英語の文法を主体的に学ぶ方法まとめ【海外歴10年が解説】

takto, 2020 January 19

Category: 文法を上達させる

更新日:2020年08月25日

  • 「英語の文法は実際のところどれくらいわかればいいの?」
  • 「英文法はどうすれば効率よく勉強できるの?」
  • 「英語の文法って大切なのはわかるけど地味でつまらない・・・どうすれば楽しく学べるの?」

こうした英語の文法に対する疑問や悩みにを解決できるように記事を書いています。この記事を読めば以下の3つを達成できるようにしています。

  • 英語の文法は「海外で英語で働く」にも「高校生レベル」で十分だとわかる
  • 文法のダメな勉強方法がわかり、その直し方がわかる
  • 英語の文法の具体的な勉強のしかたがわかり、自分で実践できる

それでは始めていきましょう:)

本文を始める前にちょっとだけ自己紹介させていただきます。

僕はオーストラリアとイギリスで計10年ほど生活し、エンジニアとして働いています。しかし英語の勉強を真面目に始めたときは大学生でTOEIC330点しかなく、それまでに習った文法もかなり忘れていました。

勉強を始めたときは何をしていいかわからなくてとりあえず参考書を買って問題を解いていきましたがなかなか成果が出ずに挫折。そのあとに勉強方法と考え方を変えて挑戦していくことで、語学留学、大学院留学そして現地でエンジニアとして就職できました。

この記事では僕が失敗した勉強のしかたを反面教師として伝え、うまくいった方法をアドバイスとして皆さんとシェアしたいと思っています。

英語の文法はどれくらいのレベルが必要なのか

英語は「高校生」レベルの文法が使えれば海外で働けます。僕がそう思っているのには2つの理由があります。

理由1:実際に使われる文法は中学で習う基礎がほとんど

海外で働くならニュースやレポートは日常的に聞いたり読んだりします。しかしそれらで使われている文法のほとんどは中学校で学ぶものです。

例として実際のレポートを少しだけ見てみましょう。オーストラリアの”NCOSS - NSW Council of Social Service”が掲載している「Mapping Economic Disadvantage in New South Wales report」の”Executive Summary”(レポートのまとめ)から文を少し抜粋してみます。

Not having sufficient resources to cover the basics and achieve a reasonable standard of living can have profound and long-lasting impacts.

“~ing”の動名詞が主語になっており、それがわかればあとは文法は単純です。

This report, and its accompanying maps at https://maps.ncoss.org.au/, examine where disadvantage occurs in NSW and those affected by it.

“where ~“が関係副詞、”those affected by it”が関係代名詞と受動態ですね。

Governments continue to place a strong emphasis on the importance of evidence-informed, data-driven policies and programs that result in measurable outcomes.

“a strong emphasis”と”emphasis”は数えられる言葉(countable noun)なんですね。”the importance of ~“は前置詞の使い方、”programs that ~“は関係代名詞です。

以上、”Executive Summary”から「難しい文法」を使った文章を抜き出してきましたが、やはり関係代名詞や副詞、あとは助動詞あたりがわかれば残りは中学生レベルの文法がほとんどです。もちろん書き手や内容によっても使われる文法は変わりますが、もし高校生レベルの文法が使えるなら十分に海外でも働くことができます。

僕自身も仕事でレポートや議事録などをたくさん読み書きしますが、やはり基礎の文法ができていればほぼ問題ないと感じます。難しいと感じるとすれば文法よりも「単語」や「専門的な内容・知識」が原因のほうが多いです。

理由2:難しい文法よりもシンプルに伝えられるほうが大切

結局は英語の文法もコミュニケーションのための道具なので、わかりやすく意思疎通できるにこしたことはありません。↓の例文をより簡単な文法で同じような意味にしてみます。

  • 「Residents and those who have visited ‘coronavirus hotspots’ in the past two weeks are being urged to get tested.」(Yahoo AU Newsより)

ネットで拾った文章の一部ですが、この文を簡単な文法で言い換えると以下のようにできます。

  • 「If you live or have visited ‘coronavirus hotspots’ in the past two weeks, you are urged to take a test.」

こうすると「those who」、「are being urged」という進行形の受動態や「get tested」という使役の文法を使わずにほぼ同じ意味の文にできます。多少の意味の違いが問題にならないのであれば、簡単で理解しやすい文法を使うことでわかりやすいコミュニケーションをとることができます。

ちなみに僕の同僚で博士号をもってる人がいてその人が日常的に難解な単語と文法を使います。僕だけでなく他のネイティブも理解できていなかったりするので、やはり難しい言葉や文法を知っていればいいというわけではないかなと思います。研究成果の発表などでより緻密で正確な表現が重要視される場合はできたほうがいいんですげどね。

日常的に使われるのは中学レベルの基礎的な文法ばかりで、海外で働くにしても高校生レベルが使えれば問題はありません。なので高校生レベルの文法を目標として勉強していきましょう。

英文法の勉強アプローチ

「高校生レベルの文法で大丈夫」といわれてもそれができたら苦労しないよ、ということでまずはどのようにして英語の文法を勉強をしていけばいいのか書いていきたいと思います。

ここでは文法の勉強全体に対して3つのアプローチを紹介します。

  1. 1つの文法書で勉強する
  2. インプット20%アウトプット80%
  3. 英語の解説で勉強する

それでは1つずつ詳しく解説していきます。

×いくつも参考書を使う 〇1つの文法書に集中する

複数の文法書を使うよりも1つだけで集中的に勉強したほうが効果的です。

なぜかというと、いくつも文法書を読むと何度も同じ文法について勉強をすることになって効率的でないからです。

英語の文法には限りがあり、たとえ複数の参考書を買ったとしても「ほとんど内容がかぶっている」ことが多いです。これらを勉強していってもなかなか前には進めません。文法は英語での応用(リスニング・スピーキング・リーディング・ライティング)で使ってこそ価値のあるもので、いつまでも準備運動(文法書を読み込む)をしていても成長できません。

実は僕自身が文法の本を数冊読んで勉強していた時期があるのですが、そのときは「同じ文法にも違う解説を読めば理解が深まる」と思っていました。しかし実際には勉強時間がムダに増えるだけで理解度はさほど上がりませんでした。使う参考書の質が悪くない限りは1つだけで必要な文法を網羅するほうが時間的にみて効率的です。

なるべく網羅的な参考書を使って、あとでわからなかったり自信がない場合にその文法についてだけ調べて再確認するようにして勉強しましょう。

×インプットばかり 〇インプット20%文法を使う80%

英語の勉強は基本的に文法書を使って勉強するので、つい「読む」「問題を解く」で満足してしまいますが、アウトプットをたくさんしていく必要があります。なぜアウトプットが大切なのかには2つの理由があります。

理由1:結局のところ文法は使わないとすぐ忘れるから

例えば「used to」の文法について解説を読み理解するとします。そして例題を解いて理解できたことを確認します。そのあと使う機会がなく1週間経過したとすると、もう忘れて使えないかうろ覚えになっています。なぜかというとその一週間の間にさらに新しい文法そして単語といったもの、または英語以外のものを学習するもしくは無意識にしてしまうからです。

学校での英語学習でもインプットが多く、アウトプットはテストくらいです。しかしテストでも選択問題や穴埋めなどが多く、学んだ文法を使って1から文章をつくる機会が限られています。なのでテスト勉強や準備をしたとしても結局そのあとに忘れてしまいます。使わない(=いらない)から忘れて当然ですよね。

僕も高校生の時にはたくさん勉強していろんな文法を覚えたんですが、それらを使う機会が全くと言っていいほどなかったのでどんどん忘れていきました。ほとんどの人が(英語に限らず)自分で知識を使うことをしないので、そうやって学校で学ぶことを忘れていくのかな、と思います。

理由2:アウトプットすることで文法の暗記ではなく深い理解ができる

文法のテスト問題に答えるのと、自分で文章をつくるのでは必要な理解度が違います。例えばテストの問題で「If I ( ) you were sick, I could have bought some food and drink for you.」当てはまるのは次のどれか?

  1. know
  2. knew
  3. have known
  4. had known

という問題に答える場合には、「あ~、could haveがあるからhad knownだな。」と「聞かれたから答える」というように受動的に考えます。

しかし仮に外国人の友達が本当に体調が悪くなり、自主的にこれと同じことを言いたい場合は1から文を組み立てる必要があります。そしてそのためには状況によって使う文法を考えないといけません。すると必然的にどの文法が適しているか、それはなぜかと考えるようになります。このように自分で作文するほうががよっぽど大変なんですが、結果的に「文法の深い理解」と「文法を使う能力」が身に付いていきます。

日本語でも使わない表現なんかは忘れますが、もちろん英語でも同じです。文法の勉強になると参考書でインプットしてばかりになる人が多いですが、「使わないと忘れる」「文法を使うことで深い理解ができる」のでアウトプット多めで勉強していくことが必要になります。

×日本語の解説に頼る 〇英語の解説で文法を勉強する

英語の文法はほとんどの人が日本語で勉強するでしょうが、英語の解説で理解するようにしましょう。これには2つの理由があります。

理由1:日本語と英語を行き来するのは非効率的だから

もし日本語の文法書を使うとすると、新しい文法を学ぶときにまず日本語の解説を読んで理解し、そのあとに英語の例文を読むことになります。

例えば「過去進行形は”~していた”という意味の文法で、be動詞の過去形と動詞に”~ing”をつけた進行形を組み合わせることで使うことができます。過去進行形は過去形とは違い、ある行動をしていた期間を表すときに使います。」という解説を読み、「例文:He was studying English when I saw him this morning.」という例文を読みます。

すると解説を読んでいる間は日本語で理解しようとしていたのに、例文で急に英語に切り替わり、解説の内容をスムーズに理解するために訳すことになるので理解するのが難しくなります。

さらに日本語の解説には文法用語がたくさん出てきますが、それらが悪目立ちしてしまって肝心の文法の理解の妨げになることも多いです。例えば不定詞・代名詞・関係副詞などといった言葉は英語を学ぶ上で無価値です。なのでこうした一般的でない日本語を目にしてしまうと余計に英語の文法と例文への理解の邪魔になってしまいます。

理由2:常に訳してしまい、いつまでたっても英語のまま理解できないから

想像できると思いますが、日本語を読んでいれば常に日本語で考えてしまいます。そして英語の例文を読むときも日本語に訳して理解しようとします。しかし日本語で考えている限り「海外で働く」レベルの英語を身に着けることはできません。プロの通訳でもコミュニケーションのスピードが遅れてしまいますし、そもそも訳せないような表現もたくさんあります。

このように日本語の解説に頼ってしまうと「非効率的」「訳さないと意味がわからない」という問題があるので、英語の解説で文法を理解するようにしましょう。

「英語でって言うのは簡単だけど絶対難しいじゃん」と思うでしょう。もし英語の解説がわからないとしたらおそらく使っている文法書が英語学習者向けに「簡単な英語だけ」で書かれていないからです。この辺りは次の具体的な勉強法の解説で詳しく解説していきます。

これらの勉強アプローチをもとにした英文法の勉強法は下の記事にて解説しています。より具体的にどう勉強していくか説明しているので、気になる人はぜひ読んでみてください。

英文法の勉強法で大切なのは知識ばかり増やしていないで、学んだ文法を自由に使えるようになることです。そのためには「1冊の参考書」で「アウトプットを重視」して「英語で勉強」するという勉強法で学習しましょう。

まとめ・次のステップへ

この記事では英語の文法は「海外で英語で働く」にも「高校生レベル」で十分だと説明し、さらに「文法のダメな勉強方法とその直し方」についてと「英語の文法の具体的な勉強のしかた」を解説しました。

本文でも紹介したように、英語の文法書で一番のオススメは「English Grammar in Use」です。仮に今の英語力で理解できなくとも、あとあと使うべきなので買っておいて損はないです。本のレビューもしているので↓の記事を参考にしてください。

僕がオススメする教材の二つ目は「English Grammar in Use」です。これは英語学習者にとても人気のある本で、独学で必要な文法をほぼ網羅することができます。今の僕が持つ文法の知識の90%以上をこの本ひとつで得たといっても過言ではありません。僕が実際に使った感想をとおしてこの本をオススメする理由を書いていきます。

それと一緒に英英辞書を準備しておきましょう。簡単な英語での解説とはいっても多少の知らない英単語がきっとでてきます。しかしその時に英和辞書を使ってしまうとせっかく英語を英語のまま理解しようとしているプロセスが途切れてしまいます。常に英語で思考するためにも英英辞書は必須です。それ以外にも英英辞書を使う理由やオススメの辞書について書いているので、興味があれば↓の記事を参考にしてください。

この記事ではどの辞書を使うべきか書いています。タイトルにあるようにロングマンの英英辞書をオススメしています。主な理由としては他の辞書よりも説明に使っている単語が限られているからです。他の理由と辞書の使い方について記事で詳しく解説しています。

この「英語で英語を理解する力」は下の記事にて詳しく解説しているので参考にしてください。「海外で働く」レベルの英語力のためには必須となります。

英語の上達に欠かせない英語脳のつくりかたについて解説しています。英語脳は意識して正しく勉強していけば誰にでも作ることができます。具体的な勉強方法と必要な考え方について詳しく説明していきます。

文法は英語の勉強プロセスの一部です。文法も含めた英語学習の方法としてロードマップをつかったので、興味があれば↓の記事を読んでみてください。

英語学習は長く険しい道のりで、多くの人が成果が出せずに苦悩しています。この記事ではそんな人たちの助けになるように英語学習のロードマップを公開します。オーストラリア・イギリスに計10年住む僕が実践した「海外で暮らし・働くための英語」を手にするための過程と勉強方法です。

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Takto

セルフィー

海外(オーストラリアとイギリス)在住歴計10年ほどの takto です。ブログを通じて英語の勉強をサポートできればと思っています。

経歴:

  • 大学生の時にTOEIC330点から英語学習を開始
  • オーストラリアの語学学校へ留学・そのあとの大学院留学時にIELTS 6.5達成
  • 大学院修了時にIELTS 7.5達成
  • そのまま現地企業にエンジニアとして就職

プロフィールその1:ブログ主の過去と転換点

プロフィールその2:希望とともに行動に移す

プロフィールその3:絶望的な英語力と上達しないフラストレーション、そして道が開ける


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