jの発音を矯正する方法とコツ:舌を奥歯にあてる

takto, 2021 February 27

Category: 発音の矯正と練習

注:この記事での「j」は「you」や「year」の音を表す発音記号で「ジェイ」ではないのでご注意ください。「J」の音に関しては「dʒ」発音の記事で解説しています。

  • 「j」の発音が「イ」みたいになってしまう
  • 「year」が上手く発音できてるかわからない
  • 「j」のちゃんとした発音のしかたを知りたい

このような悩みを解消できるように「j」の発音のしかたとカタカナ発音「イ」や「ヤユヨ」を矯正する方法を解説していきます。

単語として発音するときの音のつなげ方も解説していくので参考にしながら練習してみてください。

「j」の発音のしかた

「j」は以下のステップで発音すればきれいに音をだすことができます。

  • 口を少し開いた状態にする
  • 舌を奥歯につける(舌の両サイドを奥歯の下につける:下の図を参照)
  • 舌を離すと同時にいわゆる「y」のような音をだす(ただし「ヤ」のように「ア」の母音を含まないようにする)

「j」は舌を奥歯にあてて離す

単語の例
音声
yes [jes]

発音記号を見ればわかりますが「イエス」というよりは「ヱス」といった2つの音という感じです(日本語にない音なのでカタカナでは表せませんが・・・)。

「j」の「イヤユヨ」との違い

「j」はよくカタカナの「イヤユヨ」というと音で発音されてしまうことが多いです。

そうならないために以下の点に気を付けて発音できるように練習してみてください。

  • 「イ」のように口は横に広げる必要はない
  • 「ヤユヨ」よりもしっかりと舌を奥歯につける(もっと口の奥のほう)
  • 「ヤユヨ」のように母音をつけないで音は短めにする
  • 舌の横を少し丸めると奥歯の下にあてやすくなる

やはり日本語に存在しない「j + i」や「j + e」のときに舌を奥歯に当ててから離すということを怠ってしまう人がおおいというのが原因だと思います。

逆に言うとこの舌の動きさえできれば自然と英語の音に近づくはずです。

「j」を含む単語で練習

最後に「j」を含む単語を使って発音練習していきましょう。発音のコツも書いておくので参考にしてみてください。

発音記号はイギリス(左)とアメリカ(右)の両方書いてあります。

「j」を含む単語
発音のコツ
you
[ju:]
「j」で舌を奥歯から離すと同時に口を少し前に出して「u:」を伸ばして発音(最初から口を前に出しておいてもOK)。(「ʊ u:」発音の記事を参照)
use
[ju:z]
「you」と同じ要領で最後に口を横に広げて歯を閉じて「z」を発音(母音が入って「ズ」にならないように注意)。
year
[jɪə / jɪr]
「j」でしっかりと舌を奥歯にあててから発音し「ɪ」で口を少し開け「r」で舌を奥に引っ込めて舌先を立てた状態で「r」を発音する(「r l」発音の記事を参照)
yard
[jɑːd / jɑːrd]
「j」で舌を奥歯から離すと同時に口を大きく縦に開けて「ɑː」。最後に「d」で舌を前歯の裏・歯茎ではじいて音をだす。アメリカ発音は「ɑːr」で舌を奥に引っ込めて先を立てた状態にする。(「a」発音の記事を参照)
yesterday
[ˈjestədeɪ]
「j」で舌を離したと同時に口を横にひろげて「e」そして口を横に広げたまま歯を閉じて「s」。「t」は舌を前歯の裏・歯茎ではじいて音をだし「ə」は発音しなくていい。「d」でまた舌を前歯の裏・歯茎ではじいて「eɪ」と口を横に広げてから元に戻して発音する。(「s sh」発音の記事を参照)
universe
[ˈjuːnəvɜːs / ˈjuːnəvɜːrs]
「you」と同じ要領で「ju:」を発音して「nə」を舌を前歯の裏・歯茎ではじいて発音(「nɪ」でなく「nə」なので注意)。「v」で前歯を舌唇にのせてからはじいて音をだし「ɜː」で口が少し空いた状態で音を伸ばして最後に「s」で口を横に広げて歯を閉じて発音(母音が入って「ス」にならないよう注意)。アメリカ発音では「ɜːr」で舌を奥に引っ込めて先を立てた状態で発音する。(「v」発音の記事を参照)
yuck
[jʌk]
「j」で舌を奥歯から離すと同時に「ʌ」を口を少し横にひろげて短く発音し「k」で舌を口の奥ではじいて音をだす。(「k g」発音の記事を参照)
York
[jɔːk / jɔːrk]]
「j」で舌を奥歯から離すと同時に口を前に突き出して「ɔː」を伸ばして発音して「k」でおわる。アメリカ発音の場合には「ɔːr」で舌を口の奥に引っ込めて先を立てた状態で発音する。(「ɔ: ɔ:r」発音の記事を参照)

「yesterday」や「universe」は単純に長いし口や舌の動きが忙しくなるのでかなり難しいと思います。

こういった単語はしっかりと発音できるまで小さく分解(例えば「yes | ter | day」)して練習してからつなげて発音していきましょう。

脳が口周りの筋肉の動かし方を覚えるまではゆっくりと少ない音で練習していくのがコツです。

何度も練習していけばスポーツのように体が覚えて正しい発音のしかた(口のパーツの使い方)が自然とできるようになり、結果的にきれいな発音ができるようになります。

まとめ

この記事では「j」の発音のしかたについて解説しました。内容をまとめると以下のようになります。

  • 「j」の発音のしかた
    • 口を少し開いた状態にする
    • 舌を奥歯につける(舌の両サイドを奥歯の下につける)
    • 舌を離すと同時にいわゆる「y」のような音をだす(ただし「ヤ」のように「ア」の母音を含まないようにする)

まずは音の最小単位である発音記号を矯正して、それからシラブルや単語で練習していきましょう。

発音の勉強法については下の記事で解説しているので参考にしてみてください。

英語学習でも最も費用対効果が高い発音ですが、まずは発音記号をできるようにし、シラブル・単語・フレーズ・英文と段階的に練習していきましょう。あとは会話で実践しながら調整していけばOK。かなり即効性があり聞き手も喜んで自分の英語を聞いてくれるようになりますよ^^

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Takto

セルフィー

海外(オーストラリアとイギリス)在住歴計10年ほどの takto です。ブログを通じて英語の勉強をサポートできればと思っています。

経歴:

  • 大学生の時にTOEIC330点から英語学習を開始
  • オーストラリアの語学学校へ留学・そのあとの大学院留学時にIELTS 6.5達成
  • 大学院修了時にIELTS 7.5達成
  • そのまま現地企業にエンジニアとして就職

プロフィールその1:ブログ主の過去と転換点

プロフィールその2:希望とともに行動に移す

プロフィールその3:絶望的な英語力と上達しないフラストレーション、そして道が開ける


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