英語の勉強を本格的に始めようと思うけどなにから手を付けていいのかわからないという人へ、基礎である発音・単語・文法の勉強法について解説していきます。
今回はとくに中学校レベル(だいたいTOEIC300点以下)の英語がわからないという人へ、中学2年ほどのレベルまで到達して本格的な勉強に入るまでの基礎力のつけ方について書いていきたいと思います。
記事の内容
英語の基礎は発音・単語・文法
英語の基礎は発音・単語・文法からできていて、これらを使ってコミュニケーションをとれるようにするのが勉強の目的になります。
これら3つができていないとそもそも「聞く・話す」や「読む・書く」による意思疎通ができないので、英語の基礎として最低限の発音・単語・文法を学ぶ必要があります。
必要なレベルの目安としては
- 発音:単語をきれいに発音できるようになる
- 単語:中学校で学ぶ1,000語くらい
- 文法:中学校で学ぶ範囲
目安なのでこれより低くても日常会話(あいさつ・自己紹介・趣味など)はできます。もちろん思っているようにペラペラにしゃべったり1回聞いただけで理解できるかは微妙ですが、会話は成立するはずです。
しかしこのレベルまで達した人はさらに本格的に勉強をする準備が整うので、まずはこれらの基礎力をつけるようにしましょう。
発音は勉強しない人がほとんどで、僕も最初は勉強しようなんて微塵も考えていませんでした。実際に日本人以外と話すとわかるのですが、発音がうまくないとといくら単語や文法が完璧でも全く通じません。
単語と文法については中学・高校でかなり詰め込みで学ぶので、それらをなんとなく思い出せれば十分です。まずは中学2年生の英語がわかるようになることを目指しましょう。感覚的にはTOEIC300点とれるくらいで大丈夫です。
応用であるリスニング・スピーキング・リーディング・ライティングは勉強してもいいですがとりあえずまり気にしなくても大丈夫。基礎の学習に集中です。
ではこれらの目安に到達するためにどうやて勉強していくかについてもう少し詳しく見ていきましょう。
基礎を最低限のレベルまで底上げする勉強法
ここからは発音・文法・単語をTOEIC300点ほどを目指せる(中学レベル)ようにするための勉強法をひとつづつ解説していきます。
最低限の発音を習得する
まずはなによりも発音を習得することをおすすめします。
発音の矯正をすることで、今知っている単語と文法だけでとりあえず英会話ができるようになります。
以外かもしれませんが、単語や文法に比べて発音はかなり簡単です。勉強法さえわかっていれば、本と音声を使って1~2か月でどんな単語でもきれいに(伝わる)発音できるようになります。
具体的な手順は以下のとおりになります。
- 発音の教材を買う
- 教材で解説されている発音記号の練習をする
- 一通り終わったら単語での発音練習をする
これだけです。
「いやいや簡単そうに書くけど難しいでしょ」と思うかもしれません。
英語の発音が難しい、というのは思い込みによるところが大きいです。その理由をあげると
- 日本人で発音がうまい人が全然いない(英語教師もふくめて)
- 日本語と違いすぎるからムリ
- 西洋の人とは骨格が違うから日本人にはできない
こういったところでしょうか。僕もこういった理由でどうせムリだと思い込んでいました。
でもよくよく考えてみると
- 日本人でもうまくなってる人はいる
- 他の言語を母国語にした人でも英語の発音がうまい人もたくさんいる
- 西洋人でも日本語の発音がうまい人がいるから逆もできるはず
実際には母国語がなんであれ骨格がどうであれ英語の発音はできるようになります。
日本人が発音が苦手な本当の原因は「発音の勉強のしかたが間違っている」です。
ここまでくればもう日常会話で自分の英語が伝わるようになり、さらにリスニングでも英語を聞きとりやすくなっているはずです。
実際に勉強を始めるにあたっておすすめの教材やさらに詳しい勉強法を別の記事で解説しているので参考にしてみてください。
これで発音の基礎はとりあえず完成、単語と文法も底上げしていきましょう。
最低限の文法を学ぶ
英語で最低限の文法として中学校で習う範囲を理解しておきましょう。すでに中学レベルの文法が完璧でなくともだいたいわかる人はこの段階はスキップしてOKです。
中学校で学ぶ文法さえわかれば、複雑な言い回しはできないかもしれませんが意思疎通をするのには十分です。
具体的な勉強法としては
- 教材もしくはサイトで自習する
- 解説やルールを読んで理解する
- 学んだ文法を使って自分で文をつくる
基本的には学校で学んだことを復習する感覚に近いですが、あまり時間をかけずに大体わかったら先へと進んでいきましょう。
これらがわかればもう十分です。あまり自信がなくてもOKです。勉強したことがなかったり、自分で文をつくれないという場合には、この時点でわからないものだけ学んでおきましょう。
この記事の最後で説明しますが、基礎を学んだあとは勉強法を少し変えていくことで英語上級者になるための布石を打っていきます。
中学レベルまでの文法の学習に使える教材やサイトは以下のものをおすすめします。
- 今の知識を確認:中学英語マスター
- わからない文法だけを勉強:中学3年間の基礎英文法のやり直し講座
- これじゃ全く理解できないという人は教材を使う:中学 英語を もう一度ひとつひとつわかりやすく。
英文法は完璧を目指すと終わらないので、自分で簡単な例文がつくれたらOKという感覚で勉強していきましょう。
より深い理解は最低限の基礎をみにつけてから行う本格的な勉強でしていくので問題ありません。
最低限の単語力をつける
英単語は1000語ほどあれば問題なく日常会話ができ、基礎として十分な語彙力になります。
とくに英会話なんかではネイティブでも難しい単語がすぐに頭に浮かばないので簡単な単語を多用しています。なのでいわゆるよく使われる単語をメインに学習すれば広く浅い会話ができるようになります。
単語の勉強法としてやってしまいがちなのが単語帳を使うことです。これは個人的にはおすすめしません。
なぜかというと単語帳はインプットばかりになってしまって使う機会がないため、すぐに忘れてしまうという問題があるからです。実際に学校での英語の勉強でもテストが終わったら全部忘れた、なんてことがよくあるかと思います。単語はキリがないのであまり力を入れすぎないようにしないと燃え尽きる可能性が高いです。
そこでおすすめなのが発音と文法の教材にでてくる単語を勉強していく方法です。
こうなるとただ単語を並べてくる単語帳とは違って学ぶべき理由があるので覚えやすくなります。
実際の勉強では
- 文法の解説を読む
- 例文を読む
- わからない単語が出てくる
- 意味を調べる
- 例文の意味がわかる
- 文法の使い方を理解する
というようなステップになります。そしてさらに
- 新しく覚えた文法と単語を使って自分で文をつくる
というようにするとさらに記憶に残りやすくなります。
このようにして発音と文法の勉強のために必要な単語を覚えるようにすればある程度の単語が身についていきます。
中学2年までいければとりあえずは十分です。この時点でもう日常会話はなんとかなります。発音さえ直せればあとは知ってる単語とボディーランゲージで何とかなります。
英単語は多く知っているほど有利ですが、たくさん知っている必要はありません。すべての単語がわかるというのは不可能です。実際にもっと重要なのは単語が出てこないときにどう相手に伝えるかです。これに関してはのちほど解説します。
ここまでで基礎の勉強法について紹介していきましたが、もちろんこれでスタート地点に立つ、といった感じです。
実際に英語の勉強を始めていくとモチベーションが保てなかったり自信を失ったりという精神的につらいことも起きます。そういった、とくに英語学習の初心者の人がもっておくといい考え方について下の記事でまとめているので参考にしてもらえると嬉しいです。
英語の初学者にとっては将来的にペラペラに話せるようになったり英語で仕事をするような自分の姿はなかなか想像しにくいと思います。何事も学び始めがつらいもので、この記事では初心者の人に向けた勉強法と英語学習の考え方について参考になるものを紹介していきます。
まとめ・本格的な勉強へ
今回は英語の基礎である発音・文法・単語の勉強法について解説しました。内容をまとめると
- 教材を使って発音記号と単語を練習する
- 中学2年レベルの文法がだいたい理解できるようになるまで学ぶ
- 単語は発音と文法の教材にでてきたものを学ぶ
ここまでの勉強法は最低限の基礎をみにつけるためのもので、もちろんさらにこれらの基礎を底上げしていく必要があります。
カギとなるのが英語で英語を学習していくことです。英語力が伸びるか伸びないかは英語のまま理解できるかどうかで大きく変わります。
「難しそう」と感じるでしょうが、ようは語学留学に行くようなものです。語学留学をすれば当然日本語ではなく英語で英語を勉強することになります。それを独学でもやってしまおう、というわけです。
それによって「英語脳」をつくり、英語上級者になるための基礎力(発音・単語・文法)と応用力(リスニング・スピーキング・リーディング・ライティング)をみにつけることができます。
それには2・3か月ほどの期間がかかりますが、英語のまま理解する勉強法と習慣を取りいれることで誰でもできます。
ここで説明すると長くなるので、英語脳も含めてどのように英語力を底上げしていくかについては下の記事を参考にしてください。
英語学習は長く険しい道のりで、多くの人が成果が出せずに苦悩しています。この記事ではそんな人たちの助けになるように英語の勉強法とロードマップを公開します。オーストラリア・イギリスに計10年住む僕が実践した「海外で暮らし・働くための英語」を手にするための過程と勉強方法です。