tʃ | dʒの発音法を図解【チ | ヂとの明らかな違い】

takto, 2021 February 20

Category: 発音の矯正と練習

  • 自分の「tʃ」と「dʒ」の発音ができてるかわからない
  • ネイティブの発音を聞いてもうまくマネできない

こういった悩みを持っている人へ、このブログでは「tʃ」と「dʒ」の発音のしかたを「口・舌・歯」の位置や形がわかりやすいように図で解説します。

英語のスペルで言うと「CH」や「J」でこれらの発音をしますが、通常の英語のリスニングなどをしてマネしようと思っても何をどうやって発音すればいいのかがわからないのでうまくできません。

なので以下のステップで発音を学んでいきましょう。

  • 単音で発音のしかた(口のパーツの使い方)を理解する
  • 「練習・サンプルの音声と比較・修正」を繰り返して自然と正しい発音のしかたをできるようにする

それでは始めていきましょう:)

「tʃ」と「dʒ」の発音のしかた

「tʃ」と「dʒ」は口のパーツの使い方は全く同じで、喉を鳴らすか鳴らさないかの違いがあるだけです。

まずは下の解説と図で発音のしかたを確認しましょう。

  1. 歯を閉じる
  2. 口を前に突きだす(アヒル口で前に突きだす)
  3. 舌先を前歯の裏・歯茎につける
  4. 舌をはじくと同時に口が自然に少し開いた状態へ戻しながら音をだす
  5. 「tʃ」は喉を鳴らさない・「dʒ」は喉を鳴らす

発音のしかた:予備動作(上の図)から発音(下の図)へ

「tʃ」と「dʒ」の予備動作

「tʃ」と「dʒ」の発音

サンプルの単語
音声
check
tʃek
joy
dʒɔɪ

「tʃ」と「dʒ」は口・舌・歯・喉のすべてを意識して発音するので実は難易度が高いです。しかし日本語の「チ」や「ヂ」である程度似たような発音のしかたが出来ているはずなので日本人にとってはそこまで難しくはないはずです。

「チ」や「ヂ」との違いをまとめると

  • 口をアヒル口で前に突き出す(ちょっと恥ずかしいかもですが、英語ではこれが普通なのでやらないほうが恥ずかしいと思うようにしましょう)
  • 舌の位置が「チ」や「ヂ」よりも前にくる(前歯の裏・歯茎にあてる)
  • 母音を含まない(これが超大事です)

母音を含んでしまうといわゆる日本語訛りの英語になってしまいます。日本語は基本的に「子音+母音」か「母音のみ」で1つの音になっていますが英語では子音だけで発音することが多々あります。なので

「tʃ」と「dʒ」で舌をはじいて音をだした習慣にリラックスして短めに発音するようにしましょう

日本語の音とは全くの別物だと思って0から学ぶようにして練習してみてください。そうすればすぐにカタカナ発音から英語の発音へと変貌するはずです。

あとはこれらの発音記号を読むときに「チ」や「ヂ」ではなく自然と正しい「tʃ」と「dʒ」の発音のしかたができるように反復練習していきましょう。

「tʃ」と「dʒ」を含む単語での発音練習

慣れてきたら「tʃ」と「dʒ」の音を含む単語でも練習していきましょう。

「tʃ」と「dʒ」で始まるもしくは終わる単語をいくつか集めてみました。発音のコツとあわせて練習してみてください。

「tʃ」から始まる単語
発音のコツ
check
tʃek
「tʃ」から「e」の口の形(横に広げる)へつなげる。「k」は母音を含んで「ク」にならないようにする。「e」発音の記事を参照
chance
tʃæns
「tʃ」から「e」そして「a」の口の形(æ)へつなげる。「s」は口を横に広げる。「ス」にならないように注意。「s sh」発音の記事を参照
choose
tʃu:z
「tʃ」のアヒル口を維持したまま「u:」を発音。「z」では「s」と同じように口を横にひろげて発音。「ズ」にならないように注意。「ʊ u:」発音の記事を参照
cheek
tʃi:k
「tʃ」から「i:」の口の形(日本語の「エ」みたいな形)へつなげる。「ɪ i:」発音の記事を参照
chunk
tʃʌŋk
「tʃ」から「ʌ」の口の形につなげて短めの音で発音。「ŋk」で「ク」にならないように注意。「ʌ」発音の記事を参照
「dʒ」から始まる単語
発音のコツ
peach
pi:tʃ
「p」で口をはじいて「i:」の形にし、「tʃ」は短めの音でしっかりと口・舌・歯の使い方をする
catch
kætʃ
「æ」で口が「a」の縦に開いた状態から「tʃ」の形にもっていき短く発音(「チ」にならないように注意)
match
mætʃ
catchと同じ要領。「m n ŋ」発音の記事を参照
rich
rɪtʃ
「r」の舌の状態(奥に引っ込めて舌先を立てる)から「ɪ」の口の形にし「tʃ」を発音。「r l」発音の記事を参照
research
ˈrɪsɜːtʃ
「ɜː」は口が自然に少し空いた状態で音を伸ばし、しっかりと「tʃ」の形にして短く発音。「チ」にならないように注意。「ə ɜ: ɜ:r」発音の記事を参照
「tʃ」で終わる単語
発音のコツ
joy
dʒɔɪ
「dʒ」でのアヒル口のままさらに縦に開けて「ɔ」の音をだし、口を「ɪ」の形にして短く発音。「ɔ: ɔ:r」発音の記事を参照
join
dʒɔɪn
joyと同じ要領で最後に舌を前歯の裏につけて「n」を発音(舌ははじかずにつけっぱなしにする)
juice
dʒu:s
「dʒ」でのアヒル口のまま「u:」を発音し、「s」で歯を閉じ口を横に広げて発音。「ス」にならないように注意
jungle
ˈdʒʌŋɡəl
「dʒ」から「ʌ」の口の形につなげて短めの音で発音し、「ŋɡəl」はほぼ「ɡl」だけ発音すれば良し。「g」で舌を口の奥ではじいてから素早く舌先を前歯の裏。歯茎につけて「l」を発音する(舌ははじかずにつけっぱなし)
judge
dʒʌdʒ
「dʒ」から「ʌ」へつなげてからまた「dʒ」の形へもどり短く発音する。「ヂ」にならないように注意
「dʒ」で終わる単語
発音のコツ
age
eɪdʒ
「eɪ」を発音してから「dʒ」の形にもっていき短く発音
stage
steɪdʒ
ageの前に「st」を発音。「スt」のように母音を含まないように注意
merge
mɜːrdʒ
「m」は口を少し強めに閉じてはじいて発音し、「ɜːr」の口の形と舌の位置にして音を伸ばして発音。そこから「dʒ」へつなげる。舌の移動距離が長いので、妥協して舌先を上あごではじくのもあり
wedge
wedʒ
「w」でおちょぼ口にして前に突き出してから「e」の形にして発音。その後「dʒ」を短く発音。「w」発音の記事参照
poridge
ˈpɔːrɪdʒ
「pɔː」で口を前に突き出して縦に開ける。「rɪ」で舌を口の奥にひっこめて舌先をたてて口を「ɪ」にして発音。最後に「dʒ」を短く発音

やってみるとわかると思いますが、他の音と組み合わさると正しい口のパーツの使い方で発音するのが難しくなります。そこで大切なのが以下のように順序だてて練習していくことです。

  • 発音記号をひと通り学んで練習する
  • 発音記号を2つつなげて練習する
  • 単語で練習する

難しいなら分解して練習してそれから段々と難易度を上げていくという方法です。そして単語でもきれいに発音できるようになったらフレーズそして英文へとレベルアップして練習していきましょう。

自分がうまく発音できているかどうかは、どの発音記号においても正しく口・舌・歯の形・位置・動きができているかで判断しましょう。それらができていればきれいな発音(一発で伝わる発音)になるはずです。

まとめ

この記事では発音記号の「tʃ」と「dʒ」の発音のしかたについて解説しました。

内容をまとめると以下のようになります。

  • 「tʃ」と「dʒ」の発音のしかたは
    1. 歯を閉じる
    2. 口を前に突きだす(アヒル口で前に突きだす)
    3. 舌先を前歯の裏・歯茎につける
    4. 舌をはじくと同時に口が自然に少し開いた状態へ戻しながら音をだす
    5. 「tʃ」は喉を鳴らさない・「dʒ」は喉を鳴らす

英語の発音は単音から学び、正しい口のパーツの形から矯正すればすぐにきれいな発音にすることができます。

1つ1つやっていけば難しくはないのですが面倒だったりそもそもそういった発音の勉強法を知らない人が大勢いるのが実情です。

しかし発音記号からシラブル、単語、英文と発音の練習をステップアップしていくことで将来のリスニングとスピーキングが成長していくというのが事実で、単音から発音矯正しないと伸び悩む原因となります。

英語の発音の勉強法については下の記事で解説しているのでそれを参考に学習と練習のしかたについて考えてみてください。英会話力に直結するので単語や文法と同じように重要だということを覚えておきましょう。

英語学習でも最も費用対効果が高い発音ですが、まずは発音記号をできるようにし、シラブル・単語・フレーズ・英文と段階的に練習していきましょう。あとは会話で実践しながら調整していけばOK。かなり即効性があり聞き手も喜んで自分の英語を聞いてくれるようになりますよ^^

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Takto

セルフィー

海外(オーストラリアとイギリス)在住歴計10年ほどの takto です。ブログを通じて英語の勉強をサポートできればと思っています。

経歴:

  • 大学生の時にTOEIC330点から英語学習を開始
  • オーストラリアの語学学校へ留学・そのあとの大学院留学時にIELTS 6.5達成
  • 大学院修了時にIELTS 7.5達成
  • そのまま現地企業にエンジニアとして就職

プロフィールその1:ブログ主の過去と転換点

プロフィールその2:希望とともに行動に移す

プロフィールその3:絶望的な英語力と上達しないフラストレーション、そして道が開ける


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