皆さん一生懸命に勉強して覚えた英語のフレーズをすぐに忘れてしまって、なかなか英会話ができるようにならないと困っていませんか?
- 外国人の知り合いや友達との会話でよく詰まってしまう・・・
- 英会話学校で講師やほかの生徒と話すけどうまく言葉が出てこない・・・
- もっと英語のフレーズを覚えられればうまく会話ができるはず・・・
一人で勉強したときは覚えていたのに、何日か経つともう思い出せないなんてことはよくあると思います。僕自身もなかなか覚えられない時期がありました。
どうしたら効率よく覚えられるのでしょうか?
答えはとにかくフレーズを「使う」ことです。
フレーズを覚えようとしてインプットばかりしていませんか?せっかく英会話のチャンスがあるのに覚えたフレーズを使わずに終わっていませんか?
この記事ではなぜ使うことがフレーズを覚える一番の方法なのか解説しています。
さらに、フレーズを「使う」ためのコツを紹介しています。
そのやり方でフレーズを使っていけば、効率よく覚えることができ、英会話で今までよりもスラスラと英語が出てくる・話せるようになります。
目次
Streetscape in Segovia (Spain)
なぜフレーズを「使う」のが一番効果的なのか
フレーズは「読んで、理解して、覚えて、使う」を繰り返すことで効率よく学習できます。このなかで「使う」を怠っている、もしくはインプットに比べて圧倒的に少ない人が多いです。
英語で話せる友達や知り合いがいる、英語学校に通っている、といった人たちはせっかくのフレーズを使う機会を逃さないようにしましょう。
- 言葉にする(声に出す)ことが脳の学習を助ける
フレーズを実際に言葉にして使うと、より多くの感覚器官が使われて記憶に残りやすくなります。たとえば
- 聴覚(英語の音)
- 触覚(口や喉の動き)
- 認知(フレーズの意味)
こうすることで、ただフレーズ集を読んでいるよりも多くの感覚を通して学習できます。
しかしこれではまだ足りません。
- 人に対して使うことでより学習効果がふえる
新しいフレーズや言葉は誰か(人)に対して使うことでより覚えやすくなります。
誰かにフレーズを言うためには以下のようなことを気にすると思います。
- フレーズが正しいか(使う単語や文法など)
- 使い方があっているか(適した場面で使っているか)
- 発音ができているか
- 失礼にならないか
実際に人に向けてフレーズを言うのは、自分に独り言で言うのとはわけが違います。
一人で勉強しているだけなら、間違えたり忘れてしまっても大した問題にはなりませんよね。
しかし人と話すとなると、間違いをしたくないし、言うことにある程度責任を持ちます。つまり
- 人に対して使う前提だと、事前にしっかりと勉強しておくことになる
こうした結果、脳が使ったフレーズを「これは重要な情報だから忘れないようにしよう」と認識して記憶するようになります。
- 会話中の情報と関連づけて学習できる
人との会話では、その状況や自分の心情も使ったフレーズとあわせて脳が情報として処理しています。
たとえば
- 誰との会話だったか
- 何について話していたか
- いつどこで話していたか
- そのときに自分がどう感じていたか
- 相手がどのような反応をしていたか
こういった情報を脳は常に処理します。そして意識してフレーズを使ったときにそういった情報と関連づけて学習します。
つまり会話での映像、音声、感情などと関連づけることによりフレーズを覚えやすくなる、ということです。
たとえばフレーズを使ったときに無意識に、どの英会話講師と話していたか、何について話していたか、楽しかったか、驚いていたか、といった情報と一緒に記憶されます。
もしこれが録音された他人の会話をただ聞いているだけならば、自分ごとではないので脳が重要な情報としてなかなか学習してくれません。
実際にやってみることが大切というのは、スポーツの上達に通じるものがありますね。
動画を見たり説明を聞くばかりでは上達しないしすぐに忘れてしまいます。英語のフレーズも同じです。
フレーズを使って覚えるためのコツ
フレーズのような定型句の多くは、基本的には子供が大人をマネして言葉を覚えるようにして、とにかくそういうものだと思って覚えて使っていく必要があります。
それでもいくつかのコツや効果的な覚え方があります。僕自身がやった勉強方法でもある以下のことをしてみてください。
- フレーズを日常的に使う環境をつくる・環境へうつる
- フレーズを使うチャンスをつくりだす
- 新しいフレーズは1日に1つか2つで欲張らない
- いくつかのフレーズを組み合わせて使う
- 慣れたらバリエーションをつけて使う・応用する
ではそれぞれ解説していきます。
フレーズを日常的に使う環境をつくる・環境へうつる
すでに英会話学校に通っていたり、話し相手がいるのならいいのですが、「自分でフレーズを使うチャンスをつくるといっても、話し相手なんかいないよ」という人はすぐに英会話ができる環境をつくるか、そういった場所へ移りましょう。
サッカーが上手くなりたかったらサッカーができる場所にいきますよね?
英会話でフレーズを使って覚えるためには英会話ができる場所・環境を見つけるのは必須です。
ではどうすれば英会話ができる環境をつくれるでしょうか?
- 語学留学
- 英会話学校
- 英会話サークルや集まり(Meetupなど)
- オンラインチャット
- 職場・大学・学校のサークル
上のほうがコストが高いですが効果的です。
安く簡単にいけて効果もあるものでは英会話サークル、ランゲージエクスチェンジ、オンラインチャットあたりですね。
無料のものから安い会費のものまで、オフラインとオンライン両方あるので探してみましょう。
いずれにせよフレーズを使って覚えていくためには話し相手が必要です。
Streetscape in Segovia (Spain)
フレーズを使うチャンスをつくりだす
重要なので始めに言っておきますが、フレーズを使う機会を待っていてはダメです。自分から使える状況をつくりだしましょう。
どうやって機会をつくればいいのでしょうか?僕の場合は以下の手順でフレーズを使えるようにしていました。
- 覚えたいフレーズにあわせて話すことをあらかじめ考えておく
- 英語で話せる相手に電話かチャットをする
- 使いたいフレーズが使えるように会話を誘導する
たとえば”You know what”というフレーズを覚えたいとします。
その場合、”You know what”のあとに何を話すのか先に決めておきます。
そして友達に電話をして何気ない会話を始めます(Hi, how are you? Did you do anything fun last weekend?…)
そしてタイミングを見計らって”You know what, I just had a coffee from that new shop…“といったように準備していたフレーズを使います。
できれば一度の会話で複数回(内容を変えて)使えればなお効果的です。
そのフレーズを学んだその日のうちか次の日にはこのようにして使いたいところです。
僕は毎日このようにして、ただフレーズを使いたいがために友達に電話やチャットをしかけていました。
おかげでいくつもの便利なフレーズをすぐに覚えることができて、以来忘れずに自然と使えるようになりました。
新しいフレーズは1日に1つか2つ
1日に10や20のフレーズを覚えようとしてもなかなか難しいです。
会話を誘導するにしても、フレーズによってつじつまの合わない会話になってしまったり、そもそもそんなにたくさんの新しいフレーズとそれにあわせる話を準備するのはかなり大変です。
もし英会話だけでなく他の英語の勉強もしているならなおさら大変ですので、1つや2つ程度でいいので、必ず会話で使うようにしてください。
いくつかのフレーズを組み合わせて使う
いくつかのフレーズを学んだら、それらを組み合わせて使えばまとめて覚えることができるし、表現の幅が広がります。
たとえば説明しにくいものについて聞かれたときに”Well”, “Let me see”, “kinda”, “like”, “something like that”を組み合わせてみます。
A: So, what is miso? Is it food?
B: Well…let me see…I guess it’s kinda like a paste for soup or something like that.
ほぼフレーズで文章が出来上がっていますね。実際の会話でもこういったことはよくあります。
ネイティブの言っていることをよく聞いてみると、半分以上がとくに意味のないフレーズを組み合わせたものであることも多いです。
こうしてフレーズを組み合わせることでより多くのフレーズを使うことができて、さらに多くのフレーズを覚えやすくなります。
慣れたらバリエーションをつけて使う・応用する
使うのに慣れてきたフレーズは少し言葉や文法に変化を付けて使ってみましょう。
簡単な例では、ただ”Thank you”というのではなく、
- “Thanks alot”
- “Thank you so much”
- “Thanks a million”
という具合に基本の型を利用して言葉をつけ足したり変化させて、同じフレーズを毎回繰り返さないようにしましょう。
他にも、余裕が出てきたら”Thank you”を
- “You are legend”
- “epic”
などのかっこいい(?)言い回しも友達などに使っていくといい感じに表現の幅が広がります。
新しいフレーズやアレンジしたフレーズを使うときは変じゃないちょっと心配になりますが、とりあえず言ってみて相手の反応を伺いましょう。
心配や緊張しながら言ったフレーズもよく覚える事ができます。
僕も初めて”You know what”を使ったときは本当にこれで通じるのか?と心配だったのを今でも覚えています。でもそのおかげでそれ以降10年間忘れずにいます:)
長めのフレーズの場合でも同じように応用していくとどんどん表現の幅を広げながらフレーズを覚えていけます。
たとえば”I think I get what you said”を
- “I guess I know what you mean”
- “I probably understand what you are saying”
などにしたりして、使う単語や文法にアレンジを加えて使っていきましょう。
英会話の途中で考えようとしてもきっとうまくいかないので、事前にアレンジしたフレーズを準備しておくのが大切です。
もし英会話学校に行ったりサークルに参加しているなら、毎回フレーズを準備して臨みましょう。
たとえ満足した会話ができなかったとしても、フレーズを使うことができれば目標の1つを達成したことになります。
英語のフレーズを覚えるためには「使う」ことが一番手っ取り早いです【まとめ】
英語のフレーズを覚える一番の方法はフレーズを「使う」ことで、その理由は以下の通りです。
- より多くの脳の感覚器官を使う
- 人に向かって言うことで、正しいフレーズを覚えてしっかりと勉強しようとする
- 会話中の話の内容やその時の感情などと関連づけることができる
さらにフレーズを使って覚えるためのコツとして、以下の方法をおすすめしました。
- フレーズを使う機会をつくりだす
- 環境をつくる・環境へうつる
- 毎日継続して使う
- 新しいフレーズは1日に1つか2つ
- いくつかのフレーズを組み合わせて使う
- 慣れたらバリエーションをつけて使う・応用する
ほとんどの人は英語のフレーズをインプットばかりしていますが、アウトプットも同じかそれ以上にしないと簡単には覚えられません。
ここで紹介した方法を試してフレーズを使うことでどんどん覚えていきましょう。
フレーズが使えるようになると、聞いたときに分かるようにもなります。相手の英語を理解するには自分が英語が使えるようになるのが一番です。
結果的にリスニングもしやすくなるので、ますます英会話がうまくできるようになるはずです。
Catedral de Segovia (Spain)