「ザ」でも「ジ」でもない?【the】の正しい発音と使い分け

takto, 2020 July 10

Category: 発音の矯正と練習

  • 「the」の発音の仕方を知りたい
  • リスニングでいつも「the」を聞き取れない。なんで?

英語のtheは超頻出の単語だけど日本人の苦手とする「TH」の発音を含んでいます。さらにネイティブはこちらが思っているような発音をしてくれないがために簡単なはずの「the」を聞き取れない人も多いかと思います。

この記事ではそんな悩みを持った人の助けとなるように以下の2点について書いていきます。

  • theの2種類の発音のしかたと使い分けが分かる
  • theを聞き取れない理由と対策がわかる

それでは早速みていきましょう。

theの2種類の発音のしかた

発音記号で2通りの読み方を書くと、通常の「the」は「ðə」で母音の前にある場合に「ðɪ」になります。

スペルではなく音が母音の場合に言いやすくするために「ðɪ」にします。例えば「the hour」は「ðɪ」になり、「the university」は「ðə」になります(【u】の発音記号は【j】で子音のため)。

この2つの発音の仕方を下の表にまとめたので、これに沿って練習してみてください。

発音記号発音の仕方
ðə
  • 前歯と下の歯のあいだに舌を置く
  • 舌を引くと同時に「ə」の音(「ア」になりきらないゾンビのうめき声みたいな音)をだす
ðɪ
  • 前歯と下の歯のあいだに舌を置く
  • 舌を引くと同時に口を横に広げて「ɪ」の音(口の形は「エ」で音は「イ」)をだす

「ð」の舌の位置

ðの発音方法

この「TH」=「ð」の発音がうまくできていないとカタカナの「ザ」や「ジ」になってしまいます。舌を正しい位置にもっていき、ひくときに摩擦がおきるようにするとうまく発音しやすいです。

そう言われてもうまくできない・・・という人は下の記事を参考にして練習してみてください。

THは日本語にはない音で発音方法も独特です。THを正しい舌の位置で発音、【θ】と【ð】の2種類を使い分ける、THを含む単語を聞き間違いされずに発音する、の3つを目標に発音のコツをシンプルに解説します。

theを聞き取れない理由と対策

「the」がうまく聞き取れないときは、しゃべっている人がちゃんと発音してくれていない場合が多いです。

とくに「the」の直前の単語と音をつなげるせいで「違う音に聞こえる」または「まったく聞こえない」ということがおこります。

例えば「~t + the」は「ダ」か「ディ」に聞こえることもあります。「t」で終わる単語でいうと以下のようなパターンで音が変化しやすいです。

  • put the ~
  • hit the ~
  • fit the ~

舌の位置を考えればわかるんですが、tは舌が前歯の裏にくるので、そのあとのtheの位置に舌を移動しづらいです。なのでそのまま発音すると「d」の音に近く聞こえるというわけです。

さらに場合によっては「ə」だけで「ð」を発音しないこともあります。たとえば「in the room」が「inə room」のように聞こえます。

リスニングのときには「the」を聞き逃すことが致命的な問題にはなりにくいのであまり心配する必要はないかと思います。ただこうした音の変化を知っておくとリスニングもしやすくなるかと思います。

一方で、マネして発音するべきかというと僕はちゃんと発音したほうがいいと思います。ただでさえ他の発音や文法といった技術がまだ未熟なら変にナチュラルな英語にしようとすると相手にとって聞きとりづらくなります。まずはスタンダードな発音をして、慣れてきてからより自然な発音を練習していきましょう。

まとめ

この記事では「the」の2種類の発音である「ðə」と「ðɪ」について解説しました。

さらに「the」を聞き取れない理由として音のつながりと変化について解説しました。

「the」はよく使う単語なのでしっかりと発音できるようにしておくとスピーキングがしやすくなります。さらに音の変化を知ることでネイティブの英語もいくらか聞きとりやすくなるはずです。

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Takto

セルフィー

海外(オーストラリアとイギリス)在住歴計10年ほどの takto です。ブログを通じて英語の勉強をサポートできればと思っています。

経歴:

  • 大学生の時にTOEIC330点から英語学習を開始
  • オーストラリアの語学学校へ留学・そのあとの大学院留学時にIELTS 6.5達成
  • 大学院修了時にIELTS 7.5達成
  • そのまま現地企業にエンジニアとして就職

プロフィールその1:ブログ主の過去と転換点

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プロフィールその3:絶望的な英語力と上達しないフラストレーション、そして道が開ける


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