この記事はこうした”How much”の文法について知りたい人に向けた内容になっています。
具体的には以下のポイントをおさえられるように書いています。
- How muchを使った文の意味と使い方
- How muchの文法を使えるもの・対象はなにか
- How muchを使えない場合とそのときの対処法
記事の内容
【how much】文法の意味と使い方
タイトルですでにネタバレしていますが、How much ~には2つの意味があります。
- How much + もの:「どのくらいの~」という量についての質問
- How much + is + もの:「~はいくら?」という値段についての質問
この2つを使い分けるには、How muchのあとに”be動詞”があるかどうかで判断できます。
2つの意味を混同しないためにも、まずは量に関する文法を解説して、そのあとに値段に関する文法をみていきます。
【how much + もの】で量について表現する文法
How much “water”などの対象を入れることで「いくらの(どれくらいの)水」という意味になります。
たとえば以下のようなものです。
- how much food (どれくらいの食べ物)
- how much salt(どれくらいの塩)
- how much money(どれくらいのお金)
- how much pain(どれくらいの痛み)
- how much knowledge(どれくらいの知識)
How much + もので意味の塊になっていることがわかると思います。
でもこれだと文が完成してませんよね。(how much food=どれくらいの食べ物・・・が欲しい?を食べれる?)
なので主語と動詞を付け加えて疑問文を完成させましょう。
- How much food do you want?
- How much salt do you take in a day?
- How much money can I borrow?
- How much pain did you feel?
- How much knowledge do I need?
このように【How much + もの】のあとに主語と動詞がつけば何を質問しているのかはっきりしますね。
ただし英会話では主語と動詞、さらには「もの」を省略できるときもあります。
たとえば
I don’t have much money right now.
に対する返答は↓の3つのどれを使ってもOKです。
- How much money do you have?
- How much money?
- How much?
相手が何について訊かれているかわかれば一語一句言う必要はない、ということですね。このあたりは日本語と一緒です:)
【how much + もの】文法を使える対象
【how much + もの】で質問できるものは数えることができない(uncountable)ものです。
数えることができないものには以下のようなものがあります。
- 気体のもの:air, oxygen, gas
- 液体のもの:water, juice, beer, coffee
- 何かのグループ:fashion, food, software
- 素材や食べ物:cheese, meat, wood, iron
- 概念や考え:knowledge, money, safety, correctness
- 感情や気持ち:anger, sadness, embarrassment
これらに対して、「いくつ」という数を尋ねることができないのは感覚的にわかると思います。
いくつかの例文でHow muchとHow manyで比較してみましょう。
こういった数えることができないものにHow manyを使うと変な感じがすると思います。
(というかそういった違和感を感じるようになれば、英語を英語のまま理解しようとしているいいサインです。)
【how much + もの】文法への答え方
つぎに【how much + もの】での質問への答え方をみていきましょう。
そしてhow much ~?で質問されたら、抽象的な量で答えることができます。
いくつかのhow much文法を使った質問とそれに対する答えの例を書いていきます。
How muchは数えられないものについての質問なので、正確な量を答えられる機会が少ないような気がします。
ある程度の量に関する言い方(very much, a lot, some, just a littleなど)を覚えておけばうまく返答できるようになります。
【how much + もの】文法を使えないもの
つぎに【how much】文法を使えない対象について解説します。
【how much】で扱えないものは「数えることができる(countable)もの」です。
ルールとしては以下のようなものに対しては【how much】ではなく【how many】を使います。
- “s”をつける複数形のもの:cars, bags, jobs, oranges
- 特殊な複数形のもの:people, children, men, women, mice
【How many】の文法については↓の記事にて詳しく解説しているので参考にどうぞ。
How manyを使った文法は「いくつの~?」というように何かの数や量について質問するときに使います。How manyを使える対象は数えることができるものに限られますが、そうでないものでも使えるようにする方法があります。この記事ではhow manyの意味・文法・how manyを使える対象についてhow muchとの違いも含めて説明します。
【how much + is + もの】で値段について表現する文法
ここでは【how much】のもう一つの文法表現である【how much + is + もの】について解説します。
「どれくらいの~」という量に関する疑問とは違って、how muchのあとに”be動詞”をつけることで「いくら?」という値段をきけるようになります。
いくつか例文を見てみましょう。
値段を尋ねるときには【how much】とその「対象」の間に「be動詞」が入るのでわかりやすいと思います。
【how much】の文法:まとめ
今回は【how much】の文法でできる2つのパターンを紹介しました。
これらをまとめると以下のようになります。
- 【How much + もの】:「どのくらいの~」という量についての質問になる
- 【How much + もの】では、数えることができない(uncountable)ものの量を質問できる
- 数えられる(countable)ものは【How many + もの】を使う
- How much + is + もの:「~はいくら?」という値段についての質問になる
【how much】文法で量を聞かれているのか、値段を聞かれているのかは
- “How much something” ~
- “How much is” something
と、how muchの後に対象となるものが来るか”be動詞”が来るかで判断すれば問題なく対処できると思います。
実際の英会話では話の内容や流れなんかもあるので混乱することは少ないかと思います。
あとは自分からこの2つの【how much】文法の意味を使いこなせるように練習していきましょう。