よくある発音に関する悩みですが、やはり自信をなくしてしまうと英語で話すのがイヤになってしまうので何とかしたいところです。
この記事ではこうした悩みを和らげるきっかけとなるように、僕の経験を交えながら英語の発音のコツを7つ解説していきたいと思います。
以下の2点を目指していきます。
- コツがわかって発音を上達させる準備ができる
- 相手に聞き返されることが少なくなって自信がついてくる・恥ずかしくなくなる
それでは始めていきましょう。
記事の内容
まずは手短に僕のことを書いておきます。
かれこれ7,8年ほどオーストラリア・イギリスでエンジニアとして働いています。
仕事やプライベートで常に英語でコミュニケーションをとりますが、今では発音で相手に伝わらないということはめったに起きません。
思いっきり日本語なまりの英語だったころからネイティブと対等に仕事ができる発音力を手に入れるための方法を発信したいと思っています。
みんなで日本人の発音を底上げしましょう:)
発音記号→シラブル・単語→文の順で勉強する
コツというより根本的にどうやって発音を勉強していくかというと、発音記号から始めることです。
まずは音の最小単位である発音記号を習得してから、シラブル、単語、文というようにステップアップしていきましょう。
いきなり単語や文をきれいに発音するのは困難です。単語や文は発音記号の組み合わせになっています。なので発音記号ができないとその塊である単語や文をうまく発音することはできない、という理由です。
考えてみれば、日本語の文字「あいうえお」などを練習する前に「えいご」や「はつおんきごう」といった単語を発音しようとしていたようなもので、うまくいかないのは当然です。
でも学校でも教えてくれないし誰もアドバイスしてくれる人がいなかったので全く気づけずにいました。
これを読んでいるあなたには同じ失敗をしないように、まずは「発音記号から始める」ということを勉強のコツとして強くオススメします。
発音のコツ:「口・舌・歯」の使い方を矯正する
英語をうまく発音しようとするとつい「音」に注目してしまいますが、ほとんどの人は発音のしかた、つまり「口・舌・歯」の形や位置がそもそも間違っています。
たとえば日本でニュースキャスターになるためには発音をきれいにする必要がありますが、そのために口や舌の動かし方を学びます。
なぜなら、そうすることで正しい音が出せるようになるからです。
「口・舌・歯」の使い方が間違っていると、いくら音を似せようとしても限界があります。
これと同じ理由で、英語をきれいに発音するためにもこの作業が必要となります。
具体的には発音記号の勉強をするときに「口・舌・歯」の使い方を矯正していくことが上達のためのコツになります。そうすることできれいな正しい音を出すことができます。
このようにイラスト付きの解説を読みながら正しい「口・舌・歯」で発音の練習をすることが上達のコツです。
僕のブログでもこういった具体的な発音の解説をしているので勉強に活用してください(記事の最後にリンクをはってあります)。
子音だけで発音できるようにする
いわゆる日本語訛りの英語を直すために必要なコツが子音だけで発音できるようになることです。
日本語は常に「子音+母音」(サシスセソ、など)もしくは「母音」のみ(アイウエオ)で構成されています。なので基本的に「子音だけで発音する」ということがありません。
たとえば「サ」を分解しようとすれば「s + ア」になりますが、日本語では「s」にあたる文字・音が存在しません。
一方で英語では「s」や「v」などの子音だけで発音できるようになっています。子音だけを発音するコツは「息をはくだけ」もしくは「喉をならすだけ」にして、母音の音を鳴らさないようにすることです。
これを発音記号の勉強のときに習得していけば子音が続く音や子音で終わる音にも対応できるようになります(exchange = ɪkstʃeɪndʒ、など)。
先に舌を移動させておく
このコツは他のサイトや教材で見かけないのですが、舌を次の音に必要な位置へあらかじめ移動させておくとかなり発音しやすくなります。
もちろん舌の位置が重要な音のときに使えるコツなんですが、とくに【r】【l】【t】【d】といった子音や、【ɑ:r】【ɜ:r】【ɔ:r】といった母音で効果的です。
たとえば【price】という単語を発音するときに、【p】を発音してから【r】の位置へ舌を移動させるのではなく、【p】で口を閉じた時点で【r】の位置に舌を移動させておきます。そして口をはじいて【p】を発音してそのまま舌を固定して【r】を発音します。
このコツを使えば
- 舌を移動しながら発音しないので音が聞き取りやすくなる
- 母音が子音の間に入りにくくなる
という効果が出るので、母音を含む日本人なまりになりにくく、相手に伝わりやすい発音になります。
効率的に舌を動かすことになるので、将来的にスピーキングの速さが上がって、発音を崩さずにより流暢に話すことができるようにもなります。
アクセントは音を伸ばす
英語の発音ではアクセントの音を「伸ばす」ことが上達へのコツになります。
よく言われるのはアクセントを「強調する」ということですが、声を大きくするというよりもアクセントの母音を「伸ばす」ことでより相手に伝わりやすい発音ができます。
英語のアクセントは日本語と比べるとかなり違いがあります。
日本語のアクセントを1とすると、英語は3くらい(3倍音を伸ばす)の感覚です。それくらい大げさに発音するのがコツで、恥ずかしがらずに思いっきり音を伸ばしましょう。
逆にアクセントをしっかりと伸ばさないと、それこそ変な恥ずかしい発音だと思われます。
やはり日本語での感じ方で英語を見てしまうと技術的にも気持ち的にもうまくいかないので、メンタルから変えていくことも重要ですね。
アクセントでない母音「ə」を練習する
英語ではアクセントではない母音が「ə」に変化する場合が多く、この音を練習しておくことがきれいな発音をするコツのひとつです。
この母音の変化を知らないと、スペルで発音を判断して間違った母音で発音してしまいます。
たとえば「university」なんかは「ユニバーシティ」だとおもって聞いてしまいますが、実は発音記号では「juːnəvɜːsəti」となり【i】が【ə】に変化します。
こちらが話すときはそこまでクリティカルではないですが、英語を聞くときに影響してきます。
まずはこの母音の変化を知ること、そして自分で正しい音「ə」で練習していくのが発音とリスニングを上達させるコツとなります。
音が途切れないようにする
英語で話すときに音がよく途切れてしまうとネイティブにとって聞きとりずらくなってしまいます。
いわゆる「リズム」のようなものですが、なるべく英語の意味の塊(複数の単語でできるフレーズ)の音が途中で切れてしまわないようにするのがコツです。
たとえば「Yes, I do.」は3つの単語にスペースが入っているので一見すると息継ぎをしそうになりますが、実際には「YesIdo.」(jesaɪdu:)と音を途切れさせないようにして発音するときれいな発音になります。
さすがに息継ぎは必要なんで、フレーズとフレーズの間や文節で一瞬途切れるようにすると聞き手にとってもわかりやすい発音になります。
まとめ・次のステップへ
この記事では英語の発音のコツを知りたいという人へ、僕の体験から得た上達のためのコツを紹介しました。
紹介したコツを実践しながら発音の勉強をしていけば、きっと上達して自分の英語に自信が持てるようになるはずです。
とはいっても次はどうすればいいのか?と思うかもしれないので、オススメの勉強方法を書いておきます。
コツとしても紹介しましたが、まずは発音記号から練習していくのがベストです。それも含めた英語の発音の勉強方法を下の記事にまとめているので参考にしてみてください。
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あとは積極手に会話をして、うまく発音できないところを振り返りながら修正していきましょう。コツと勉強方法がわかれば時間とともに上達していきます:)