「コーヒー」は国や地域によって似ているけど違うように発音されています。
この記事ではカタカナ発音「コーヒー」では英語として伝わらないということに気が付いた人へ、なぜ通じないのか・どうすれば伝わる発音になるかを解説していきます。
記事の内容
【coffee】の発音
まずはサンプルの音を聞いてみましょう。
【coffee】の音声(アメリカ発音)
【coffee】の音声(イギリス発音)
察しのいい人なら多分気づいてくれますが、「コーヒー」だと日本でしか通じません。
そしてやっかいなことにアメリカとイギリスでも発音が違います。(この2つならどっちでも通じると思いますが)
カタカナ発音が通じない理由について考えていき、どうすれば発音を上達させられるか書いていきます。
「コーヒー」が通じない理由
「ヒー」と「fi」の音の違いが大きすぎて気づいてくれないのと、「ヒー」の音が強すぎるのが問題です。
日本人からした似てるように感じますよね。でも日本語の音に慣れていないネイティブからしたら、この2つは全然違う音としてとらえてしまいます。
ただ英語としてこの単語を使うのであれば日本語ではなく正しい英語の音で発音する必要があります。
そのためにどうすればいいのか、これから解説していきます。
【coffee】を発音できるようになるには
2つの方法を提案します。
- なんとなく「コーフィー」と発音する
- 発音記号を練習してその音を応用する
1は日本人としか英語で話さない人向け、2は日本人以外のひとと話す人向けの方法です。
ここから先は2の方法を解説していきます。
発音記号から練習する理由
発音記号から練習する理由は別の記事で詳しく書いていますが、簡潔に説明すると
- 発音記号を学べばあらゆる単語と文の発音にも応用できる
- 英語の中で費用対効果が最も高い
- これさえできればほとんどの人は既に英会話ができる
という3つの理由をあげます。
より深い解説は↓の記事を参考にしてください。

英語の会話に発音は必要不可欠です。まずは単語で発音の練習をする前に、発音記号を習得してください。単語は複数の発音記号からできているので、発音記号ができていないとただしく発音できません。しかし発音記号をマスターすれば、後々ネイティブのような発音ができるようになります。
【coffee】を練習する
ここからは【coffee】の発音を上達させる方法を解説していきます。まずは発音記号を確認します。
- アメリカ:ˈkɑːfi
- イギリス:ˈkɒːfi
この2つの違いは母音の【ɑː】と【ɒː】です。
この2つの母音は、アメリカとイギリスの発音の違いとしては代表的なものなので、知っておくと便利です。
雰囲気としては「ウォーター」と「ワーター」の違いと一緒です。
発音記号の練習は、アメリカとイギリス共通である【k】【f】【i】から始めて、最後に母音の練習をしていきます。
【k】を練習する
まずは【coffee】の最初の音である【k】です。発音のしかたは以下の点をおさえて練習しましょう。
- 口を少し開けた状態で、舌を奥ではじいて音を出す
- 「ク」と違って母音を含まないようにする
【k】の発音(予備動作)↓
【k】の発音(舌をはじく)↓
日本語の「ク」から母音を抜いた感じでうまくいくはずです。
【f】を練習する
次に【ff】の部分の音である【f】を練習しておきましょう。
発音のポイントは以下の通りです。
- 前歯を下唇の上にのせる
- 口は少し開けたままキープ
- この状態をキープして息を吐く(母音を含まないように注意)
- 歯で下唇を噛む必要はなく、置くだけでいい(空気の通り道が必要)
【f】の歯の位置↓
発音するときには以下の点を意識するとよりきれいな音になると思います。
「ヒ」と「f」の音の違いが相手に伝わるかどうかの大切な部分なので、「歯の位置」をしっかりと確認して練習しましょう。
【i】を練習する
【ee】の部分である【i】の発音は以下のポイントを意識して音を出してください。
- 横に広げて「エ」くらいの形をキープ
- 上あごに舌の両サイドをつける
- この状態をキープして「ィ」と同じような音を出す
【i】の口の形↓
【ɑː】と【ɒː】を練習する
最後に【o】の部分である母音を、アメリカ【ɑː】とイギリス【ɒː】発音に分けて解説します。
アメリカ発音【ɑː】
- 「ア」よりも大きめに口を縦にあける
- 音はほぼ「ア」で発音して大丈夫
イギリス発音【ɒː】
- 「ア」よりも大きめに口を縦にあける
- 音は「ア」に似ているが、「オ」の音も混ざる感じで発音する
口の形はどちらも↓のように縦に大きく開ける。
【ɑː】と【ɒː】の口の形↓
この音は【coffee】のアクセントでもあるので、なるべく音を伸ばすようにします。そうすればより相手にとって聞きとりやすい音になります。
つなげて練習する
最後の段階として、【coffee】を通しで発音します。まずは発音記号をつなげて確認します。
- アメリカ:ˈkɑːfi
- イギリス:ˈkɒːfi
発音記号の1つ1つを「口の形・歯の位置」を意識しながらゆっくりと発音してみてください。
かなり自分の発音が変わったのではないかと思います。
ではサンプルの音と比べてみましょう。
【coffee】の音声(アメリカ発音)
【coffee】の音声(イギリス発音)
このサンプルよりもくっきりはっきりと音を出したほうが実際の英会話では伝わります。
ネイティブはある程度力を抜いて楽に発音しているので、かならずしも聞きとりやすい音を出してはいません。
日本語でも、自分の発音とニュースキャスターの発音を比べれば違いがよくわかると思います。
非ネイティブである僕らはニュースキャスターのようにきれいな発音を意識したほうが相手によく伝わるし、変な癖がつきにくいです。
まとめ
今回は【coffee】の発音について持論を交えながら上達させるための方法を解説していきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- カタカナ発音「コーヒー」だと「ヒー」と「fi」の違いのせいで通じない
- 「coffee」に限らず、英語は発音記号から練習するのが一番
- 発音記号を「口の形や歯の位置」を学びながら1つづつ練習する
今回の【coffee】を使った発音の練習のように、まずは単語からではなく発音記号から練習するのが英語の発音を上達させる早道です。
単語から練習してしまうと
という問題に陥ってしまいます。そうならないためにも発音記号から練習していくのが大切です。
↓の記事ではより詳細に発音の練習方法を解説しているので、参考にしてみてください。

英語の会話に発音は必要不可欠です。まずは単語で発音の練習をする前に、発音記号を習得してください。単語は複数の発音記号からできているので、発音記号ができていないとただしく発音できません。しかし発音記号をマスターすれば、後々ネイティブのような発音ができるようになります。