英語の勉強で”that”が出てくるたびにどういった意味かわからなくなっていませんか?
英語ではいろいろな文法に”that”を使っているせいで混乱しやすいです。
そこで今回は”that”を使った文法のなかでも厳選した4つの文法について解説していきます。
これらは頻繁に使われる”that”を用いた文法です、これらさえわかれば”that”を見た・聞いたときにどういう意味かわかるようになります。
それでは、例文や似た表現との違いも含めて解説していきます。
目次
おもな”that”の文法と使い方
厳選した”that”を用いた以下の文法を解説していきます。
- that「あの・その」指示代名詞
- that「~な~」「~こと・ものが~」関係代名詞
- that「~だと~される」強調構文
- that「~くらい~、~ほど~」比較
他にもthatの使い方はありますが
「他の文法の小さな一部」だったり
「そもそも頻繁に使わないので、他の勉強をしたほうがいい」
と思ったものは除外しました。
それでは1つづつ見ていきましょう。
that「あの・その」指示代名詞
まずは最も頻繁に使われる・基本の文法である「あの・その」という意味での”that”です。
指示代名詞なんていわれている”this”や”it”などのように、なにかを示す・参照するときに使われます。
基本中の基本の使い方ですね。みなさん分かっていると思うのでパパっといきます。
- that
- that + something/someone
という2通りの文法でよく使われますね。例文をいくつか見てみましょう。
- That is my son. (pointing a boy)
- That house looks good. (pointing a house)
- I like that girl. (pointing a girl to tell which one)
- I agree with that idea of yours. (referring to an idea)
どの文も”that”を使うことで、具体的にどれかを示しています。
この文法で注意する点としては、示すものは見えるものとは限らないということです。
例文でもあった”that idea”は実際に見ることはできませんが、なにについてかわかるので、”that”でどのアイディアについて言っているのかを具体的に示しています。
that「~な~」「~こと・ものが~」関係代名詞
つぎに頻繁に使われる”that”の文法は、「~な~」や「~こと・ものが~」という文章をつくるための関係代名詞です。
おさらいになると思いますが、関係代名詞は簡単に言うと
- 2つの文を1つの文にする
- 対象の詳細をつけくわえる
文法だと思ってください。
まずは例文をいくつか見てみましょう。
この例文では、文章が2つに分かれているとまどろっこしいというか間接的すぎる気がしますね。
そこで関係代名詞のthatを使った文法で1つの文にして、より自然に聞けるようにしています。
それぞれの文で”someone”と”bicycle”という対象をさらに絞るための詳細を”that”のあとにつけています。
こうすることで「どの」“someone”と”bicycle”なのかを示しています。
ほかの関係代名詞との違い
“that”は最も抽象的な関係代名詞です。つまりほぼ何にでも使えます。
文法の使い方を整理するために、まぎらわしい他の関係代名詞とそれらを使う対象の違いを表にしました。
関係代名詞 | もの・こと | 人・だれか | なにか |
---|---|---|---|
that | O | O | O |
which | O | X | X |
who | X | O | X |
what | X | X | O |
もう少し詳しく違いを解説していきます。
- whichとの違い
基本は同じですが、thatは特定の「もの・こと」に使われる”, which”とおきかえることはできません。
例:I had lunch at Sushiro, which (that) is a franchise sushi restaurant.
- whoとの違い
基本的にthatと同じです。しいていえば”who”のほうが文法的により自然というか、「人」について話しているということがわかりやすくなります。
例:You met a girl who (=that) is a student of Tokyo university.
- whatとの違い
似ているようでかなり違います。
関係代名詞での”what” = “the thing that”
↓の例文を見ると意味の違いがよくわかります。
ほかの関係代名詞との違い:まとめ
“that”はほぼ何にでも使えるので便利ですが、抽象度が高いため「もの・こと」「人」「なにか」のどれを対象にしているのかわかりにくくなります。
ですので
- 「もの・こと「人・誰か」」にはできるだけ”which”, “who”を使う
- 困ったら”that”を使う
- “whatは使い方や意味がかなり違うので使い分ける
というのが”that”での文法のポイントになります。
that「~だと~される」強調構文
“that”は”It is said that …“「…だと言われる」などの言い方でもよく使われます。
これは強調構文と呼ばれる文法で、”It is ~ that”の”~“を強調した言い方になります。
話すとき・書くときのどちらでも頻繁に使われる文法です。
文法の形は
- 主語 + be + 動詞(受動態)+ that + 文(SVOなど)
- 主語 + be + 形容詞 + that + 文(SVOなど)
です。
さっそく例文をいくつか見ていきましょう。
ちなみにこの文法での”that”は省略できます。
例:It is cool you can run fast.
よく使われる”that”の文法なのでしっかりと復習して実際の会話やライティングで使っていきましょう。
that「~くらい~、~ほど~」比較
最後に「~くらい」「~ほど」という程度の意味での”that”の使い方について解説します。
これは会話でよく使う表現で、「~と同じくらい~」という意味を以下のようにしてつくります。
that + 形容詞
この文法でのポイントは、比較の対象を事前に言っている必要がある、ということです。
さっそく例文を会話形式で見ていきましょう。
ほかにもさまざまな形容詞を使えます。
“that”を比較として使うときの文法のポイントは以下のとおりです。
- 会話でよく使う(話し言葉)
- 感覚としては否定形「それほど~ではない」でよく使われる
- “as ~ as that”と同じ意味だが、短く言い表せる
例:
シンプルな文法なので、英会話でも使いやすいと思います。
まとめ
今回は”that”を使った文法のなかでも、日常的に使う文法を厳選してそれらの意味と使い方を解説しました。
“that”を使った重要な文法は以下の4つです。
- 「あの・その」指示代名詞
- 「~な~」「~こと・ものが~」関係代名詞
- 「~だと~される」強調構文
- 「~くらい~、~ほど~」比較
「あの・その」は”this”や”it”と同じような意味の”that”です。基本なのでいい復習になったと思います。
関係代名詞としての”that”の文法は他の関係代名詞との違いを理解して使うようにしましょう。
- 「もの・こと「人・誰か」」にはできるだけ”which”, “who”を使う
- 困ったら”that”を使う
- “whatは使い方や意味がかなり違うので使い分ける
“It is said that …“「…だと言われる」などの強調構文は以下の文法構文を使いましょう。
- 主語 + be + 動詞(受動態)+ that + 文(SVOなど)
- 主語 + be + 形容詞 + that + 文(SVOなど)
「~くらい~、~ほど~」という比較での”that”は以下のポイントをおさえておきましょう。
- 会話でよく使う(話し言葉)
- 感覚としては否定形「それほど~ではない」でよく使われる
- “as ~ as that”と同じ意味だが、短く言い表せる
P.S.
“that”はいろいろな文法に使えて便利な反面、どういった意味で使っているのかわかりにくいときがあります。
正しく英語の意味を読みとるためにはうまく文を区切って、そのパーツごとの関係性を知る必要があります。
今回紹介した”that”の文法さえ知っていれば、たいていのリスニングやリーディングでどの文法で使われているかわかるようになるはずです。
あとは自分でも積極的に話す・書くことで一瞬でどの文法の”that”なのかがわかるようになります。
英語の文法も単語と同じで使うことでよりはやく・深く学んでいけます:)