといいのですが、まずは基本的なエッセイの構成をべ円強することをオススメします。
ここでは詳しくは書きませんが、例えばIntroductionから始めて、エッセイの主軸となる Thesis Statement を書き、それからいくつの paragraphs でそれぞれ何について書いて、最後に conclusion で締めるか、といった構成を計画して実際に書き上げる能力が必要をつけることが大切です。
自分のわかる範囲の文法や単語で書く・添削してもらう
ライティングでは間違い0の文章と新しい知識を試す文章の2通りの書き方を続けるのが効果的です。
基本的には自分の知識の範囲でシンプルに、間違いを全くしないように書くように練習します。しかしそれと同時(別のエッセイやレポートなど)に新しく覚えた単語や文法を積極的に使った文章も書いて練習する必要があります。これによって正確な英語を書く練習と実験的にあたらしい英語を使って学習していくことができます。
僕の場合は意識的にこの2通りで2つのエッセイを書き、それぞれ語学学校の先生に添削してもらいながら勉強していきました。シンプルな文章では基本をしっかりと学習し、自分がよく間違えることを見つけてそれを重点的に練習していきました。
一方で新しい単語や文法などを使った文章では、ほぼ無理やりでも新しい単語や文法を使い(たとえば知っている単語を新しく覚えたSynonymに無理やり変えたり)して添削してもらいました。
間違った使い方や不自然な表現になってしまうこともありますが、大切なのはそれを添削してもらい、なぜ間違っていたり不自然だったりするのかを聞いて理解することです。そして次の機会にスピーキングやライティングで正しい使い方が出来るように練習していきました。こうして積極的に間違えながら修正していくことが効果的な学習プロセスになります。
さらに詳細な学習方法は別記事にあげますが、ライティングの向上に最も必要な点は、書く・添削してもらう・質問して理解し練習する、というループを続けていくことです。
目的に合わせた参考書
まずは基本的なライティングの型を学んでいき、慣れてきたら他のライティングの型を学んでいくことをオススメします。
ライティングの目的にもいろいろとあり、それぞれにおいて書き方が違ってきます。たとえば仕事ではE-mailやレポートを書く必要があったり、留学ではエッセイや論文を書く必要があります。基本の型が身についたら自分の目的に沿った学習教材を使っていろいろなライティングをできるようになりましょう。
最後に学習教材についてですが、当然のように英語のものを使う必要があります。ここで日本語の本を使ってしまうと、英語での思考ができなくなり、さらに必要のない日本語の専門用語などを覚えることに労力を使うことになってしまいます。
ライティングを上達させるためのお勉強方法を↓の記事にて詳細に解説しているのでぜひ読んでみてください。
イディオムの勉強方法
イディオムとは
イディオム(Idiom)とは何か知っているでしょうか。簡単に言うといくつかの単語を組み合わせて別の意味になる表現、というのが個人的な解釈です。たとえば put on という表現は何かを何かの上に置くという意味だけでなく、何かを身に着ける、着るという意味で使われます(put your jacket on など)。
イディオムは会話やカジュアルな文章で頻繁に使われます。実際に海外で暮らしていると、イディオムなしでは生活に支障をきたすくらいに頻繁に使います。逆にイディオムが使えれば、簡単な単語でいろいろなことを表現できるようになるのでスピーキングが圧倒的に上達しやすくなります。
どうやって勉強すればいいか
イディオムの勉強は単語の勉強方法と似たアプローチで大丈夫ですが参考書を使えばさらに上達が早くなります。基本的には以下の方法で学習していきましょう。
- 他の勉強(特にリスニング、リーディング、文法)の際に見かけたら辞書で調べて理解する
- 新しく覚えたイディオムはすぐに使うようにする
- イディオムの教本を買って辞書代わりにしたり、いくつかの表現をまとめて学ぶのも効果的(英語のものを使う)
- いわゆる前置詞(for, in, to など)の本質的な使い方や意味の派生を学ぶ
他の勉強の最中に学ぶ
イディオムの勉強は単語の勉強のように、リスニングやリーディングなどで出てきたら調べる、といった流れで基本的には問題ありません。
単語ひとつで表現しようとすると難しい単語が必要になる場合に、それにかわるイディオムがあったりします。どちらかというとリスニング教材で見かけることが多いと思います。
調べたものはすぐに使う・似ているものを参考書でまとめて勉強する
英単語と違い 、イディオムの勉強に関してはイディオムの教材を使うのもいい勉強方法です。その理由としては
- イディオムに使われる単語はすでに知っているものが多いのですぐに勉強をはじめやすい
- 必要な単語の数に対して意味の変化のバリエーションが多い
- 新しい単語を覚える必要がないと覚えるスピードが速い
たとえば、get up/to/off の3通りの使い方ではそれぞれ 全く違った意味になります。使われている単語自体はとても簡単なので、これらをまとめて学習してもあまり脳のキャパシティーが必要ありません。
前置詞の意味は大体わかっているかもしれませんが、イディオムで使われる場合には意味合いが変わることがあるので注意する必要があります。たとえば put off というイディオムは 何かを延期するときに使いますが、off は一般的には何かを引きはがすような用途でよく使われます。put off の場合は予定していた時間・日時から離す、という意味なので少し意味合いが変わっています。
イディオムを知るメリット・知らないデメリット
イディオムを意識せずに勉強していると、文章の読解が難しくなることもあります。たとえばイディオムの意味を知らないということと、イディオムだと気づけないことにより、文章の意味の区切りがつけられなくなってしまいます。
たとえば、I suggested the next meeting to be put off to this Thursday. といった文章では、to be put off to というイディオムを交えた多くの前置詞が使われていて一見区切りが分かりにくいです。しかし put off を知っていると、put off to this Thursday を一つのまとまりとしてみることができます。
そのほかのイディオムを学ぶメリットとしては、より自然な英語を使うことができるのと、相当する英単語を忘れたときに代用できることです。これは僕自身よく実感することですが、特に会話のときにはある程度早く言葉が浮かんでこないと話し続けるのが辛くなってきます。こういったときにイディオムを知っているとすぐに言葉が出てきたり、発音しやすいのでより流暢に話せるようになります。
Synonymの勉強方法
Synonymとは・なぜ大事なのか
次にsynonymについて解説します。Synonymとは類義語つまり似たような意味の単語のことです。Synonymを知れば知るほど言葉の幅を広げることができます。なぜsynonymが大事なのかというと、以下のような理由が考えられます。
* 単語の知識を広げる
* 同じ単語を何度も繰り返すことを防ぐ
* 似た単語の違いを学習できる
* 使う状況に応じて、より自然な単語や表現を習得し使用できる
* 新しい単語を覚えやすくなる
Synonymは基本的には同じ意味合いの言葉や表現なので、新しい単語を覚えるよりはハードルが低いと思います。
ひとつ注意したいのが、synonymだからといってそのまま単語を置き換えると、意味が微妙に違ったり不自然な表現の仕方になったりすることがあります。
それでも新しい単語や言い回しを覚えることができるので、どんどん使ってまずは似た表現方法を学んでいき、後から修正していけばいいと思います。
どのように勉強するか
Synonym をどのように勉強すればよいか以下にまとめました。
* 英英辞書で単語を調べるときにsynonymをチェックする
* なるべく一般的に使われる単語を最初に覚える
* 新しく学んだsynonymはスピーキングとライティングで試していく(パラフレーズ)
英英辞書の片手間に調べる
新しい単語を調べるときに、必ずsysnonymを見るようにしましょう。これは新しい単語を覚えるときにsynonymをついでに学ぶというよりはsynonymのリストの中ですでに知っている言葉があるかもしれないからです。
すでに知っている言葉があれば、辞書の単語説明文を読むよりもよっぽど簡単に調べた単語が(大体)何なのかがすぐにわかると思います。
こうすることで、単語同士の関係性(この場合は意味の似ている単語)を脳が理解する手助けとなり、アウトプットするときに2,3個の単語や表現が一度に浮かんでくるようになります。
一般的に使われるものを重点的に勉強する
英単語の勉強でも触れましたが、より広義で一般的な単語をまずは学んでいき、それからsynonymを学んでいくのが良いと思います。
一般的な単語さえ知っていれば意思疎通ができるようになるし、辞書で調べれば簡単にsynonymを見つけることができます。特にリーディングでは専門的な単語や使いどころが限られる単語がよく出てきます。こういったときは必ず辞書でsynonymを調べて、より一般的な単語やすでに自分の知っている言葉に関連付けると大体の意味がわかります。その時にみつけた一般的な単語をまずは覚えるようにして、最初に調べた単語が一般的に使われないようなものであれば最悪忘れてもいいと思います。
基本的にはより一般的で常用される単語からより限定的な単語を勉強していったほうが学習しやすいし、より自然な単語を状況に応じて使えるようになります。
スピーキングとライティングで試していく
他の分野の勉強と同じように、synonymを学んだら必ず使うようにしましょう。スピーキングでもいいですが、個人的にはライティングのほうが試すチャンスが多いと思います。
スピーキングでは新しく使ったsynonymが自然だったかどうかは話し相手が教えてくれないことが多いし、ほかに集中することがたくさんあるのでsynonymをうまく会話の中で試すのは難しいかもしれません。
一方のライティングでは、自分の知っている単語しか書けないし同じ単語を何度も何度も使っているとすぐにわかります。そこで違う似たような単語はないかと記憶を探ったり、英英辞書でその単語を調べればsynonymを見つけられます。同じ単語を繰り返し使っているようなら自分からSynonymを探して使ってみるのもいい勉強になります。
話は変わりますが acronymはsynonym の対義語で、ある単語の反対の意味の言葉のことだが、僕は acronym の勉強は優先する必要はあまりないと思っています。理由としては、synonym を調べた時点でいくつかの新しい単語を見ることになるので、acronym まで覚えるのは脳の容量的に厳しいと思うからです。確かに役に立つのでたまに調べるのはいいと思うのですが、まずは学ぼうとしている言葉や表現に集中したほうが良いと思います。
おわりに
今回はライティング、イディオム、synonym についての勉強方法を簡単にまとめました。
ライティングの上達には添削してくれる人が必須で、さらに英語の正確さと知識量が求められるので、他の能力よりも上達が難しいと思います。まずは基本的なライティングの知識をつけて練習し、必ず添削してもらうようにしましょう。
イディオムは重要なのですが英語の勉強でよく見落とされます。イディオムは他の勉強の一部として学び、さらに教材で積極的に学んでいきましょう。
Synonymは単語の幅をひろげるのに役に立ちます。特に単語を調べるときに synonym も調べることによって、新しい単語をすでに知っている単語に関連づけて学ぶことができます。
Harbour Bridge (Sydney, Australia)