英語は発音記号を練習すれば通じる【海外歴10年が確信】

takto, 2020 August 14

Category: 発音の矯正と練習

「やっぱり英語の発音記号って勉強したほうがいいの?」

「英語が通じない・何か言ってもいつも聞き返される。発音記号を勉強すれば上達する?」

このような悩みや疑問をもっていてなかなか発音の勉強がはかどっていない人に参考になるように記事を書いています。

結論から言うと、英語は発音記号を練習すれば一気に通じるようになります。

この記事ではその理由と、勉強するべき発音記号の発声方法についての解説をまとめています。

ちょっとした自己紹介をします。

僕はかれこれオーストラリア・イギリスに合計10年ほど住んでいます。まだ英語の勉強をし始めたころのことですが、発音記号が日本人にとって最も必要な勉強だと確信したエピソードがあります。

  • 自宅で発音記号を1か月独学
  • その後オーストラリアに2週間の体験留学
  • 留学先ではほぼすべての英語が一発でオージー相手に通じた(単語や文法はダメダメでしたが「発音だけはすごい」といろんな人に褒められました)
  • この体験で発音記号が日本人に最も必要な勉強なんだと確信しました

この経験があるのでこの記事で発音記号の大切さと発音のコツをシェアしたいと思っています。

英語は発音記号を練習すれば通じるようになります

英語の音を教えてくれるのはスペルではなく発音記号です。これは日本語と違うということをまず理解してください。

そして英語を話す、つまり単語や文を言っても伝わらないのは、それらを構成する音が間違っているからです。

この音が発音記号(音の単位)で、これを練習することによってその集合体である単語や文を正しく発音することができ、その結果相手に伝わるようになります。

なのでいきなり単語や文をきれいに発音することは困難で、まずは発音記号を練習することが必要になります。

「勉強する理由はわかった、でも発音記号って難しそう・・・。」

「数も多そうだし覚えるのが大変そう・・・。」

こう思うかもしれませんが大丈夫です。発音記号を習得するためのコツさえ知っていれば誰でもできるようになります。

英語の発音記号と解説まとめ

発音記号は全部で20の母音と24の子音があります。

発音記号表 (Source: EnglishCLUB.com)

この記事ではその中でも特に重要な音について発音のコツを解説していきます。

残りの発音記号について、苦手な音やもっと具体的な解説が欲しいという人には記事の後半にリンクをはっておくので参考にしてください。

すべての発音記号に共通していることとして、音そのものだけでなく「口の形」や「舌の位置」をしっかりと守るようにしてください。そうすれば意外と簡単にきれいな発音になります。

母音:「ア」に近い音

発音記号発音のコツ
【ʌ】
  • 口を横に広げて少し開ける
  • 「ア」に近い音で短く発音する
  • [cut]や[shut]など
【æ】
  • 口を横に広げて【e】
  • つなげるように口を縦にあけて【a】
  • 「air」を縮めたような音
  • [ant]や[angle]など
【ɒ】【ɑ:】
  • 口を縦に大きく開ける
  • 【ɒ】は短く発音
  • 【ɑ:】は伸ばして発音
  • [want]や[park]など
【ɑ:r】
(【ɑ:】のアメリカ発音)
  • 口の形は【ɑ:】と同じ
  • 舌を引っ込めて先っぽを立てた状態で発音する
  • [shark]や[cart]など
【ə】【ɜ:】
  • 口を少し開けた状態にする
  • 「ア」になりきらないぼやけた音を出す
  • 【ə】は短く発音する
  • 【ɜ:】は音を伸ばす
  • [about]や[earth]など
【ɜ:r】
(【ɜ:】のアメリカ発音)
  • 口の形は【ɜ:】と同じ
  • 舌を引っ込めて先っぽを立てた状態で発音する
  • [birth]や[stir]など

母音:「イ」に近い音

発音記号発音のコツ
【ɪ】【i:】
  • 口の形は【エ】に近く、「イ」のようにあまり横に広げない
  • 音は「イ」80%「エ」20%が混ざった感じ
  • 【ɪ】は短く発音
  • 【i:】は伸ばして発音
  • [it]や[eat]など

母音:「ウ」に近い音

発音記号発音のコツ
【ʊ】【u:】
  • 口の形はおちょぼ口(前に突き出す)
  • 【ʊ】は短く発音
  • 【u:】は伸ばして発音
  • [put]や[food]など

母音:「エ」に近い音

発音記号発音のコツ
【e】
  • 口の形は「イ」のように横に広げる
  • 短く発音する
  • [end]や[entry]など

母音:「オ」に近い音

発音記号発音のコツ
【ɔ:】
  • 口の形は「オ」よりさらに前に突き出す
  • 伸ばして発音する
  • [walk]や[talk]など
【ɔ:r】
(アメリカ発音)
  • 口の形は【ɔ:】と同じ
  • 舌を引っ込めて先っぽを立てた状態で発音する
  • [pork]や[core]など

母音ほかにもありますが、基本的にはここで紹介した音をつなげたものになります。なので口の形の変化ができればうまく発音できます。

詳細な母音の解説は↓の記事にあるので参考にしてください。

英語の母音を日本語の母音にあてはめていませんか?これらはまったくの別物で、どのように発音するか勉強しないとできるようにはなりません。この記事で英語のすべての母音の発音方法をイラスト付きで詳細に解説しています。これを読みながら練習すれば簡単に発音の矯正ができます。サンプルの音を聞きつつ自習してみてください。

ここからは重要な子音について解説していきます。

間違えやすい子音

発音記号発音のコツ
【l】
  • 舌を前歯の裏と歯茎につける
  • その状態で発音(「ウ」のように聞こえる)
  • 高めの音で発音する
  • [light]や[list]など
【r】
  • 舌をひっこめて舌先を立てる(どこにも触れないようにする)
  • 口は少し開いた状態にする
  • この状態で発音する(「ウ」のように聞こえる)
  • 低めの音で発音する
  • [right]や[wrist]など
【s】
  • 口を横に広げて歯を閉じる(唇は少し開いた状態)
  • 息をはいて音をだす
  • 母音の「ウ」がはいらないようにする
  • [sit]や[see]など
【z】
  • 【s】と同じ発音のしかたで、喉を鳴らして音を出す
  • 母音の「ウ」がはいらないようにする
  • [zone]や[zoo]など
【ʃ】
  • 「シ」に近いですが、歯を閉じて口をもっと前に突き出す
  • この状態で息をはいて音を出す
  • 母音の「ウ」がはいらないようにする
  • [sheet]や[shout]など
【ʒ】
  • 【ʃ】と同じ発音のしかたで、喉を鳴らして音を出す
  • 母音の「ウ」がはいらないようにする
  • [juice]や[join]など

「L・R」と「S・SH (ʃ)」についてはさらに詳しい解説を個別に記事にしているので、もっと練習したいという人は参考にしてみてください。

日本語にない子音

発音記号発音のコツ
【f】
  • 前歯を舌の唇につける(強く押し付ける必要はない)
  • その状態で息をはいて音を出す
  • 母音の「ウ」がはいらないようにする
  • [fit]や[for]など
【v】
  • 【f】と同じ発音のしかたで、喉を鳴らして音を出す
  • 母音の「ウ」がはいらないようにする
  • [van]や[vet]など
【θ】
  • 前歯と下の歯で舌を挟む(押し込む必要はない)
  • その状態のまま息をはいて音を出す
  • [think]や[through]など
【ð】
  • 【θ】と同じ発音のしかたで、喉を鳴らして音を出す
  • [that]や[then]など
【tʃ】
  • 「チェ」に似ているが、歯を閉じて口をもっと前に突き出し、舌を歯茎につける
  • 音を出すときに舌をはじいて口を開ける
  • [chat]や[check]など
【dʒ】
  • 【tʃ】と同じ発音のしかたで、喉を鳴らして音を出す
  • [judge]や[jump]など

「V」と「TH (θ)」についてはさらに詳しい解説を個別に記事にしているので、もっと練習したいという人は参考にしてみてください。

意外とできていない子音

発音記号発音のコツ
【m】
  • 少し唇に力を入れて口を閉じる
  • その状態で「ム」のように発音する(口を閉じたままなので「ン」のように聞こえる)
  • [moon]や[man]など
【n】
  • 【m】と違って口は一切閉じない
  • 口を開けたまま舌を前歯の裏・歯茎に付けた状態で「ヌ」のように発音する(舌が付いたままなので「ン」のように聞こえる)
  • [noon]や[no]など
【w】
  • 口を前に突き出し少し開ける(おちょぼ口)
  • この状態から口を元に戻しながら発音する
  • 母音がついて「ワ」にならないようにする
  • [what]や[we]など

もっと具体的な解説が欲しい・残りの子音もチェックしておきたい、という人は↓の記事を読んでください。

英語の子音の発音方法を詳しくイラストつきで解説しています。僕が学んで実際に使っている発音方法で、海外でのコミュニケーションに使うためのコツと注意するポイントがたくさん書いてあります。この記事を読んで練習していけば子音の発音をネイティブレベルまで向上できるはずです。

まとめ・次の段階へ

この記事では英語は発音記号を勉強すれば伝わるという理由と、発音のコツを解説しました。

発音記号の発音は大切な基礎で、一生使える技術です。発音記号から矯正していったおかげで僕もネイティブと問題なく意思疎通ができています。

まずは紹介した発音記号を自然と発音できるようにしましょう。発音記号1つづつマスターしていき、1~2か月くらいを目途に次の段階へ進むといいです。

  • シラブル(音の組み合わせ)、単語、文と段階的に発音記号を応用して練習していきます
  • リンキングやイントネーションなどのテクニックは応用の段階で始めていく

シラブル・単語での発音練習は↓の記事を参考にしてください。

英会話で何度言っても相手に通じないもどかしい経験をしたことはありませんか?。その原因はずばり発音にあります。そこで発音矯正のロードマップとして発音記号、シラブル、単語、文という段階を通してネイティブにも1度言うだけで伝わるきれいな発音へと改善する方法をおすすめします。この記事ではシラブルと単語についての解説をしています。

英語の発音の勉強法については下の記事でステップをまとめているので参考にしてみてください。

英語において発音は単語や文法と同じように必須ですが日本の教育では軽視されてきました。この記事では発音が重要である理由と日本人が英語を発音できない理由そして発音を習得するための勉強法を解説します。

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Takto

セルフィー

海外(オーストラリアとイギリス)在住歴計10年ほどの takto です。ブログを通じて英語の勉強をサポートできればと思っています。

経歴:

  • 大学生の時にTOEIC330点から英語学習を開始
  • オーストラリアの語学学校へ留学・そのあとの大学院留学時にIELTS 6.5達成
  • 大学院修了時にIELTS 7.5達成
  • そのまま現地企業にエンジニアとして就職

プロフィールその1:ブログ主の過去と転換点

プロフィールその2:希望とともに行動に移す

プロフィールその3:絶望的な英語力と上達しないフラストレーション、そして道が開ける


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takto-english@takto-explorer.com

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